12 秘密
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「美衣。これ頼むわ」
「はい」
服部くんから渡されたファイルを受け取る。その様子を見ていた哀ちゃんが私のデスクに近付いてきて言う。
「服部さんと付き合ったの?」
「え?ううん。なんで?」
「彼が名前で呼んでたし、なんだか前と雰囲気が違って見えるから」
「あー、あれはからかわれてるんだよ。私が名前呼び特別感があって羨ましいって言ったから」
「あら。からかってる風には見えなかったけど」
「すました顔して心で笑ってるよきっと」
「ふぅん。まぁそうゆうことにしといてあげるわ」
「…哀ちゃんって本当に中学生?私より大人な感じする」
コーヒー片手にただずむ哀ちゃんは、色気に溢れててとても中学生とは思えない。私の言葉に彼女はふっと笑う。
「人生2回目なのよ」
「うわ、かっこいい。私もいつか使おうそれ」
「野々村に使う場面はないんじゃねぇの」
「コナンくーん?どうゆう意味かな」
「純粋で可愛いって意味だよ。これこの前の依頼のやつ、終わったから纏めといてくれ」
「…はい。さては君も人生2回目だね?」
「悪かったわね。純粋でも可愛くもなくて」
「え!?いや、そうゆう意味じゃねぇって。悪かったよ灰原」
「あー、これは2回目じゃないわ」
拗ねた哀ちゃんと弁解するコナンくん。その姿はちゃんと中学生に見えるなと思いながら渡された資料をファイリングする。
「あ、そろそろご飯作らないと」
「ご飯?」
「仕事の日のお昼ご飯は私が作る事になったんだ。哀ちゃんも食べてく?」
「事務員の仕事じゃないんじゃないの?探偵さん」
「しゃあねぇだろ。服部も野々村もノリノリなんだから」
「私もお弁当作るよりこっちのが楽だし、食費も経費だしむしろ有難いんだよ」
「そう。あなたがいいならいいけど。手伝うわ」
「わ、やった!ありがとう!じゃあちょっと上行ってくるね」
「おう」
ファイルを片付けて、哀ちゃんと一緒に階段から居住スペースへ上がる。冷蔵庫の中身を確認しながら作るものを決めていく。
「哀ちゃん手際いいね」
「小さい頃から博士の手伝いよくしてたから」
「すごい。おりこうさんだね」
「放っとくとすぐメタボるから、仕方なくよ」
「ふふ。いいお嫁さんになりそう」
「それはないわね。きっと一生結婚しないから」
「え?!なんで?!」
「私にそんな資格ないもの」
「資格って…結婚に資格なんていらないよ?」
「知ってるわ。私の問題」
「そっか。じゃあ哀ちゃんと付き合う人は一生恋人のままってことか。それもそれで、すごく素敵だね」
「…ええ。そうね」
少し驚いた顔をした後、可愛らしく微笑む哀ちゃん。こんなに美人で可愛いんだから引く手数多だろうけど。
「ね、やっぱりコナンくんが好きなの?」
「やっぱりって何よ」
「だって2人共すごくお似合いだし!目と目で通じあってるな〜って時あるし!秘密にするから教えて?」
「…江戸川くんへの思いは、そんな可愛いものじゃないわ。彼が幸せになるなら、なんだってする」
「つまり、愛だね?」
「え?いや、そうゆう訳じゃ…」
「照れなくていいよー!そっかぁ、そんな風に思える人と出会えたなんて、幸せだね。それにしても、服部くんといい哀ちゃんといい、愛されてるなぁコナンくんは」
「…江戸川くん程ではないけれど、服部さんにも幸せになって欲しいと思ってるの。だから、よろしくね。美衣お姉ちゃん」
首を傾げながらそう言って笑う哀ちゃんはとても可愛くて。ここで初めて名前呼び+お姉ちゃんをつけてくるとこもなんともあざと可愛い。
「任せて!事務員として立派に支えてみせる!」
「そうゆう意味じゃなかったけど、まぁいいわ。にしても、調味料がいちいち豪華でちょっと腹立つわね」
「お母さんが色々送ってくれるって言ってたよ。宝の持ち腐れすぎるから使わないとって思うくない?」
「そうね。この未開封のお茶パック貰おうかしら」
「いいと思う。いつも無償で手伝ってるんでしょ?探偵のお仕事」
「ええ。まだお金もらって働くような歳でもないし、江戸川くんの頼みだから」
「愛だねぇ」
しみじみ言う私に、哀ちゃんはは何やら言いたげな顔をしていたけど。お茶パックを手に取りながら、そうかもねと笑った。
秘密
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