6 一秒ごとに Love for you
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「宮野は俺達に協力してくれる事になったよ。警察の研究所であの毒薬、アポトキシン4869の解毒剤を作るらしい」
「え。解毒剤を?なんで?」
次の日。工藤くんからその後、志保ちゃんとどんな話をしたのか聞くべく、人気のない非常階段へ呼び出した。
「なんでも、その薬を飲んで体が縮んでしまった人がいる可能性があるらしくて、見つけられるかもわからないけど、自分の前には父さんと母さんがこの薬に携わってたから、解毒剤を作りたいんだと」
「そっか。志保ちゃんの中のケジメみたいなものなのかな」
「かもな。つーかお前、全然驚かねぇな。俺は最初聞いた時んなバカなって思ったけど」
「え?!いや、驚いてるよ!体が縮むなんて!びっくり仰天だよ!」
「絶対思ってねぇだろ。まぁいいけど。宮野は知らなかったんだと。自分の作ってるそれが毒薬だなんて」
「…うん」
「だから解毒剤が完成したら、今度はちゃんと人の為になる薬が作りたいって言ってたぜ」
それを聞いて、泣きそうになった。コナンくんと哀ちゃんだからこそ出来た絆だったのではと思っていたけど、新一と志保ちゃんでも、大丈夫そうだ。
「まぁまだ組織の残党もいるし、ボスは謎のままだし、身の安全を確保する為にも、宮野姉妹には交代で護衛がつくらしい。住居も研究所の近くに新しく変えるんだと」
「そうだよね。油断はできないよね」
「ああ。けど、一先ずは肩の荷がおりたって堤刑事が言ってたし、そんな張りつめておく必要もないだろ。日本の警察は優秀だしな」
「うん。そうだね」
「つーか、オメー堤刑事と一緒に住んでんだろ?なんでわざわざ俺に聞くんだよ」
「だってお姉さん、帰ってこないんだもん。今朝も入れ違いで帰ってきて、すぐ寝てた」
「あー、なるほど。大変だな」
一応、お姉さんの分のご飯を作ってタッパに入れておいたけど。あの様子じゃまだ食べてないだろう。
「そういや、明美さんが言ってたぜ。よく信じて待つ気になりましたねって聞いたら、あんな楽しそうに恋話する子に悪い子はいないと思ったって。ついにオメーも好きな奴が出来たのか?」
「ううん。お姉さんと松田さんの話してた」
「はぁ?なんだよ。期待したのによ〜」
「え。なんで?いい加減推し推し言われるのウザったくなった?」
「違ぇよ。なんていうか、良くも悪くもオメーは自分のことに無頓智だから、好きな人でも出来たら変わるんじゃないかと思っただけで」
「そっか。でもね、最近もう少し、自分を大切にしないとって思ってるんだよ」
そう言うと、工藤くんは驚いた顔でこちらを見る。そんなに変なことを言っただろうか。
「マジか!どんな心境の変化だ?!」
「えっと、服部くんに、幸せになろうとしないのは卑怯だって言われて、あーそうかもなって思って…それで」
「へぇー!服部に!そっかそっか!いいじゃねぇか!」
「好きとかじゃないからね。服部くん、大阪に可愛い大好きな幼馴染がいるって言ってたし」
「んなもん、関係ねぇだろ。恋なんて自分の意思とは関係なく、気付いたら落ちてるもんだぜ」
「ほうほう。実体験ですね?」
「うっせ。そろそろ戻るぞ」
否定はしないんだ、と思いながら工藤くんの後を追って教室へ。クラスメイトの男子がからかってくる。
「お!ついにガチ告白かよ、工藤!」
「バーロー。そんなんじゃねぇよ」
「そうだよ。それに告白するならわざわざ呼び出したりしない。毎日してるし。工藤くんは私の推し。らぶ」
「へいへい。どーも」
「旦那貸してくれてありがとうね、蘭」
「だ、旦那じゃないってば!もう!美衣ってば!」
「私も彼氏ほしー!合コンしよ!合コン!」
「ええ?!合コン?!」
「だ、駄目に決まってんだろ!」
「推理オタクは黙ってて。ね!美衣!あんたも来るでしょ?」
「ふむ…。やろう、合コン」
まさか承諾するとは思ってなかった園子はやった!と喜び、蘭は本気?!と焦り、工藤くんは私に詰め寄る。
「おい、どうゆうつもりだ!」
「どうもこうも、出会いを求めに行く」
「だからって何で蘭まで…!」
「嫌ならさっさと告白したらどうでしょう」
「そっ、それは…!その、タイミングとか、あるだろ」
「ヘタレな工藤くんも好きだよ。可愛い」
「誰がヘタレだ!!」
「園子、男側は私に任せて」
「え!マジで?!超やる気じゃん!イケメンお願いねー!」
「合点承知之助」
もちろんこの合コンに京極さんを呼ぶ気である。でも、もちろん連絡先なんて知らない。知ってるのは高校だけ。
(ってことで、高校に来てみたけど…。会えるかどうかは運ゲーだよなぁ)
なんて思いながら校門の前で仁王立ちしてると、その横を制服姿の京極さんが通る。あまりのガタイの良さに、一瞬思考停止した。
「あの!すみません!」
「え、はい。自分ですか」
「そうです!京極真さん!この土曜日、このメモのお店に来てください!」
「えっと、果たし状ですか?」
「違います。デートのお誘いです」
「でっ?!し、しかし、あなたとは初対面ですよね?」
「私とじゃないです。あなたが空手の都大会で一目惚れしたおカッパの女の子とです」
「えっ?!な、なんで知って…!」
「必ず来てくださいね!それでは!」
「あ!ちょっと!」
メモを押し付けて、走って逃げ去る。これで園子の相手は確保した。後2人は最早どうでもいい。ただの人数合わせ。
どうしようかと少し考えて、メッセージを送った。