文学少女との出会い
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「はぁ…」
「はぁ…はぁ…」
「階段もう無理…」
私達は去年の倍の階段を登ったところで荒い呼吸を整えるように教室までゆっくり歩いて行く
皆新学期ということで浮かれているのか席に座っている人はほとんど居なく、皆立ち話をしている
「あ、私のクラスココだわ」
そう菜々ちゃんが言って改めてクラスが別れてしまったことを思い出した
「そっか…Bだもんね…」
「ゆき、またあとでね!バイバイ」
「うん!バイバイ」
私は手を振り返すと私の教室に向かった
階段から1番近いのがA組1番遠いのがF組になっているため、私のクラスであるE組まではかなり遠い
遅刻しそうな時にクラスが遠いと不利だな…とくだらないことを考えていると廊下の立ち話が耳に入った
『 ねぇねぇ!!男テニメンバーはどのクラスだか分かる!?!?』
『 幸村くんがC組で真田くんがA組柳くんが…』
また男子テニス部の話か…ホントに人気だなぁ…
まだ男子テニス部の人が来てないのか人が群がっている様子はないが、それでも女子は彼らの話題ではもちきりだ
私はそんな話を聞いて、もしかしたら彼らと同じクラスになることもありえるのかなと考えながら足を進めた
着いた私のクラスも席に座っている人はいても皆喋っていてざわざわしていた
私は黒板に貼られている番号順の座席を確認すると、自分の席に座りカバンから本を取り出した
昨日から続きが気になって仕方がなかったので、早速読み進めようとしたところで教室の外から女子の黄色い声が聞こえはじめ、騒がしくなった
もしかしなくても男子テニス部だよね…
もちろんその予想は当たり、廊下の騒がしさは増し、野次馬で教室には人がほとんど居なくなった
気にせず本を開くと読書を始めた
だんだん騒々しさが近くに聞こえてきて、本を閉じて様子を伺うと
大勢の女子が教室に入ってきた
その中心には女子の頭3つ飛び抜けている高身長の男子がいる あれは…
柳くんだ……
柳くんはあまり周りの女子を気にせずに番号の座席に着席した
彼を取り囲む人達は絶えず話をしていて、人気者も大変だなぁと思い本を開いた
しばらくして周りの騒がしさにも慣れた頃に新しく私のクラスの担任になるであろう先生が教室に入ってきた
「みんな席につけ!今日からE組の担任になる牧野だ。よろしく頼む。」
牧野と名乗る先生は少し若めの男の先生だ。
先生は挨拶と連絡事項を伝えると急に席替えをすると言い出した
え……!?急だな…
これにはクラスのみんなも驚き、賛成する人もいれば反対する人も多く居る。私は席替えは好きなのでどちらかというと賛成派だ
牧野先生は反対する生徒を諌めながらあらかじめ用意してあったと思われるくじを回していた。
「よーし!みんなくじは取ったか?黒板に書いてある番号とくじの番号が一致した席に座れよ〜!ズルはダメだめだぞ〜」
私の番号は21番だ。21番の席を見てみるとなんと窓側の後ろから2番目だった
これはとても運がいいかもしれない…!!
そんな気持ちになり早速荷物を持って移動した
隣の人は誰だろう…話しやすい人だといいなぁ…早いうちに友達つくらなきゃ!
そうして机の上の荷物を片付けていると隣の席に荷物が置かれる音がして見ると柳くんがいた。
「君が隣か、よろしく」
ん????????????