side you
お名前をどうぞ、レディ
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別に嫌いなわけじゃない。
ただ唐突すぎてどうしていいかわからないだけなんだ。
「なあ、カズサはなんだってそんなにロー船長のこと嫌がるわけ?」
シャチは甲板掃除をしながらわたしに声をかける。
わたしはと言えば夕飯を調達中。
と言う名の釣り中。
「別に嫌がってなんてないよ」
「いっつも嫁じゃない、って拒否ってるじゃん」
「事実を述べているだけなんだけど」
だって嫁じゃないし。
別に嫌いじゃないよ。
ただまぶしくて。
彼の真っすぐな告白がまぶしくて、それにどう答えればいいかわからないだけ。
「お前贅沢だぞ」
「そうかもね」
実際贅沢なんだと思う。
ローが陸に上がれば娼婦が群がり、海へ出ればクルーが群がる。
「男女問わず人気だよねえ」
「いや、その言い方はちょっと違えけどさ」
その人気者がなんでわたし?っていうのが本心で。
嫌いじゃないし、そう悪い人でないことも知っている。
でもね。
なんだろう。この違和感。
「シャチはさあ、なんでローがわたしに夢中か知ってる?」
「自分で夢中とか言うか?ふつう…。
しかし確かに謎だよなあ。
カズサはそこそこ可愛いけど胸ないし凶暴だし…」
「その凶暴性について今から実証してみせてもいいんだけど」
「わ、悪かったって。…そういうところが凶暴なんだっての」
「なにか」
「何でもねえよ!!」
シャチからは有力な情報を得られず。
ローがわたしのことを好いてくれるのは嬉しいんだけどね。
理由がわからないんだ。
わたしは彼の気持ちに答えることもできずに戸惑うばかり。
シャチの言うように決して可愛らしいわけでもない。
「あのさあ、カズサはロー船長のことどう思ってるわけ?」
「わたし?」
「そ。船長がどう思おうが、お前がどう思ってるのかが大事なんだろ」
く。シャチのくせにいいこと言う。
「ローのことねえ…。変態紳士?」
「船長泣くぞ。そうじゃねえよ。
好きか?嫌いか?興味はあるか?いい人か?悪い人か?
そういうことを聞いてるんだ」
「嫌いじゃないよ」
「じゃ、好きか?」
「うーん…」
「はっきりしねえなあ」
後ろから、甲板とデッキブラシがこすれる音が聞こえた。
同時に浮が沈んで獲物がかかったことを知らせる。
「…今日の夕飯は豪勢になるよ」
「でかした!!」
結局シャチの質問には答えないまま。
嫌いじゃないよ。
きっと好きだって言っていいと思う。
でもそれが、ローの言う"好き"と一緒かまではまだわからない。
ただ唐突すぎてどうしていいかわからないだけなんだ。
「なあ、カズサはなんだってそんなにロー船長のこと嫌がるわけ?」
シャチは甲板掃除をしながらわたしに声をかける。
わたしはと言えば夕飯を調達中。
と言う名の釣り中。
「別に嫌がってなんてないよ」
「いっつも嫁じゃない、って拒否ってるじゃん」
「事実を述べているだけなんだけど」
だって嫁じゃないし。
別に嫌いじゃないよ。
ただまぶしくて。
彼の真っすぐな告白がまぶしくて、それにどう答えればいいかわからないだけ。
「お前贅沢だぞ」
「そうかもね」
実際贅沢なんだと思う。
ローが陸に上がれば娼婦が群がり、海へ出ればクルーが群がる。
「男女問わず人気だよねえ」
「いや、その言い方はちょっと違えけどさ」
その人気者がなんでわたし?っていうのが本心で。
嫌いじゃないし、そう悪い人でないことも知っている。
でもね。
なんだろう。この違和感。
「シャチはさあ、なんでローがわたしに夢中か知ってる?」
「自分で夢中とか言うか?ふつう…。
しかし確かに謎だよなあ。
カズサはそこそこ可愛いけど胸ないし凶暴だし…」
「その凶暴性について今から実証してみせてもいいんだけど」
「わ、悪かったって。…そういうところが凶暴なんだっての」
「なにか」
「何でもねえよ!!」
シャチからは有力な情報を得られず。
ローがわたしのことを好いてくれるのは嬉しいんだけどね。
理由がわからないんだ。
わたしは彼の気持ちに答えることもできずに戸惑うばかり。
シャチの言うように決して可愛らしいわけでもない。
「あのさあ、カズサはロー船長のことどう思ってるわけ?」
「わたし?」
「そ。船長がどう思おうが、お前がどう思ってるのかが大事なんだろ」
く。シャチのくせにいいこと言う。
「ローのことねえ…。変態紳士?」
「船長泣くぞ。そうじゃねえよ。
好きか?嫌いか?興味はあるか?いい人か?悪い人か?
そういうことを聞いてるんだ」
「嫌いじゃないよ」
「じゃ、好きか?」
「うーん…」
「はっきりしねえなあ」
後ろから、甲板とデッキブラシがこすれる音が聞こえた。
同時に浮が沈んで獲物がかかったことを知らせる。
「…今日の夕飯は豪勢になるよ」
「でかした!!」
結局シャチの質問には答えないまま。
嫌いじゃないよ。
きっと好きだって言っていいと思う。
でもそれが、ローの言う"好き"と一緒かまではまだわからない。