4 マイゴット
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「美衣お姉さん、こんにちは」
「コナンくん。いらっしゃ、い?お?おお?」
「こんにちはー!」
「ここがコナンくんの言ってた喫茶店ですか」
「美味そうな匂いするぞ!」
「静かにしなさいよ。他にお客さんいるんだから」
閉店1時間前。この前の約束通り、コナンくんがたくさん友達を連れて来てくれた。なんて律儀な小学生。
「わー!可愛い!みんな、こんにちは」
「こんにちは!お姉さん、とっても綺麗!」
「ありがとう!こんな可愛いお嬢ちゃんに言われるなんて嬉しい」
「紗奈お姉さん、バナナジュース人数分くれる?」
「はーい。すぐ持ってくるね」
「俺、カレー食いてぇな」
「元太くん。夕飯食べたばっかりじゃないですか」
「相変わらずの胃袋ね」
なんか1人コナンくんよりもどえらい落ち着いた小学生がいる。でも飲むのはみんなバナナジュースで可愛い。
「はい。お待たせ!」
「わぁ!美味しそう!」
「いただきまーす!…うめぇ!なんだこれ!」
「本当、美味しいわね」
「すごいです!こんな美味しいバナナジュース初めて飲みました!」
「だろ?バナナジュース以外もうめぇから、今度また来ようぜ」
「うん!絶対来る!」
「博士の車がパンクしてくれてラッキーでしたね!」
どうやら引率役の大人の車がパンクしてしまい、治すまでの間、近くにあるこの店に子供達だけで立ち寄ってくれたらしいと姉が教えてくれた。
(近くとはいえ子供だけで喫茶店に向かわせるのは、危なくないのか?まぁコナンくんしっかりしてるしなぁ)
「美衣お姉さん」
「コナンくん。どうした?」
みんなの座ってるテーブルから離れ、カウンター越しに話しかけてくるコナンくん。近付いて耳を傾ける。
「この前、平次兄ちゃんが来たんでしょ?」
「ああ、はっとん。来たよ」
「は、はっとん?」
「服部のあだ名。黒羽につけて欲しいって言われて」
「そ、そうなんだ。何やってんだあいつら…」
「それがどうかした?」
「あ、いや、平次兄ちゃん、ちょっと血の気が多いから。迷惑かけなかったかなって」
「何も。売上に貢献してくれて有難かったよ。また来てって伝えておいて」
「うん。伝えておくね。あ、あとさ、バナナジュースってお持ち帰り出来る?」
「ごめん。テイクアウトはやってなくて」
「そっか。わかった!小五郎のおじさんも飲みたがってたから、また来るね」
なんて事。まさかこんな小さな小学生が次々にお客を連れて来てくれるとは。有難くて思わず拝んだ。
「ど、どうしたの?」
「ああ、ごめん。神かと思って」
「…美衣お姉さんって変わってるね」
「よく言われる」
「おい、コナン!博士、修理終わったってよ!まだジュース飲み終わってねぇのお前だけだぞ!」
「あ、おう!」
テーブルに戻っていくコナンくん。入れ違いでずっと彼の友達達と話してた姉がこちらに来る。
「みんなすごくいい子だね。特にあの哀ちゃんって子すごいの!使ってる化粧水とか聞かれちゃった」
「今どきの小学生ってスキンケアするの?すご」
「私達なんて水で顔洗うだけだったもんね」
「うん。中学になるまで存在すら知らなかった」
それでも、姉は昔から可愛かった。同じものを使っても、私は姉みたいにはなれなかった。
「ご馳走様でした」
「あ、はい。ありがとうございました」
「…お姉さん達の肌が綺麗なの、スキンケアだけじゃなくて内側から整ってるからなんですね。今度はご飯食べに来ます。博士も連れて」
「え?あ、はい。是非。お待ちしてます」
じっと見つめられたかと思えば、そう言って軽くお辞儀をして出ていく女の子。聞かなくてもわかる。あれが哀ちゃんだ。
「最近の小学生やば…思わず敬語になっちゃったわ」
「ふふ。コナンくんといい哀ちゃんといい、精神年齢高いよね」
「お姉より高いよたぶん」
「ええ。そんなこと…ないと思いたい」
全てのお客さんが帰って、クローズの札をかけてドアの鍵を閉める。掃除をしてゴミをまとめ、裏路地のゴミ捨て場へ。
(…ここに倒れてた黒羽をお姉が拾ったのが3日前か。もしや、集客の神は黒ちゃんなのでは?)
そんな事を思いながら、家の裏口から中へと入る。そういえば、黒羽はマジシャンだと言っていた。今度マジックを見せてもらいたい。
あの白いシルクハットから鳩とか出てきたりするんだろうか。なんて想像を膨らませながら、自分達の夕飯作りに取り掛かった。
マイゴット