教室を飛び出した夾は屋上で猫に囲まれていた、結局猫も着いてきたみたいだ

探しに来た透に夾は何か用かと聞いた


「あぁいえ少し心配で、文化祭の準備参加しないのですか？」

「俺一人居なくたって由希さえいりゃことは上手く運ぶだろ」


夾の言葉がよく分からなかった透


「昔から頭はいいし容量はいいし人当たりもいい、周りは自然にあいつの才能を認めて敬って信頼するんだ、武術を始めたのも俺が先なのに今じゃあいつの方が強いし」


昔から大人たちに由希と比べられていた夾、なれるもんならなってみてぇよと愚痴をこぼした

それから夾と透は教室に戻った、授業が終わったある休み時間、透は大貧民をやりましょうと言った


「そういうことは由希に言え、クソ由希に」

「草摩君いないのです」

「なーんだしらけ〜あんた頭も容量も悪そうだからいいカモになると思ったのによ〜勝負事から逃げるなんて男じゃねぇよ、なっさけねー」


夾をこれでもかと煽るありさ、遂に夾が怒って大貧民という名の勝負を受けた


「草摩君どこに行ってしまわれたのでしょうね」

『告白･･･じゃない？』


玲奈の言う通り由希はとある女子生徒に図書室で告白されていた


「ごめん今誰とも付き合う気ないんだ、だから君の気持ちには」

「いやぁぁ聞きたくない！」


なら最初から告白しなければいいのでは？と思う

女子生徒は由希に抱きつこうとしたけど寸前で止められた、その時女子生徒がぽつりと話し出した


「由希君は優しいけど、どこかで他人を拒絶してるよね」

「えっ」

「みんな言ってるもん！由希君は特別なんだって普通の女の子じゃ相応しくないって！」


女子生徒は走り去って行った