side you
お名前をどうぞ、レディ
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「今日こそおれ様の実力を見せてやるぜ!!
おれが勝ったらてめえは大人しく下船しやがれ!!」
サングラスにキャスケット、白いつなぎ姿の男が、ボクシングスタイルで構える。
「シャチの実力は十分知ってる。
それにわたしがここにいることを決めたのは船長でしょ」
対して、白いワンピースにジーンズ、フードを深くかぶった小柄な女性が構えもせず立っている。
「その余裕が命取りなんだぜ!?」
言い終えるより早く男、シャチが突撃するが女性、カズサが半歩体をズラしてかわす。
シャチが体勢を持ち直すより早く、カズサの肘打ちがシャチの首に叩き込まれ
わずか数秒で戦いの方はついた。
「いってえよ!!凶暴な女だな」
首に湿布を貼りながら、シャチが文句を言う。
「当たり前だ。おれの女だからな」
「違うから。
その凶暴な女に挑んできたのはだれよ?
毎回毎回まっすぐ突っ込んできて…
ちょっとは考えなよ」
「先手必勝だろ!?」
「絶賛連敗中じゃん」
ハートの海賊団に仲間入りしてから、ほぼ毎日シャチの訓練に付き合っている。
といってもご覧のとおり、シャチが突っ込んできてわたしがかわして終わりだ。
これじゃ訓練もなにもあったものじゃない。
なによりシャチ本人は気に入らないわたしを本気で下船させるべく挑んできている。
「しょうがないなあ。
じゃあ今度はわたしからしかけるから、受けてよ」
「シャチ。少しでもカズサにさわったらバラすからな」
「ロー黙ってて」
「お前はシャチに触られたいのか」
「ベポ、セクハラ船長退場」
「アイアイ」
外野がいなくなったところで改めてシャチに向かう。
「いくよ」
「どこからでもこい!!」
先ほどのシャチと同じようにまっすぐ突撃。
と見せかけて当たる直前に迎えうとうと前傾姿勢になっていたシャチの腕を引っつかんで横になぎ倒す。
…しまった。
これじゃさっきと同じだ…。
「先手必勝?」
「るせぇ!!」
煽ると、シャチはまんまと乗ってくる。
這いつくばったままの姿勢から低い蹴りが飛んできたので、跳ねてかわす。
シャチも飛び起きて追撃が迫ってくる。
いつもは避けてかわすところを、あえて迎え撃つ。
懐に潜り込んで低い位置から浅く顎を狙う。
かする程度でシャチは後ろに飛び退く。
「手え抜いてんじゃねえよ!!」
「じゃあ、本気出す前に昏倒するのやめてくれる?」
「んだと!っ?」
「事実じゃん」
仕方ないか。
一気にシャチと距離を詰める。
シャチが目を見開くより早く、彼の顎をぶち抜いた。
「カズサ、大人気ないよ。
シャチ生きてるかなあ」
ベポがシャチをそっと突ついている。
「まったく。ベポの言う通りだ。
シャチ相手に大人気ない」
「ベポもペンギンもうるさいなあ。
むしろ大人気ないのはシャチでしょ」
「シャチは子どもだから」
「そうだ。子どもなんだから、こちらが大人の対応を取るべきだ」
「あれ?シャチって…」
シャチってわたしとそんなに年違わないよね?
そう思って顔をあげると、先ほど強制退場したはずの人物が船内から出てきた。
「カズサ」
「ロー」
「お前が大人の男として認識するのはおれだけで十分だ」
「は?」
「そういうことだ。ベポ、シャチを頼む」
ペンギンは当たり前みたいな顔をしてベポとシャチを連れて船内にひっこんでしまった。
「…じゃあペンギンは?」
「ペンギンだ」
「ベポは?」
「ベポだ」
…
「ローは?」
「お前の主人で船長で未来の海賊王だ」
「わたしは?」
「未来の海賊王の嫁だ」
「違うから」
「違わねえ」
違う
違わない
2人の視線が交わるのはどの未来?
シャチの訓練が終わるのと、未来が交わるのとどちらが先?
おれが勝ったらてめえは大人しく下船しやがれ!!」
サングラスにキャスケット、白いつなぎ姿の男が、ボクシングスタイルで構える。
「シャチの実力は十分知ってる。
それにわたしがここにいることを決めたのは船長でしょ」
対して、白いワンピースにジーンズ、フードを深くかぶった小柄な女性が構えもせず立っている。
「その余裕が命取りなんだぜ!?」
言い終えるより早く男、シャチが突撃するが女性、カズサが半歩体をズラしてかわす。
シャチが体勢を持ち直すより早く、カズサの肘打ちがシャチの首に叩き込まれ
わずか数秒で戦いの方はついた。
「いってえよ!!凶暴な女だな」
首に湿布を貼りながら、シャチが文句を言う。
「当たり前だ。おれの女だからな」
「違うから。
その凶暴な女に挑んできたのはだれよ?
毎回毎回まっすぐ突っ込んできて…
ちょっとは考えなよ」
「先手必勝だろ!?」
「絶賛連敗中じゃん」
ハートの海賊団に仲間入りしてから、ほぼ毎日シャチの訓練に付き合っている。
といってもご覧のとおり、シャチが突っ込んできてわたしがかわして終わりだ。
これじゃ訓練もなにもあったものじゃない。
なによりシャチ本人は気に入らないわたしを本気で下船させるべく挑んできている。
「しょうがないなあ。
じゃあ今度はわたしからしかけるから、受けてよ」
「シャチ。少しでもカズサにさわったらバラすからな」
「ロー黙ってて」
「お前はシャチに触られたいのか」
「ベポ、セクハラ船長退場」
「アイアイ」
外野がいなくなったところで改めてシャチに向かう。
「いくよ」
「どこからでもこい!!」
先ほどのシャチと同じようにまっすぐ突撃。
と見せかけて当たる直前に迎えうとうと前傾姿勢になっていたシャチの腕を引っつかんで横になぎ倒す。
…しまった。
これじゃさっきと同じだ…。
「先手必勝?」
「るせぇ!!」
煽ると、シャチはまんまと乗ってくる。
這いつくばったままの姿勢から低い蹴りが飛んできたので、跳ねてかわす。
シャチも飛び起きて追撃が迫ってくる。
いつもは避けてかわすところを、あえて迎え撃つ。
懐に潜り込んで低い位置から浅く顎を狙う。
かする程度でシャチは後ろに飛び退く。
「手え抜いてんじゃねえよ!!」
「じゃあ、本気出す前に昏倒するのやめてくれる?」
「んだと!っ?」
「事実じゃん」
仕方ないか。
一気にシャチと距離を詰める。
シャチが目を見開くより早く、彼の顎をぶち抜いた。
「カズサ、大人気ないよ。
シャチ生きてるかなあ」
ベポがシャチをそっと突ついている。
「まったく。ベポの言う通りだ。
シャチ相手に大人気ない」
「ベポもペンギンもうるさいなあ。
むしろ大人気ないのはシャチでしょ」
「シャチは子どもだから」
「そうだ。子どもなんだから、こちらが大人の対応を取るべきだ」
「あれ?シャチって…」
シャチってわたしとそんなに年違わないよね?
そう思って顔をあげると、先ほど強制退場したはずの人物が船内から出てきた。
「カズサ」
「ロー」
「お前が大人の男として認識するのはおれだけで十分だ」
「は?」
「そういうことだ。ベポ、シャチを頼む」
ペンギンは当たり前みたいな顔をしてベポとシャチを連れて船内にひっこんでしまった。
「…じゃあペンギンは?」
「ペンギンだ」
「ベポは?」
「ベポだ」
…
「ローは?」
「お前の主人で船長で未来の海賊王だ」
「わたしは?」
「未来の海賊王の嫁だ」
「違うから」
「違わねえ」
違う
違わない
2人の視線が交わるのはどの未来?
シャチの訓練が終わるのと、未来が交わるのとどちらが先?