with you
お名前をどうぞ、レディ
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カズヤはモテる。
本人にその気は全くないが、影での人気は相当なものだ。
例えば訓練場で俺と訓練していると
「カズヤさんだわ!」
「本当に強いのね」
「七武海相手に一歩も引かないなんて勇ましいわあ」
「先日は青キジ殿とも互角に戦ってらしたわよ」
「女性なのがもったいない…」
等々、女どものささやき声が止まない。
本人はまったく気づかねえようだ。
男どもの意見は二分されている。
おっかない
怖い
冷たい
という意見と、
訓練相手として申し分ない
逞しい
凛々しい
意外と部下思いである
という意見。
後者は大将、中将連中の意見だ。
「おいカズヤ」
自室のデスクでカリカリと書き物に勤しむカズヤに声をかける。
「なにかしら」
カズヤは顔を上げもしない。
まあいい。意識がこっちを向いていることくらいわかっている。
「てめえは俺の女だろう?」
「……まあ、そう言えなくもないわね」
カズヤはようやく顔を上げて眉間にシワを寄せて答えた。
しかしその答えは俺のほしい答えではない。
「……」
「……はあ、睨まないでよ。そうね。私はあなたの女なのかもしれないわね、クロコダイル。
ただ、そう言い切るには恥ずかしいものがね…」
むすっとした表情のまま、意味のわからない言い訳を述べるカズヤ。
今更何が恥ずかしいのやら。
「俺の女ならそこかしこに愛想振りまいてんじゃねぇよ」
「なんの話?」
「訓練後に女どもに囲まれたり、訓練前に男どもに囲まれたりしてんな」
「…妬いてるの?拗ねてるの?」
…腹の立つ女だ。
誰がそんなことでヤキモチなんぞ…ましてや拗ねるなどありえねえだろうがよ。
「んなわけあるか」
「そう?まあ誰に囲まれようと私はあなたの方しか見ていないのだけれど」
ニコッと笑って俺を見つめる。
その笑顔で心が軽くなるなんて、それこそ今更な現象で。
「そうかよ」
なのに何も反論できなくなる自分が滑稽だった。
「早く仕事終わらせろ」
「あと少しー」
カズヤの笑み一つでわだかまりが、すんなり溶ける。
少なくとも今この時だけは、カズヤの笑みはおれだけのもの。
本人にその気は全くないが、影での人気は相当なものだ。
例えば訓練場で俺と訓練していると
「カズヤさんだわ!」
「本当に強いのね」
「七武海相手に一歩も引かないなんて勇ましいわあ」
「先日は青キジ殿とも互角に戦ってらしたわよ」
「女性なのがもったいない…」
等々、女どものささやき声が止まない。
本人はまったく気づかねえようだ。
男どもの意見は二分されている。
おっかない
怖い
冷たい
という意見と、
訓練相手として申し分ない
逞しい
凛々しい
意外と部下思いである
という意見。
後者は大将、中将連中の意見だ。
「おいカズヤ」
自室のデスクでカリカリと書き物に勤しむカズヤに声をかける。
「なにかしら」
カズヤは顔を上げもしない。
まあいい。意識がこっちを向いていることくらいわかっている。
「てめえは俺の女だろう?」
「……まあ、そう言えなくもないわね」
カズヤはようやく顔を上げて眉間にシワを寄せて答えた。
しかしその答えは俺のほしい答えではない。
「……」
「……はあ、睨まないでよ。そうね。私はあなたの女なのかもしれないわね、クロコダイル。
ただ、そう言い切るには恥ずかしいものがね…」
むすっとした表情のまま、意味のわからない言い訳を述べるカズヤ。
今更何が恥ずかしいのやら。
「俺の女ならそこかしこに愛想振りまいてんじゃねぇよ」
「なんの話?」
「訓練後に女どもに囲まれたり、訓練前に男どもに囲まれたりしてんな」
「…妬いてるの?拗ねてるの?」
…腹の立つ女だ。
誰がそんなことでヤキモチなんぞ…ましてや拗ねるなどありえねえだろうがよ。
「んなわけあるか」
「そう?まあ誰に囲まれようと私はあなたの方しか見ていないのだけれど」
ニコッと笑って俺を見つめる。
その笑顔で心が軽くなるなんて、それこそ今更な現象で。
「そうかよ」
なのに何も反論できなくなる自分が滑稽だった。
「早く仕事終わらせろ」
「あと少しー」
カズヤの笑み一つでわだかまりが、すんなり溶ける。
少なくとも今この時だけは、カズヤの笑みはおれだけのもの。