僕が怒る理由(ほのぼの)
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『マスターって、お母さんみたいだよね』
マスター「はーい! みんなの聖母マリア、この世界の創造神マスターハンド! 通称 ” お母さん ” だよ〜! って何言わせるの!」
『……』
とても即興とは思えないノリツッコミがきて、若干引いてしまった私……。
お母さんっていうより、芸人さんみたいだったよね。
マスター「そんな目で見ないでよ」
『ごめんなさい。朝からハイテンションすぎて……』
マスターがしょんぼりした様子を見せるから、少し申し訳ない気持ちになったのだけど……。
でもさ、誰でも朝食を食べてる時に、想像を超えるハイテンションな対応をされたら、私みたいな反応をしちゃうと思う。
マスター「それよりも、どうして急にお母さんみたいって思ったの?」
『うーん、マスターって確かにお仕事しないし部屋片付けないし、トラブル起こすけど』
マスター「その前情報いるかな?」
マスターを説明するのに、とっても大切な情報だと思う。
『朝寝坊するクレイジーを起こして、食堂まで連れてくるところとか』
マスター「朝ごはんを食べないと健康に悪いからね」
クレイジー「……」
その考え方がお母さんだよね。
私の横には、マスターに無理やり連れてこられて機嫌が悪いクレイジーが、眉間に皺を寄せながら食パンをもぐもぐしている。
ちなみに彼は朝が弱いらしい。
『みんながめちゃくちゃにしちゃった広間を、片付けたりとか……』
マスター「僕しか直すことできないしね」
『(広間で乱闘して)怪我した人の様子を見に行ったりとか』
マスター「だって心配だもん」
『みんなの悩み解決したり……悩みの素も作ることもあるけど』
マスター「それは言わない約束だよ」
と、こんな感じで、実はとっても面倒見がいいのである。
ちなみに私は、マスターが怒ったところを見たことがない。
なんなら彼が人の悪口を言っているところすら、見たことがないかも。
『聖母マリアっていうのも、あながち嘘ではないんじゃないかしら』
マスター「それは嘘だから信じないで」
ツッコミだってできるし、今更だけど彼は天才だと思うの。
マスター「ねぇ僕に対する元々の評価、低すぎない?」
『マスターってイライラしたり怒ったりしたことってあるの?』
マスター「そういう都合悪いことは聞いてないんだね!……そうだなぁ。怒ったことね……」
マスターが真剣に考え込む。
マスター「言われてみれば、みんなの前で怒ったことはないかもしれない」
『そうだよね。マスターって何されたら怒るの?』
マスター「ええー、僕って何されたら怒るんだろう」
クレイジー「破壊」
マスター「あー確かにそれは怒るかも」
そんな神様にしかわからない物騒なこと言わないでよね。
『でもさ、マスターってたいていの理不尽とかも気にしないよね』
ほら、時折ファイター達に総ツッコミされていたり、やられてしまうところとかも見るけど。
マスター「あー。大抵のことはまぁいっかって思っちゃうかなー。それに寝たら忘れるし」
クレイジー「お気楽だな」
目が覚めてきたのかな。クレイジーも少しずつ会話に参加し始めてくれる。
マスター「君は全てを難しく考えすぎなんだよ。それに忘れた方がいいことだって、生きてて多いんだから」
なんだかマスターがいいことを言っている気がする!
ちょっと見直しちゃいそうになる。
次のクレイジーの一言がなければ……。
クレイジー「それで昨日の仕事も忘れてたと……」
マスター「んんー! 大丈夫、ちゃんと覚えてるよ! 今日やろうと思っていたんだ!」
私を見つめてそれを言わないでよ。
私も隣の鬼(=クレイジー)が怖くて、横見れないから気持ちはわかるけど!
……それより、この光景を見て思ったのだけど、マスターって怒り成分、全部クレイジーに取られちゃったりして。クレイジーが怒りっぽいというわけじゃないけど。
引き続き朝食を食べながら、何故マスターが怒らないかを考え続けてたら、一つの仮説が浮かんできた。
『マスターのその器の広さって、やっぱり強さからきてるのかな?』
そう私が言うと、「まだこのお話続いてたんだね」と言いたそうな表情をしながらマスターは苦笑いを浮かべていた。
マスター「いきなり壮大な話になってきたけど……」
『だって、マスターってこの世界で一番強いんでしょ?』
私がそういうと、鼻高々にするマスターと、嫌そうな顔をするクレイジー。
ああ、スルーよスルー。
今は私の理論を聞いてほしいから。
『強い人ほど戦わないっていうし。戦わないと怒らないがイコールじゃないかもだけど』
マスター「こんなに褒められると、ちょっとくすぐったいなぁ」
照れるのを隠すように、コップの水を飲むマスター。
『でも、どうやってもマスターは怒らないってことがわかったかも』
マスター「そんなこともないと思うけど……うーん、そうだなぁ……」
少し困ったような顔をしながら、コップをテーブルに置く。
コトンというコップの音だけが静かに響いて、心なしか少し空気が冷たくなる。
そんな真面目なマスターの顔を、今まで見たことがなくて、私の心がざわつく。
『どうしたのマスター?』
マスター「……もし、きみが泣いてるの見て笑う人いたら、僕はその人を壊しちゃうかもしれないよ」
『……え?』
マスター「別に僕自身は何をされようがいいけど、僕の大切な人を存外に扱ったらその時は怒るんじゃないかな」
サラリというにはあまりに、重すぎる言葉に私の体が硬直する。
『大切な人って……』
マスター「もちろんきm」
『スマブラのメンバー全員のこと? だよね? そんなに大勢の人を大切に思っているなんて、やっぱりマスターが聖母マリアというのは間違ってないのかも!』
マスター「……」
マスターが何か言いかけた気がするけど、遮っちゃった。
でもマスターだし、大したことじゃないよね……?多分。
それよりも、意外だったかも。
いつもはあんなにふざけてるくせに、急に、びっくりするくらいちゃんと大人だったんだもん。
別人かと思って固まっちゃった!
『マスターって、本当にみんなのこと大切にしてるんだね。ちょっと見直しちゃった!』
マスター「えぇ……僕の発言なかったことにされてない?」
クレイジー「よかったな、お母さん」
マスター「それ言わないでよ、悲しい」
クレイジー「自分で言ってた」
マスター「そうだけど」
マスターがしょんぼりしているんだけど、なぜかしら?
クレイジー「食べ終わっただろ、仕事するぞ」
マスター「はぁー、はいはい。じゃあねさくらー」
仲良そうに ” 見える ” 二人に手を振って、私も食器を片付ける。
自分からしておいてだけど、朝から真面目な話をして疲れちゃったかも。
でもやっぱりマスターっていい人。
いえ、いい ” お母さん ” だということがわかってよかったわ!
『さーて、今日はピーチ達とお茶会しながらのんびりすごそー!』
Fin
▼おまけ
マスター「はぁー、僕の想い、いつになったら届くんだろう」
クレイジー「お前は所詮 ” お母さん枠 ” だからな。一生ないだろう」
マスター「……」
クレイジー「なんだ?フォロー待ちか」
マスター「……何か言った?」
クレイジー「いや別に(マスターがキレてる……」
今まさに、マスターが苛立ちを募らせていることなんて露知らず……。
創造神の想い人は、今日も平和な1日を過ごすのであった。
Fin
マスター「はーい! みんなの聖母マリア、この世界の創造神マスターハンド! 通称 ” お母さん ” だよ〜! って何言わせるの!」
『……』
とても即興とは思えないノリツッコミがきて、若干引いてしまった私……。
お母さんっていうより、芸人さんみたいだったよね。
マスター「そんな目で見ないでよ」
『ごめんなさい。朝からハイテンションすぎて……』
マスターがしょんぼりした様子を見せるから、少し申し訳ない気持ちになったのだけど……。
でもさ、誰でも朝食を食べてる時に、想像を超えるハイテンションな対応をされたら、私みたいな反応をしちゃうと思う。
マスター「それよりも、どうして急にお母さんみたいって思ったの?」
『うーん、マスターって確かにお仕事しないし部屋片付けないし、トラブル起こすけど』
マスター「その前情報いるかな?」
マスターを説明するのに、とっても大切な情報だと思う。
『朝寝坊するクレイジーを起こして、食堂まで連れてくるところとか』
マスター「朝ごはんを食べないと健康に悪いからね」
クレイジー「……」
その考え方がお母さんだよね。
私の横には、マスターに無理やり連れてこられて機嫌が悪いクレイジーが、眉間に皺を寄せながら食パンをもぐもぐしている。
ちなみに彼は朝が弱いらしい。
『みんながめちゃくちゃにしちゃった広間を、片付けたりとか……』
マスター「僕しか直すことできないしね」
『(広間で乱闘して)怪我した人の様子を見に行ったりとか』
マスター「だって心配だもん」
『みんなの悩み解決したり……悩みの素も作ることもあるけど』
マスター「それは言わない約束だよ」
と、こんな感じで、実はとっても面倒見がいいのである。
ちなみに私は、マスターが怒ったところを見たことがない。
なんなら彼が人の悪口を言っているところすら、見たことがないかも。
『聖母マリアっていうのも、あながち嘘ではないんじゃないかしら』
マスター「それは嘘だから信じないで」
ツッコミだってできるし、今更だけど彼は天才だと思うの。
マスター「ねぇ僕に対する元々の評価、低すぎない?」
『マスターってイライラしたり怒ったりしたことってあるの?』
マスター「そういう都合悪いことは聞いてないんだね!……そうだなぁ。怒ったことね……」
マスターが真剣に考え込む。
マスター「言われてみれば、みんなの前で怒ったことはないかもしれない」
『そうだよね。マスターって何されたら怒るの?』
マスター「ええー、僕って何されたら怒るんだろう」
クレイジー「破壊」
マスター「あー確かにそれは怒るかも」
そんな神様にしかわからない物騒なこと言わないでよね。
『でもさ、マスターってたいていの理不尽とかも気にしないよね』
ほら、時折ファイター達に総ツッコミされていたり、やられてしまうところとかも見るけど。
マスター「あー。大抵のことはまぁいっかって思っちゃうかなー。それに寝たら忘れるし」
クレイジー「お気楽だな」
目が覚めてきたのかな。クレイジーも少しずつ会話に参加し始めてくれる。
マスター「君は全てを難しく考えすぎなんだよ。それに忘れた方がいいことだって、生きてて多いんだから」
なんだかマスターがいいことを言っている気がする!
ちょっと見直しちゃいそうになる。
次のクレイジーの一言がなければ……。
クレイジー「それで昨日の仕事も忘れてたと……」
マスター「んんー! 大丈夫、ちゃんと覚えてるよ! 今日やろうと思っていたんだ!」
私を見つめてそれを言わないでよ。
私も隣の鬼(=クレイジー)が怖くて、横見れないから気持ちはわかるけど!
……それより、この光景を見て思ったのだけど、マスターって怒り成分、全部クレイジーに取られちゃったりして。クレイジーが怒りっぽいというわけじゃないけど。
引き続き朝食を食べながら、何故マスターが怒らないかを考え続けてたら、一つの仮説が浮かんできた。
『マスターのその器の広さって、やっぱり強さからきてるのかな?』
そう私が言うと、「まだこのお話続いてたんだね」と言いたそうな表情をしながらマスターは苦笑いを浮かべていた。
マスター「いきなり壮大な話になってきたけど……」
『だって、マスターってこの世界で一番強いんでしょ?』
私がそういうと、鼻高々にするマスターと、嫌そうな顔をするクレイジー。
ああ、スルーよスルー。
今は私の理論を聞いてほしいから。
『強い人ほど戦わないっていうし。戦わないと怒らないがイコールじゃないかもだけど』
マスター「こんなに褒められると、ちょっとくすぐったいなぁ」
照れるのを隠すように、コップの水を飲むマスター。
『でも、どうやってもマスターは怒らないってことがわかったかも』
マスター「そんなこともないと思うけど……うーん、そうだなぁ……」
少し困ったような顔をしながら、コップをテーブルに置く。
コトンというコップの音だけが静かに響いて、心なしか少し空気が冷たくなる。
そんな真面目なマスターの顔を、今まで見たことがなくて、私の心がざわつく。
『どうしたのマスター?』
マスター「……もし、きみが泣いてるの見て笑う人いたら、僕はその人を壊しちゃうかもしれないよ」
『……え?』
マスター「別に僕自身は何をされようがいいけど、僕の大切な人を存外に扱ったらその時は怒るんじゃないかな」
サラリというにはあまりに、重すぎる言葉に私の体が硬直する。
『大切な人って……』
マスター「もちろんきm」
『スマブラのメンバー全員のこと? だよね? そんなに大勢の人を大切に思っているなんて、やっぱりマスターが聖母マリアというのは間違ってないのかも!』
マスター「……」
マスターが何か言いかけた気がするけど、遮っちゃった。
でもマスターだし、大したことじゃないよね……?多分。
それよりも、意外だったかも。
いつもはあんなにふざけてるくせに、急に、びっくりするくらいちゃんと大人だったんだもん。
別人かと思って固まっちゃった!
『マスターって、本当にみんなのこと大切にしてるんだね。ちょっと見直しちゃった!』
マスター「えぇ……僕の発言なかったことにされてない?」
クレイジー「よかったな、お母さん」
マスター「それ言わないでよ、悲しい」
クレイジー「自分で言ってた」
マスター「そうだけど」
マスターがしょんぼりしているんだけど、なぜかしら?
クレイジー「食べ終わっただろ、仕事するぞ」
マスター「はぁー、はいはい。じゃあねさくらー」
仲良そうに ” 見える ” 二人に手を振って、私も食器を片付ける。
自分からしておいてだけど、朝から真面目な話をして疲れちゃったかも。
でもやっぱりマスターっていい人。
いえ、いい ” お母さん ” だということがわかってよかったわ!
『さーて、今日はピーチ達とお茶会しながらのんびりすごそー!』
Fin
▼おまけ
マスター「はぁー、僕の想い、いつになったら届くんだろう」
クレイジー「お前は所詮 ” お母さん枠 ” だからな。一生ないだろう」
マスター「……」
クレイジー「なんだ?フォロー待ちか」
マスター「……何か言った?」
クレイジー「いや別に(マスターがキレてる……」
今まさに、マスターが苛立ちを募らせていることなんて露知らず……。
創造神の想い人は、今日も平和な1日を過ごすのであった。
Fin
