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お名前をどうぞ、レディ
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「カズヤさんて好きな人いらっしゃるんですか?」
蒸し暑い訓練場。
久しぶりのたしぎちゃんとの訓練中。
そろそろ切り上げようかという時に唐突に質問を受けた。
「好きな人?」
真っ先にクロコダイルの顔が浮かんでしまった自分が恨めしい。
嫌いじゃないけど、でもだからって好きってわけじゃ…
…いや、好きっちゃあ好きだけど好きってわけじゃ…
「カズヤさん?大丈夫ですか、湯気出てますよ?」
「あ、ごめん。なんか考えてたらわけわかんなくなっちゃって」
たはは、と作り笑で誤魔化す。
「誰のこと、考えていたんですか?」
「だっ誰って…誰って…
……誰のことも考えてないわ」
「カズヤさん。今クロコダイルのこと考えていましたね」
……?
「は、はあ?
そんなわけないでしょ?
わたしは海軍、やつは海賊。
わわわわたしがあんな変態セクハラ鰐のことなんか好きになるわけないってば!?」
「カズヤさん。わたしそこまで言ってませんよ」
慌てて否定すると、たしぎちゃんがニヤニヤしながらこちらを見ていた。
嵌められたっ!?
「たしぎちゃん…騙したわね」
「騙してません。カズヤさんが自爆したんです」
たしぎちゃんは笑顔のまましれっと答える。
く、悔しい…
「でも、やっぱりクロコダイルなんですね」
「だから違うって言ってるでしょう」
「好きな人というキーワードで1番最初に思い浮かべた人ですよ。
なんとなくっていうか、間違いなくそうかなー、とは思っていましたけど。
本人の口から直接聞いちゃうとなんかショックです」
「だからあ…
あ、そうよ。さっきまで七武海用の資料作ってたから七武海の面々が思い浮かんだだけよ。
そうそう、そうなの!!」
何とか話をそらさないと、
このままではわたしがクロコダイルを好きだなんて噂がマリンフォードを駆け巡ってしまう。
ガープ中将にばれたら拳骨じゃあすまない。
「カズヤさん、往生際が悪いですよ。
そんなムリな言い訳しちゃって…
それならドフラミンゴの顔は思い浮かんだんですか?」
「いや、ない」
「でしょう?」
はっ、また嵌められたあ…
「そっかー、カズヤさん、やっぱりクロコダイルなんですね」
「やっぱりってなによ」
「カズヤさん、クロコダイルと一緒のときデレデレですもの。
恋する乙女の顔してます」
どんな顔だ。
いやいや、クロコダイルといるときはだいたい子ども扱いされたり
からかわれたりで、かなり渋い顔をしていると思うんだけど…。
「クロコダイルにしたってそうです。
カズヤさんがいないときはずーっと仏頂面か作り笑いみたいな顔してるんですよ。
カズヤさん知らないでしょう?
だってカズヤさんがいるときはずーっとニコニコしてますもん。
お互いデレッデレなんですよ。
いいなあ」
「どこがよ…。
別にわたしもクロコダイルもデレデレなんてしてないでしょう」
「それ、本気で言ってます?」
「なによ、もう」
「じゃあ、カズヤさんは…。
たっ、例えばですよ?例えばスモーカーさんと付き合えってことになったら付き合えますか?」
「何をいきなり。
そうねえ…例えば、よね?」
たしぎちゃんが勢いよく頷く。
「そうです!!
あくまで例えば、です!!!!」
スモーカーくんか。
顔は悪くないし、仕事熱心だし、頭も悪くない。
「ムリかな」
「ええー、なんでですか??
スモーカーさんオススメですよ?
大佐で顔そこそこで仕事熱心でいいじゃないですか」
そこそこて。
でも、そうだね。
スモーカー君はいい男だと思う。
付き合ったらきっと幸せにしてくれる人だと思う。
「でもなんかピンとこないな。
てか、そんなにいい男ならたしぎちゃん付き合えばいいじゃない」
「いえ、わたしは…
スモーカーさん好きな人いますし」
「そうなの?誰だれ?」
「それはわたしの口からは言えません」
それは残念。
でもスモーカー君に好かれる娘ならきっといいこなんだろう。
ていうかたしぎちゃんはたしぎちゃんで好きな人がいそうだ。
誰だろうなあ。
「カズヤさん…鈍いです」
「なによ、いきなり」
「なんでもないですー。
カズヤさんはカズヤさんの好きな人と幸せになっちゃえばいいんです」
いきなりたしぎちゃんがふくれてそっぽを向くから訳がわからない。
「だからー、クロコダイルとはなんでもないって!!」
「誰とは言ってませんよ?
無自覚って怖いですね」
たしぎちゃんはそうクスクス笑って立ち上がる。
「違うってば!!」
「さて、カズヤさん。
引っ張っちゃってすみません。
シャワーでも浴びに行きませんか?」
なーんか有耶無耶にされた気がする…
わたしは、たしぎちゃんの言うようにクロコダイルが好きなのかな。
いやいやないって。
あんな性格悪い変態セクハラワニなんて…。
そりゃ嫌いじゃないけどさ。
むしろ…
やめよう。
これ以上考えてたらきっとロクな考えに行き着かない。
「カズヤさーん!?
行きますよー!?」
「はいはい」
わたしは芽吹く気持ちに蓋をした。
蒸し暑い訓練場。
久しぶりのたしぎちゃんとの訓練中。
そろそろ切り上げようかという時に唐突に質問を受けた。
「好きな人?」
真っ先にクロコダイルの顔が浮かんでしまった自分が恨めしい。
嫌いじゃないけど、でもだからって好きってわけじゃ…
…いや、好きっちゃあ好きだけど好きってわけじゃ…
「カズヤさん?大丈夫ですか、湯気出てますよ?」
「あ、ごめん。なんか考えてたらわけわかんなくなっちゃって」
たはは、と作り笑で誤魔化す。
「誰のこと、考えていたんですか?」
「だっ誰って…誰って…
……誰のことも考えてないわ」
「カズヤさん。今クロコダイルのこと考えていましたね」
……?
「は、はあ?
そんなわけないでしょ?
わたしは海軍、やつは海賊。
わわわわたしがあんな変態セクハラ鰐のことなんか好きになるわけないってば!?」
「カズヤさん。わたしそこまで言ってませんよ」
慌てて否定すると、たしぎちゃんがニヤニヤしながらこちらを見ていた。
嵌められたっ!?
「たしぎちゃん…騙したわね」
「騙してません。カズヤさんが自爆したんです」
たしぎちゃんは笑顔のまましれっと答える。
く、悔しい…
「でも、やっぱりクロコダイルなんですね」
「だから違うって言ってるでしょう」
「好きな人というキーワードで1番最初に思い浮かべた人ですよ。
なんとなくっていうか、間違いなくそうかなー、とは思っていましたけど。
本人の口から直接聞いちゃうとなんかショックです」
「だからあ…
あ、そうよ。さっきまで七武海用の資料作ってたから七武海の面々が思い浮かんだだけよ。
そうそう、そうなの!!」
何とか話をそらさないと、
このままではわたしがクロコダイルを好きだなんて噂がマリンフォードを駆け巡ってしまう。
ガープ中将にばれたら拳骨じゃあすまない。
「カズヤさん、往生際が悪いですよ。
そんなムリな言い訳しちゃって…
それならドフラミンゴの顔は思い浮かんだんですか?」
「いや、ない」
「でしょう?」
はっ、また嵌められたあ…
「そっかー、カズヤさん、やっぱりクロコダイルなんですね」
「やっぱりってなによ」
「カズヤさん、クロコダイルと一緒のときデレデレですもの。
恋する乙女の顔してます」
どんな顔だ。
いやいや、クロコダイルといるときはだいたい子ども扱いされたり
からかわれたりで、かなり渋い顔をしていると思うんだけど…。
「クロコダイルにしたってそうです。
カズヤさんがいないときはずーっと仏頂面か作り笑いみたいな顔してるんですよ。
カズヤさん知らないでしょう?
だってカズヤさんがいるときはずーっとニコニコしてますもん。
お互いデレッデレなんですよ。
いいなあ」
「どこがよ…。
別にわたしもクロコダイルもデレデレなんてしてないでしょう」
「それ、本気で言ってます?」
「なによ、もう」
「じゃあ、カズヤさんは…。
たっ、例えばですよ?例えばスモーカーさんと付き合えってことになったら付き合えますか?」
「何をいきなり。
そうねえ…例えば、よね?」
たしぎちゃんが勢いよく頷く。
「そうです!!
あくまで例えば、です!!!!」
スモーカーくんか。
顔は悪くないし、仕事熱心だし、頭も悪くない。
「ムリかな」
「ええー、なんでですか??
スモーカーさんオススメですよ?
大佐で顔そこそこで仕事熱心でいいじゃないですか」
そこそこて。
でも、そうだね。
スモーカー君はいい男だと思う。
付き合ったらきっと幸せにしてくれる人だと思う。
「でもなんかピンとこないな。
てか、そんなにいい男ならたしぎちゃん付き合えばいいじゃない」
「いえ、わたしは…
スモーカーさん好きな人いますし」
「そうなの?誰だれ?」
「それはわたしの口からは言えません」
それは残念。
でもスモーカー君に好かれる娘ならきっといいこなんだろう。
ていうかたしぎちゃんはたしぎちゃんで好きな人がいそうだ。
誰だろうなあ。
「カズヤさん…鈍いです」
「なによ、いきなり」
「なんでもないですー。
カズヤさんはカズヤさんの好きな人と幸せになっちゃえばいいんです」
いきなりたしぎちゃんがふくれてそっぽを向くから訳がわからない。
「だからー、クロコダイルとはなんでもないって!!」
「誰とは言ってませんよ?
無自覚って怖いですね」
たしぎちゃんはそうクスクス笑って立ち上がる。
「違うってば!!」
「さて、カズヤさん。
引っ張っちゃってすみません。
シャワーでも浴びに行きませんか?」
なーんか有耶無耶にされた気がする…
わたしは、たしぎちゃんの言うようにクロコダイルが好きなのかな。
いやいやないって。
あんな性格悪い変態セクハラワニなんて…。
そりゃ嫌いじゃないけどさ。
むしろ…
やめよう。
これ以上考えてたらきっとロクな考えに行き着かない。
「カズヤさーん!?
行きますよー!?」
「はいはい」
わたしは芽吹く気持ちに蓋をした。