きっとまた逢える日まで
さぁ、あなたの名前は?
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鳴り響く銃声が脳を刺激する。
じわりじわりと近づくオレンジ色の壁
部屋の隅に追いやられた私はもう成す術が無いことを嫌でも認識させられる。
リングが閉じるあの時
不意に掠めた銃弾が私をこの部屋に誘ったのだ
四方から撃たれるのはあまりにも分が悪い
逃げるようにこの家に入ったは良いけど
「出入り口をリングで塞がれちゃ元も子もないよね」
なんて誰もいないであろう部屋でポツリと呟く。
最終円が間近のリングダメージは計り知れない
ものの数秒で即ダウンだろう
「さてさて、どうしたもんかな」
回復も弾も無い私は空を見つめて遠くに銃声を聞く他ない
どうしたもこうしたも無いのだ
そんな最中
コト…
と靴の音が1つ
敵かと思い弾がない銃を握りしめる
何も構えないよりマシだと音の方へ銃口を向ける
銃口の先はリングで入れないであろう扉
だがそこからゆっくりと人が入ってきた。
「こんな所で何をしてるんだ?ナオ」
「貴方こそ、どうしてこんなリング外に等しい家に入ってきたの?」
クリプト
そう目の前に立つ人間の名前を呼ぶと、クリプトは状況に似つかわしくないほど優しく微笑んできた。
「そりゃあ、ナオがいると分かっていたからわざわざ回復しながらここに来たんだぞ?」
「それは…随分と手間取らせたわね」
わざわざいるかも分からないこんな場所に来るなんて、なんて物好きなんだろうと考えていると
私に覆い被さるように近づいてきた
「どういうつもりなの?」
「どうって、そりゃあ目の前に瀕死の敵かつこんな状況で撃ってこない所を見るに残弾切れ、そんな中する選択はこれしかないだろ?」
そう言ってカチリと冷たい銃口を私の額に押し当てる
「流石の偵察力ね、その通り私はなんにも反撃なんて出来ないわ、やるなら一思いにやってくれるといいんだけど」
「それもそうだな、じゃあ遠慮なくやらせてもらおうか」
ゆっくりと引き金を引くクリプト
その目はなんでか潤んでて、小さく口を動かしていた
「죽을 때 또한 내 손으로」
「今、なん…」
彼の放った言葉に反応しようとした途端、私の意識はごろりと落ちた
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
ごとりと倒れ動かなくなったナオを見ながら奥歯が軋むくらい顔を歪める
何度見た光景だろうか
このゲームでは人は本当の意味での死は訪れない
だが
愛しい人が倒れていく様を何度も見させられて、気が狂わない奴なんているんだろうか
動かなくなったナオを見つめて優しく頬を撫でる
あぁ、また死んでしまったのだと脳が再認識する
「もう二度とこうならない事を祈るよ」
だが、また逃れられない死がナオを纏おうとするなら
また俺の手で
-----------------------------END
じわりじわりと近づくオレンジ色の壁
部屋の隅に追いやられた私はもう成す術が無いことを嫌でも認識させられる。
リングが閉じるあの時
不意に掠めた銃弾が私をこの部屋に誘ったのだ
四方から撃たれるのはあまりにも分が悪い
逃げるようにこの家に入ったは良いけど
「出入り口をリングで塞がれちゃ元も子もないよね」
なんて誰もいないであろう部屋でポツリと呟く。
最終円が間近のリングダメージは計り知れない
ものの数秒で即ダウンだろう
「さてさて、どうしたもんかな」
回復も弾も無い私は空を見つめて遠くに銃声を聞く他ない
どうしたもこうしたも無いのだ
そんな最中
コト…
と靴の音が1つ
敵かと思い弾がない銃を握りしめる
何も構えないよりマシだと音の方へ銃口を向ける
銃口の先はリングで入れないであろう扉
だがそこからゆっくりと人が入ってきた。
「こんな所で何をしてるんだ?ナオ」
「貴方こそ、どうしてこんなリング外に等しい家に入ってきたの?」
クリプト
そう目の前に立つ人間の名前を呼ぶと、クリプトは状況に似つかわしくないほど優しく微笑んできた。
「そりゃあ、ナオがいると分かっていたからわざわざ回復しながらここに来たんだぞ?」
「それは…随分と手間取らせたわね」
わざわざいるかも分からないこんな場所に来るなんて、なんて物好きなんだろうと考えていると
私に覆い被さるように近づいてきた
「どういうつもりなの?」
「どうって、そりゃあ目の前に瀕死の敵かつこんな状況で撃ってこない所を見るに残弾切れ、そんな中する選択はこれしかないだろ?」
そう言ってカチリと冷たい銃口を私の額に押し当てる
「流石の偵察力ね、その通り私はなんにも反撃なんて出来ないわ、やるなら一思いにやってくれるといいんだけど」
「それもそうだな、じゃあ遠慮なくやらせてもらおうか」
ゆっくりと引き金を引くクリプト
その目はなんでか潤んでて、小さく口を動かしていた
「죽을 때 또한 내 손으로」
「今、なん…」
彼の放った言葉に反応しようとした途端、私の意識はごろりと落ちた
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ごとりと倒れ動かなくなったナオを見ながら奥歯が軋むくらい顔を歪める
何度見た光景だろうか
このゲームでは人は本当の意味での死は訪れない
だが
愛しい人が倒れていく様を何度も見させられて、気が狂わない奴なんているんだろうか
動かなくなったナオを見つめて優しく頬を撫でる
あぁ、また死んでしまったのだと脳が再認識する
「もう二度とこうならない事を祈るよ」
だが、また逃れられない死がナオを纏おうとするなら
また俺の手で
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