with you
お名前をどうぞ、レディ
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
わたしの執務室でクロコダイルと黙々と事務仕事をこなす。
最初はそう。
そうだったんだけど。
「…」
わたしの仕事はもう終わった。
だけどクロコダイルはまだ忙しそうだ。
本当はわたしの仕事が残っていてそれが終わるまで待っていてもらっただけなんだけど…
気がついたらクロコダイルはかなり仕事に集中しているようで、わたしの視線にも気がつかない。
…どうしようかな。
邪魔しちゃ悪いわよね。
まだまだ彼は忙しそうだし。
でも一応わたしの仕事が終えたことくらい伝えておこうかしら。
「クロコダイル」
「あ?」
「仕事、終わったわよ」
「そうか」
「…」
くっ。
会話が終わってしまった。
「クロコダイルはまだかかりそうかしら?」
「ああ」
「…」
ダメだ。
会話がっ、続かないっ。
どうしようかな。
まだかかると言うならお茶でも入れようかしら。
自席を立ちクロコダイルの好きな紅茶を入れる。
「あの、よかったらどうぞ」
「ああ」
…クロコダイルは顔を上げもしない。
忙しいのね。
そうよね。彼は七武海で社長で海賊だ。
本当だったらこんなところに、わたしを構いに来るような人じゃないんだ。
それなのにこんなにもわずかな時間構ってもらえないだけで、さみしい気持ちになっているわたしがいる。
なんてわがままになってしまったんだろう。
「…」
「…」
相変わらず彼は黙々と仕事をしている。
どうしようかな。
なにかすることあったかしら。
そうだ、ガープ中将に押印してほしい書類があったんだ。
ちょっと行ってこよう。
「クロコダイル」
「あ?」
「ちょっとわたし出てくるわね」
「ダメだ」
「え?」
ダメなの?
なんで?
「あの、わたし、仕事終わってるからガープ中将のところに判子もらいに行きたいんだけど」
「知るか」
ええー、そんな横暴な。
「カズヤ」
「なに?」
「そこにいろ」
「なんでよ」
「おれがここにいる理由がそれだからだ」
ここでようやくクロコダイルが顔を上げて、わたしを真っ直ぐに見つめる。
その熱い視線にさみしかった気持ちが一瞬で吹き飛んだ。
「それは…」
「わからねえか?」
「そんなこと…ないのだけど…」
それはつまり。
わたしがいるからクロコダイルはわざわざここまで来ているわけで。
わたしに会うために。
わたしに会いたくて、とまで言ったら言い過ぎかしら。
「カズヤの側にいるためにこんなところまで来てるんだ」
「…」
「言われなくてもわかっていると思っていたんだが?」
「…」
「だからそこにいろ。あと少しで終わる。終わったらたっぷり構ってやるよ」
くっ。
嬉しい自分が否めない。
「じゃあ…待ってます」
「ああ」
待つこと数分。
「終わったぞ。待たせて悪かったな」
「こちらこそ邪魔して悪かったわ」
「クハハ、あれくらい可愛いもんだ」
「もう…」
クロコダイルは立ち上がりわたしの側に寄るとぎゅうっとわたしを抱きしめた。
「クロコダイル?」
「悪かったな。さみしかったんだろう」
「そんなこと…」
「ねえとは言わせねえよ」
「ばか」
「クハハ」
彼がわたしのさみしさに気がついていたなんて。
本当にもう。
ずるいわ。
そうやってわたしの心を離さないんだ。
最初はそう。
そうだったんだけど。
「…」
わたしの仕事はもう終わった。
だけどクロコダイルはまだ忙しそうだ。
本当はわたしの仕事が残っていてそれが終わるまで待っていてもらっただけなんだけど…
気がついたらクロコダイルはかなり仕事に集中しているようで、わたしの視線にも気がつかない。
…どうしようかな。
邪魔しちゃ悪いわよね。
まだまだ彼は忙しそうだし。
でも一応わたしの仕事が終えたことくらい伝えておこうかしら。
「クロコダイル」
「あ?」
「仕事、終わったわよ」
「そうか」
「…」
くっ。
会話が終わってしまった。
「クロコダイルはまだかかりそうかしら?」
「ああ」
「…」
ダメだ。
会話がっ、続かないっ。
どうしようかな。
まだかかると言うならお茶でも入れようかしら。
自席を立ちクロコダイルの好きな紅茶を入れる。
「あの、よかったらどうぞ」
「ああ」
…クロコダイルは顔を上げもしない。
忙しいのね。
そうよね。彼は七武海で社長で海賊だ。
本当だったらこんなところに、わたしを構いに来るような人じゃないんだ。
それなのにこんなにもわずかな時間構ってもらえないだけで、さみしい気持ちになっているわたしがいる。
なんてわがままになってしまったんだろう。
「…」
「…」
相変わらず彼は黙々と仕事をしている。
どうしようかな。
なにかすることあったかしら。
そうだ、ガープ中将に押印してほしい書類があったんだ。
ちょっと行ってこよう。
「クロコダイル」
「あ?」
「ちょっとわたし出てくるわね」
「ダメだ」
「え?」
ダメなの?
なんで?
「あの、わたし、仕事終わってるからガープ中将のところに判子もらいに行きたいんだけど」
「知るか」
ええー、そんな横暴な。
「カズヤ」
「なに?」
「そこにいろ」
「なんでよ」
「おれがここにいる理由がそれだからだ」
ここでようやくクロコダイルが顔を上げて、わたしを真っ直ぐに見つめる。
その熱い視線にさみしかった気持ちが一瞬で吹き飛んだ。
「それは…」
「わからねえか?」
「そんなこと…ないのだけど…」
それはつまり。
わたしがいるからクロコダイルはわざわざここまで来ているわけで。
わたしに会うために。
わたしに会いたくて、とまで言ったら言い過ぎかしら。
「カズヤの側にいるためにこんなところまで来てるんだ」
「…」
「言われなくてもわかっていると思っていたんだが?」
「…」
「だからそこにいろ。あと少しで終わる。終わったらたっぷり構ってやるよ」
くっ。
嬉しい自分が否めない。
「じゃあ…待ってます」
「ああ」
待つこと数分。
「終わったぞ。待たせて悪かったな」
「こちらこそ邪魔して悪かったわ」
「クハハ、あれくらい可愛いもんだ」
「もう…」
クロコダイルは立ち上がりわたしの側に寄るとぎゅうっとわたしを抱きしめた。
「クロコダイル?」
「悪かったな。さみしかったんだろう」
「そんなこと…」
「ねえとは言わせねえよ」
「ばか」
「クハハ」
彼がわたしのさみしさに気がついていたなんて。
本当にもう。
ずるいわ。
そうやってわたしの心を離さないんだ。