5 恋はスリル、ショック、サスペンス
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「説明しなさいよ、なんなのさっきの男は」
「西の高校生探偵、服部平次くんだよ。捜査協力で今はこっちに来てるみたい」
明美さんを私達のテーブルに招いて、当然のごとく園子からの質問攻めに合う。
「そうじゃないわよ。なんであの男がこの美人さんの妹さんを連れてって、なんであんたがそれを手助けしたわけ」
「えーっと、それは…」
「…妹は、科学者なの。最近、妹が勤めてた研究所が爆発されて跡形もなくなった事件があったから、話を聞きたいんじゃないかしら」
「そ、そう!まさにその通りです!」
「科学者なんですか、妹さん。すごい」
「ええ。本当に優秀なの。ただ、いつも1人で背負い込もうとするから、心配で…」
「大丈夫です。絶対に大丈夫。さっきの服部くんの他に、工藤くんって探偵もいて。彼がいるから、妹さんは絶対に大丈夫です」
それ以上のことは、ここでは言えないけれど。言い切る私に明美さんは小さく笑ってくれた。
「え、なに?新一も関係してるの?」
「あ、うん。さっき言ってた厄介な事件がそれで…」
「てか、あんたはなんでそんなに詳しいのよ」
「ほ、ほら、警察のお姉さんと住み出したから色々と話聞いてて」
「ふーん?まぁいいわ。ところで、明美さん、でしたっけ」
「ええ」
「それだけ美人だと、やっぱりイケメンの彼氏がいるんですか?!」
「ちょっと園子。初対面なのに何聞いてるの」
「ふふ。いいのよ。彼氏は、前はいたけど、振られちゃった」
赤井さんの顔が浮かぶ。事情を知ってる私は目尻が熱くなる。この2人が、再び結ばれることはないんだろうか。
「ええ!こんな美人を振るなんて、クソですよ!そんな男!」
「ううん。彼は悪くないの。私に付き合わせちゃってただけだから」
「複雑なんですね…」
「そうね。もっと普通に出会ってたら、違ったのかな」
「でも、その男の人もちゃんと愛してたと思います。明美さんのこと。だから、離れるしかなかったんだと思います」
「…不思議ね。なんだかあなたは、全部知ってるみたいに思える」
「え?!いや、ただの想像ですけど!すみません!」
「ううん。ありがとう。そうだといいな」
今、赤井さんがどこで何をして、何を思ってるのかわからないけど。せめてもう一度、2人が出会えればいいと思う。
「その工藤くんは、あなたの彼氏?」
「え?!いえ!ただの幼馴染です!」
「でも好きなんでしょ?」
「あ…は、はい…」
「さっさと付き合えってみんなが思ってるんですよー。なのにあの推理バカのせいでなかなか進展しなくて」
「工藤くんは事件と共に生きる運命なので」
「そうなの?じゃあ探偵は天職ね。あなたは?さっきの服部くんと仲良さそうだったけど」
「えっ。いや、全くです。嫌いって言われましたし」
「はぁ?何様なのあの色黒男!」
「そんな風には見えなかったけどなぁ」
仲良しの定義がいまいちわからないけど、さっきも友達になった覚えはないって言われたし、仲良しとは言わないはず。
「明美さん!ズバリ、素敵な殿方と出会う秘訣は?!」
「うーん、そうねぇ。心の扉を閉ざさないことかな」
「心の扉、ですか?」
「そう。いつでも自分に素直にまっすぐ向き合っていれば、素敵な出会いが見つかると思うな」
「心の扉閉ざさずに…と」
「園子はいつでもフルオープンだから大丈夫だよ」
「じゃあなんで素敵な出会いがないわけ?!どこにいるのよ、私の王子様はー!」
早いとこ京極さんと出会わせてあげなければと使命感にかられながら、ケーキを頬張る。ふと、明美さんがこちらを見てるのに気付く。
「心の扉閉ざさずに、ね」
「…はい。え、私閉まってます?」
「そう見えるかな。少なくとも私には」
「確かに美衣、あんま自分のこと話さないもんね」
「そうね。昔から、私はいいからって一歩引くとこあるし」
「ちょいちょいちょい。それは別に心を閉ざしてるとかでは…」
「まぁ私の持論だから、あまり気にしないで」
そう言って笑う明美さんは綺麗で。きっと妹さんの事が気が気じゃないだろうに、強い人だ。少しでも安心して欲しくて、しっかり目を見て、笑い返した。
恋はスリル、ショック、サスペンス