忌み子、

「お前の名前はイミゴだ」

幼いころの私の話




私は、小さな集落で生まれた。
その集落で、私が生まれてきて良かったと
思う人は一人だっていなかっただろう。



（今日も真っ暗だ。でも誰かの笑い声が聞こえる。
何を話しているの？私も一緒にお話しがしたい）



ﾊﾞﾀﾝ


戸がいきなり開いた。

そこにいたのは、父親だった。
私を見る目にいつも悲しくなる
なぜ、生まれてきてしまったんだろうと・・
この鎖に繋がれた手も足も何もかもが憎たらしい。

「餌だ」

その一言でまた戸が閉められた。

いっそこのままこうして死ぬのなら
早く殺してくれれば楽なのに。
そんなことを考えながら憧れの外の世界を見る。


こうして何日もたったある日

「もうこれ以上は我慢ならん、一刻も早くあの忌み子を
殺さねばならん」

「それでは今夜にいたしましょう」


あー、やっとこの地獄から解放されるんだと
わたしはうれしくて仕方がない。





そうして、

初めて自分の目で憧れていた世界を見た

私の周りには人・人・人、、、、

私は鎖に繋がれたまま

笑い声、笑い声、、、、、。

小さい子と母親の温かい光景




あれ、、シニタクナイ。


その瞬間、突風が吹いて
何かが落ちる。

ﾊﾞｻ


男が焦りの表情で私に斬りかかった


私が気づけば、その男はもがき苦しんでいた
そして鎖は弾ける


周りをもう一度見渡すとみんなが
腰を抜かし震えていた。









「みんな死んでください」






私は刀をとり、みんなを殺した。







三つ目の子が生まれしとき開眼
この世は赤に染まる。