キス
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「ヒノエ!!」
なんでここがわかったんだろう…
さっきは見向きもしてなかったのに
『早く行きな』
「う、うん…わかった、ごめん、また、ね」
私は告白の返事をしないまま、その場を後にした
『おい、てめぇ、なめた真似するんじゃねぇよ
純花の側にいるのはオレだけで十分だ、
あんたは目障りなんだよ』
「お前ら、付き合ってんのか?」
『まあ そんなところかな、
だからもう あきらめな』
そんな会話をしていたことも知らずに私は急いで教室に向かったが
先生は勿論いなくて職員室でようやく見つけたけど
私を探してなどいなかった…
「どうして…あんなこと…」
ヒノエがどうして呼びに来たのかわからない
何故そんなことをしなきゃいけなかったのか
もしかしたら…
そんな望みが生まれ
私はさっきの場所まで急いで戻ると
ヒノエの声が聞こえてきた
『あんたに関係ないだろ』
「関係ある、俺だって好きなんだ
お前がそういう態度でいるなら、俺は容赦しない」
喧嘩のような会話
喧嘩だろうがお構い無しにヒノエに駆け寄る
「ヒノエ!先生なんて呼んでないって言われたけど?
どういうこと!?」
『純花戻って来ちまったのかい?折角引き離したのにさ』
「え!?」
「はあ!?」
私と男子が同時に反応した
「引き離しただと?俺が告ってる時にわざと邪魔したのか!?」
「ヒノエ説明して…どういうこと?…」
期待しちゃいけないって気持半分と
自惚れてもいいのかなという気持半分だった
『純花、お前だって無神経だろ?
ここはオレとお前でキスする場所だ
こんなとこに、そんな野郎連れてくるんだからさ』
「ヒノエ!!」
「キス…って…だってこいつ
毎日周りに女が取り巻いてるんだぞ!?
こんな遊び人とキスって…ホントなのかよ!!」
『いやだな~人聞きの悪いこと言わないでくれるかな
オレはいつだって姫君しか見てないさ』
「そんなことお前が言っても説得力ないよ!!
なあホントなのか?
こいつとホントにキスしてるのか!?」
追い詰められた私は堪忍して頷いた
「なんで…俺なら…お前一人好きでいるよ
それが当たり前だろ?
周りに沢山女がいるような奴より
俺のほうがずっとお前のこと好きだよ
さっきの返事聞かせてくれないか?」
私に勢いよく迫る男子
でも、そんなヒノエでも好きになっちゃったんだから
どうすることも出来ないんだよ…
チラッとヒノエの顔を見ると余裕の笑みを浮かべてた
それがなんだか悔しくて意地悪しようと思ったけれど
口から出た言葉はホントの気持だった
「それでも私はヒノエが好き、だから…ごめんなさい…」
ガックリと肩を落とした男子
クラスで1、2を争う2人に挟まれて
こんなこと二度とないと思い
少し最初で最後と思われる優越感に浸りながら
キッパリと断った
『綺麗な花を狙う輩は多いね~ オレもその一人だけど、
でもまあその花を摘み取るのは、このオレさ』
「煩い…そんな言葉聞いてるだけで腹立つ!!
…ったく…なんで俺がこんなやつに…わかったよ…
しつこいのは俺も嫌だし潔く引くよ
友達ではいてくれるだろ?」
「うん…ごめんね…」
「いや、いいからさ、じゃあ俺戻るわ」
そう言い残し教室へと戻って行った
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