18 現実彼氏
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「美衣、今日ご機嫌だね。いい事あった?」
ランチ営業のピークを終えて、最後のテーブルを片付けながらお姉が聞いてくる。
「うん。彼氏が出来た」
「へぇ!彼氏が?よかったね!そっか〜、彼氏が…え?!彼氏?!」
「うん」
「や、ヤイバーじゃなくて?」
「うん。服部」
「きゃー!!うそ!本当に?!おめでとう!!え!昨日のあれもしかして告白されたから動揺してたの?!」
「あ、ううん。あれは今から行くって言われて動揺してた。告白は会ってから」
「え?!こっちに来たの?!昨日あれから?!すご…服部くん、愛だねぇ」
感心してるお姉。なんだかくすぐったい気持ち。お姉は昼ご飯はいつも家で食べてるけど、今日はお店で一緒に食べることにした。
「てかやっぱり好きだったんだね、服部くんのこと」
「うん。彼女なんてとんでもないと思ってたけど、それならコナンくんにも黒羽にも勝てるし」
「ふふ。確かに。彼女はたった1人の特別枠だもんね。そっかぁ、いいなぁ」
「黒羽もそろそろ告白するって言ってたよ」
「えっ…。だ、誰に?」
「え、お姉でしょ」
「わ、わからないじゃない!他の誰かかも!」
「いや、んなわけ。どう見てもお姉に惚れてるのに」
だけどお姉は本当に信じられないようで、落ち着きがなくなる。余計なことを言ったかもと思ってると、お店のドアが開く。
「いらっしゃいま…黒羽くん!」
「こんにちは。珍しいですね。こっちでお昼食べてるの」
「あ、うん!美衣と話してて…」
「俺もおんねんけど」
「は、服部くん!ごめんなさい!いらっしゃいませ!」
「紗奈さん、聞きました?こいつ等やっと付き合ったって」
「うん!ちょうど今その話してて!あ、座って座って!」
黒羽と服部がカウンター席に座る。昨日の今日で顔を合わせるのは恥ずかしいかと思ってたけど、それ以上に嬉しくて顔の緩みがなおらない。
「よう。今朝ちゃんと起きれたか?」
「うん。めっちゃ質のいい睡眠だった」
「そらよかったな」
「野々村、にっこにこだな〜。どうせ可愛いって思ってんだろ服部」
「やかましわ」
「ねぇねぇ、服部くん。美衣のどこが好きなの?」
「はぁ?どこって…料理が上手いとこや」
「そこかよ。もっとあんだろ。確かに美味いけど」
「でも美衣、嬉しそう」
「嬉しい。胃袋鷲掴み」
上機嫌で日替わりランチを2つ作る。オムレツの上にのせるケチャップを、服部の方だけハート型にした。
「はい。日替わり。こっち黒羽の。こっち服部の」
「ん?なんか違ぇのか?メインが魚とか?」
「日替わりのメインは照り焼きチキンのはずだけど…あ、わかった!服部くんの方はケチャップがハートだ!美衣ってば可愛い〜!」
「こうゆうのやってみたかった」
「へぇー。可愛いとこあんじゃん、野々村」
「人の彼女に可愛いとか言うなボケ」
「悪かったって。食わねぇの?」
「…写真撮ってから食うわ」
「服部〜。可愛いとこあんじゃん」
「しばくど」
「もうシバいてますけど?!」
あんまり嬉しくなかったのかと思ったけど、写真を撮ってる服部。喜んでもらえてるみたいだ。
「いいなぁ、仲良しで。憧れちゃう」
「…俺は紗奈さんと仲良しのつもりなんですけど、違いました?」
「え?あ、ううん!私も黒羽さんと仲良しだと思ってます!」
「よかった。じゃあ今夜、食事に行きませんか。話したいことがあって」
「へ?!は、話したいこと、ですか…」
お姉の顔が真っ赤に染る。きっとさっき私が言ったことを思い出してる。黒羽がこちらを向いたから、視線を逸らすために反対を向く。
「お前っ…!紗奈さんに何言ったんだよ!」
「いやぁ、何だったかな。最近物忘れが激しくて」
「けど反応からして悪いことちゃうやろ。なぁ?姉ちゃん」
「え?!ね、姉ちゃん…?!もう美衣と結婚の話が?!」
「ちゃうわ!ただあんたを呼んだだけや!」
「あ、そ、そっか。ごめんなさい。早とちりしちゃって…えっと、黒羽さん。食事、是非ご一緒させてください」
「あ、はい!ありがとうございます!」
黒羽とお姉の周りに花が飛んでるように見える。これも服部が言ってた彼氏フィルターの類だろうか。
「美衣、俺らも行くか?飯」
「あ、それなら勉強見て欲しいです先生」
「おー、ええけど」
「関西風のイカ焼き作るよ」
「最高やんけ」
夜もまた会えるんだと思うと、心が喜んでるのがわかる。いっそのこと、ずっとそこに座っててくれたらいいのになんて思った。
現実彼氏