「朗報だよ、秘密さえ守れば透君が同居してもいいってさ」

「罰は、なしですか？」

「その代わり秘密厳守だからね？」

「はいっ！よかった〜記憶はなくなりません」


透は記憶がなくならないことに喜んでいたが由希と玲奈は話がうますぎると不審がっていた

紫呉はそんな2人を見て本家で当主が、草摩慊人が言っていた言葉を思い出した

(信用するよその透さんを、由希にも夾にも玲奈にも、僕にとってもいい機会かも)


「あはは(苦笑)」

「あの、えっと改めて言うのも変なのですがよろしくお願いします」

「よろしく〜」

「よろしく」

「よ、よろしくお願いします、ええっと、玲奈さん、夾さん」

『！よろしく、透』

「だれがよろしくするか、俺は関係ね」


夾は俺は関係ねぇって言おうとして由希にまた蹴られて池に落ちた


「てめぇ、何しやがる！」

「部外者はさっさと出ていけ」


ｰ翌日


「すごいや、よくあそこまで腐った台所を綺麗にできたね」

「頑張りました！」

『この家炊飯器あったんだ』

「発掘したのです！」


早速由希と玲奈は机の上の透が作った料理を食べた


「どうですか？味薄くないですか？」

「美味しい、こんな食事久しぶりだよ」

「よかった〜」

『丁度いい味、この家に来てまともな手料理初めて』

「た、例えばどんな料理が、これまで？」

『「紫呉が作ったら、カレーライスの中にたくあんとか、シチューの中にマヨネーズとか」』

「そ、それはなんとも」

「それにしても紫呉とバカ猫はどこまで出かけてるんだろ」

「あ、草摩君もさっき出かけてましたね」

「あぁ裏庭の秘密基地に」

「秘密基地!?わぁ！ドキドキする響きですね！」

「本田さんの考えてるのと違うと思うけど、良かったら今度招待するよ」


由希のこの言葉に透は嬉しそうに目を輝かせた