13 君と約束した優しいあの場所まで
name
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
服部くんと情報を共有しながら、事件の概要は大体明かされて。松田さんはどこかへ向かっている。
(…教習所教官、飲酒運転、議員…そうだ!確かその逃走中の強盗犯にコナンくんがお腹を刺されて…!)
「嬢ちゃん。絶対車の中から出るなよ」
山道で車を停める松田さん。その時コナンくんは、服部くんにもらったお守りの破片で助かったんだ。
「待って松田さん!!服の下、なにか着てる?!」
「は?何かって?インナーってことか?」
「そうじゃなくて!刃物を防げるような何か!」
「…ほんと、よく似てやがる。嬢ちゃんにも危機感知能力的なもんがあんのか?」
「そ、そうなのかも」
「心配すんな。無傷で戻ってきてやるから」
「…うん。絶対ね」
「おう」
どうか松田さんが怪我しませんように。そう祈りながら、車内で待つことしか出来ない。巻き込んだのは私なのに。
どれくらい時間が経ったかわからないけれど、パトカーの音が聞こえてくる。大阪府警の警察達が走って山の方へ。
(…松田さんが、通報したのかな)
数分後。警察と一緒に松田さんが戻ってくる。強盗犯も無事に捕まえられたようだ。
「松田さん!怪我は?!」
「見ての通り無傷だよ」
「よ、よかった…!」
「にしても、すげぇなマジで。捕まえた後、転んだ拍子に手にした刃物で襲ってきやがったわ」
「いやいや、偶然ですよ」
「そんな偶然あってたまるかよ。こっちは片付いたって大阪坊主に連絡しとくか」
「…色黒小僧から大阪坊主になってる。少しは服部くんのこと、認めてくれました?」
「ほんの少しな」
まるで自分の事のように嬉しくて緩む顔。松田さんは服部くんに電話をかけたけど、どうやら出ないようだ。
「出ねぇな。確か今は警察の奴と議員の家に行ってるはずだけど。マナーにしてんのか?」
「警察…それって、坂田さん?!」
「あー、そういやそんな名前だったな」
「松田さん!私達も行こう!犯人、その人だよ!」
「なんだと?…いや、確かに。それならこれまでの犯行も…そうやって、捜査のフリしてガードの固い議員の家に乗り込むって計画か!くそ!飛ばすぞ!」
ギリギリになって、やっと思い出した。だから最初あの坂田って人を見た時あんなに頭が痛かったのか。
(もっと早く気付いてたら…!助けられた人がいたかもしれないのに…!)
「おい!蔵が燃えてんぞ!」
「は、服部くん…!」
「バカ!迂闊に外に出るな!」
車から降りて燃え盛る蔵の方へ走る。すると、蔵から犯人である坂田を背負った服部くんが出てくる。
「服部くん!!」
「…あんたか。ちゃんと、生きとんで」
「うん…うん…!」
「消防と救急には連絡した。犯人預かる」
「ああ、すまん。たの、む…」
「はっ…服部くん!!」
ドサッとその場に倒れ込む服部くん。受け止めようとしたけど無理で、地面に広がる血を見て、足の力が抜けへたっと彼の傍に座り込む。
「やだ…服部くん!死んじゃやだよ…!」
「…アホ。勝手に殺すな…。眠いだけや…」
「駄目…!駄目だよ…!だってまだ…まだ、サイン貰ってないのに…!」
「なんっでやねん!!そこはもっと他になんかあるやろが!!このどアホ!!いったたた…!」
「はっ。んな大声出せんなら大丈夫だな。ほら、嬢ちゃん。救急車来たぜ」
「あ、はい。…た、立てないです。腰抜けちゃって…」
「ったく。世話が焼ける」
「すみません…」
救急隊員の人によって担架に乗せられる服部くん。松田さんによって抱き抱えられる私。一瞬視線が交わった。
「病院行くだろ?」
「あ、はい。お願いします」
「大阪観光して帰るつもりがとんだ休日になっちまったぜ」
「すみません…」
「は?いや、俺のせいだろ。連れてきたの俺だし。悪かったな」
「いえ、そんな。巻き込んだのは私だし…」
「んじゃお互い様って事でチャラな。あの大阪坊主が元気になったら、キスの一つや二つしてやれよ」
「なっ…何でですか」
「ちゃんと生きて帰ってきたろ?ご褒美がありゃ次もまた頑張れるってもんだ」
私のキスがご褒美になるだろうか。松田さんなら、お姉ちゃんからのキスがご褒美なんだろうけど。
(…帰ったら松田さんにキスしてあげてってお姉ちゃんにメッセージ送っとこ)
「いや、なんで?」
「どうした?紗奈」
「や、美衣ちゃんから急に帰ったら松田さんにキスしてあげてってメッセージきて」
「へぇ。妹ちゃん、男心よくわかってるねぇ」
「何でそうなるの」
「陣平ちゃん、今大阪で連続殺人事件に協力してるらしいよ」
「はぁ?なんで大阪?管轄外じゃん」
「うん。だからボランティアで」
「意味わかんない。でも美衣ちゃんからの初めてのお願い…どうすれば…!」
「人に褒められる道よりも自分が喜べる道選ぶべきだよ」
「…萩原に諭されると、なんかムカつく」
「ええ。ひどいな〜」
とりあえず、松田が帰ってきてから考えようと。美衣ちゃんには投げキッスのスタンプを送った。
君と約束した優しいあの場所まで