自由な空
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アエオニウム家では、マクワとマソラはよく一緒にいる。なぜなら、マソラの補佐である父から頼まれて、マクワはマソラのスケジュールを管理する役割を任されているからだ。そうしないと、ギリギリのラインまで無理をしようとするためだ。元からそのつもりでいたマクワは、今日も甲斐甲斐しく世話をやく。
「マソラ、そろそろ休みを入れたらどうだろうか」
自身の部屋にこもり、書類とパソコンと向き合っていたマソラの頭をポンポン叩く。そうすることで集中していたマソラの意識を向けることが出来るのだ。
「……んー、今何時?」
「もう、6時だ。夕食を食べよう」
「あー、でもな……」
仕事がまだ終わってないために、少し渋る。しかし、マクワは引かない。
「わかってる、まだ仕事があることは。でも、休む時はしっかり休まないとダメだ。ご飯を食べることも大事」
「……わかったよ」
すると、マソラが折れて、マクワに連れられて、リビングに向かう。そこには美味しそうな料理と、ユウリとそれぞれの手持ちポケモン達が待っていた。
「マクワくんありがとー!ママ、来るの遅いよ!!」
「ごめんごめん」
「また仕事に熱中してたでしょ」
「できる時にやらないといけないからね」
マクワとマソラも椅子に座り、いただきます、と手を合わせて食べ始める。
「あー……美味しい……」
「でしょー!マクワくんに教えてもらったの!教え方丁寧でね、上手なんだよー」
ニコニコしながら、嬉しそうに話しかける。マクワは頬をかき、
「そんなことはないよ、ユウリちゃんの飲み込みがいいだけさ」
と、照れたように言った。
その光景を見て、マソラは頬を綻ばせる。
「……ふふっ、なんか二人、親子みたいだな」
「そうかなー?じゃあ、マクワくん、パパ?」
「え?」
「マクワがパパで、俺がママなら、マクワと俺は夫婦ってこと?」
「はい!?」
焦ってフォークを落とすマクワにクスクスと笑う。仕事モードから完全にスイッチオフして、いつも通りに戻っている。その様子に冗談だと思ったマクワは、
「そうやってからかうのやめてもらえませんか!?心臓に悪い……」
と言い頭を抱え、はあ、とため息をつく。
「別にからかってないよ?な、ユウリ」
「うん!私、マクワくんがパパなら、嬉しいよ!」
「俺も、マクワと夫婦なら、いいかなーって思うしな」
しかし、そんなマクワに追い討ちをかけるように、親子で悪びれもなくニコニコと言う。マクワは顔を真っ赤にして、更に頭を抱えた。
「なぜ、そういうことを言うんだ……本気にしますよ」
「いいよ、本気にしても」
マソラからしたら、軽い冗談なのかもしれないが、マクワからしたらまたとないチャンス。娘であるユウリからGOサインが出ており、更にマソラの反応も悪くない。恋愛ごとに疎いマソラが、少しだけその気になっているのだ。悩みに悩んで、このチャンスを生かすことに決めたマクワは、顔を上げ、マソラと向き合った。
「マソラ」
「ん?なぁに?」
他の人にはあまり見せないのほほんとした顔で、マクワを見る。マクワはそっと手を伸ばし、そっと頬に触れた。マソラは嫌がらずに、好きにさせる。そして、マクワの言葉を待った。
「あの、ですね……」
「うん」
「僕は、二人のことがとても大切で、家族だと思ってる。だけど、ちゃんとした繋がりはない。何かあったときに、何も出来ないんじゃないかって不安があるんだ」
手を離し、俯く。そんなマクワの手を、マソラはギュッと握る。大丈夫だ、とでも言うかのようだった。マクワは、ふう、と息を吐き、心を落ち着かせ、伝えたいことを言う準備を整えた。
「だから、僕は、明確な繋がりが欲しい。マソラ、僕と、夫婦になりませんか」
しっかりと目を見て伝える。
「……ん、いいよ。マクワなら、ユウリのことも大切にしてくれる」
マソラは頷き、マクワをギュッと抱き締めた。
「ねぇ、マクワ、俺の事、好きなの?」
「もちろん。じゃないと、こんなこと、言わないに決まってるだろう?」
「だって、聞いてないからさ」
でしょ?と顔を見上げるマソラにはっとする。やってしまった、という顔をするマクワに、クスクスと笑う。
「こんなかっこ悪いマクワは、俺しか見れないね、きっと。でも、特別って感じがして、俺は大好きだよ」
マソラが男前な発言をして、今度はマソラがマクワの頬に触れた。
「ファンの前とかの、神対応のカッコイイマクワも好きだけど、上手くいかなくて落ち込んで、次頑張ろうって努力するマクワが一番好きなんだ、俺は」
だから、失敗したっていいじゃん。もう一度挑戦すればいいんだからさ。と、何度もマソラに言われた言葉をマクワは思い出す。そして、もう一度仕切り直して、自分の想いを伝えた。
「僕は、マソラの事が好きだ。ユウリちゃんのことを1番大切にしている君も、バトルに本気で向き合う君も、弱みを見せずに仕事を頑張りすぎる君も、僕をからかって楽しむ君も、君を構成する全てが、大切なもの。愛おしいものなんだ」
「うん」
「だから、結婚して、夫婦になりませんか」
真剣に、今度こそ足りなかった自分の想いを伝えた。
「……はい」
それを笑顔で受け止め、頷いた。そして、不意打ちのように、唇にキスをした。
「……へっ!?」
「さてと、オニキス、オブシディアン、もうユウリ離してもいいぞー」
固まったマクワから離れ、ユウリが二人の様子を見えないように隠していた自分の手持ちたちに声を掛けに行く。
「ママー、マクワくんと夫婦になるの?ホントのホントに?」
「うん、これで本当にユウリのパパだぞー」
「やったー!嬉しい!」
ぴょんぴょんはねて、喜びを現すユウリ。そして固まっているマクワに突撃した。
「マクワくん、パパ!……マクワくん?大丈夫?おーい」
「はっ!?ご、ごめん!なんだいユウリちゃん」
「マクワくん、ユウリのパパだね!」
「あ、ああ。まだ、手続きはしてないけど……そうなる、かな」
顔を赤くさせたまま、照れたように笑う。
「私、凄く嬉しいよ。ママのこと、幸せにしてね?じゃないと、私マクワくんでも許さないからね!」
笑顔だが、どこか威圧感がある様子に、少しだけ怯んだが、自信を持って答えた。
「当たり前、さ。マソラはもちろん、ユウリちゃんも一緒に幸せにするよ」
その答えに、満足そうに頷いた。
幸せの種を植える
(まだ植えたばかり、上手に育てられるかは本人たち次第)
「メロンさんとシーグさんたちにも報告しないとな」
「……そうだった」
「喜んでくれるかな」
「それに関しては問題ないと思うんだが、僕が怒られそうだ……」
「マソラ、そろそろ休みを入れたらどうだろうか」
自身の部屋にこもり、書類とパソコンと向き合っていたマソラの頭をポンポン叩く。そうすることで集中していたマソラの意識を向けることが出来るのだ。
「……んー、今何時?」
「もう、6時だ。夕食を食べよう」
「あー、でもな……」
仕事がまだ終わってないために、少し渋る。しかし、マクワは引かない。
「わかってる、まだ仕事があることは。でも、休む時はしっかり休まないとダメだ。ご飯を食べることも大事」
「……わかったよ」
すると、マソラが折れて、マクワに連れられて、リビングに向かう。そこには美味しそうな料理と、ユウリとそれぞれの手持ちポケモン達が待っていた。
「マクワくんありがとー!ママ、来るの遅いよ!!」
「ごめんごめん」
「また仕事に熱中してたでしょ」
「できる時にやらないといけないからね」
マクワとマソラも椅子に座り、いただきます、と手を合わせて食べ始める。
「あー……美味しい……」
「でしょー!マクワくんに教えてもらったの!教え方丁寧でね、上手なんだよー」
ニコニコしながら、嬉しそうに話しかける。マクワは頬をかき、
「そんなことはないよ、ユウリちゃんの飲み込みがいいだけさ」
と、照れたように言った。
その光景を見て、マソラは頬を綻ばせる。
「……ふふっ、なんか二人、親子みたいだな」
「そうかなー?じゃあ、マクワくん、パパ?」
「え?」
「マクワがパパで、俺がママなら、マクワと俺は夫婦ってこと?」
「はい!?」
焦ってフォークを落とすマクワにクスクスと笑う。仕事モードから完全にスイッチオフして、いつも通りに戻っている。その様子に冗談だと思ったマクワは、
「そうやってからかうのやめてもらえませんか!?心臓に悪い……」
と言い頭を抱え、はあ、とため息をつく。
「別にからかってないよ?な、ユウリ」
「うん!私、マクワくんがパパなら、嬉しいよ!」
「俺も、マクワと夫婦なら、いいかなーって思うしな」
しかし、そんなマクワに追い討ちをかけるように、親子で悪びれもなくニコニコと言う。マクワは顔を真っ赤にして、更に頭を抱えた。
「なぜ、そういうことを言うんだ……本気にしますよ」
「いいよ、本気にしても」
マソラからしたら、軽い冗談なのかもしれないが、マクワからしたらまたとないチャンス。娘であるユウリからGOサインが出ており、更にマソラの反応も悪くない。恋愛ごとに疎いマソラが、少しだけその気になっているのだ。悩みに悩んで、このチャンスを生かすことに決めたマクワは、顔を上げ、マソラと向き合った。
「マソラ」
「ん?なぁに?」
他の人にはあまり見せないのほほんとした顔で、マクワを見る。マクワはそっと手を伸ばし、そっと頬に触れた。マソラは嫌がらずに、好きにさせる。そして、マクワの言葉を待った。
「あの、ですね……」
「うん」
「僕は、二人のことがとても大切で、家族だと思ってる。だけど、ちゃんとした繋がりはない。何かあったときに、何も出来ないんじゃないかって不安があるんだ」
手を離し、俯く。そんなマクワの手を、マソラはギュッと握る。大丈夫だ、とでも言うかのようだった。マクワは、ふう、と息を吐き、心を落ち着かせ、伝えたいことを言う準備を整えた。
「だから、僕は、明確な繋がりが欲しい。マソラ、僕と、夫婦になりませんか」
しっかりと目を見て伝える。
「……ん、いいよ。マクワなら、ユウリのことも大切にしてくれる」
マソラは頷き、マクワをギュッと抱き締めた。
「ねぇ、マクワ、俺の事、好きなの?」
「もちろん。じゃないと、こんなこと、言わないに決まってるだろう?」
「だって、聞いてないからさ」
でしょ?と顔を見上げるマソラにはっとする。やってしまった、という顔をするマクワに、クスクスと笑う。
「こんなかっこ悪いマクワは、俺しか見れないね、きっと。でも、特別って感じがして、俺は大好きだよ」
マソラが男前な発言をして、今度はマソラがマクワの頬に触れた。
「ファンの前とかの、神対応のカッコイイマクワも好きだけど、上手くいかなくて落ち込んで、次頑張ろうって努力するマクワが一番好きなんだ、俺は」
だから、失敗したっていいじゃん。もう一度挑戦すればいいんだからさ。と、何度もマソラに言われた言葉をマクワは思い出す。そして、もう一度仕切り直して、自分の想いを伝えた。
「僕は、マソラの事が好きだ。ユウリちゃんのことを1番大切にしている君も、バトルに本気で向き合う君も、弱みを見せずに仕事を頑張りすぎる君も、僕をからかって楽しむ君も、君を構成する全てが、大切なもの。愛おしいものなんだ」
「うん」
「だから、結婚して、夫婦になりませんか」
真剣に、今度こそ足りなかった自分の想いを伝えた。
「……はい」
それを笑顔で受け止め、頷いた。そして、不意打ちのように、唇にキスをした。
「……へっ!?」
「さてと、オニキス、オブシディアン、もうユウリ離してもいいぞー」
固まったマクワから離れ、ユウリが二人の様子を見えないように隠していた自分の手持ちたちに声を掛けに行く。
「ママー、マクワくんと夫婦になるの?ホントのホントに?」
「うん、これで本当にユウリのパパだぞー」
「やったー!嬉しい!」
ぴょんぴょんはねて、喜びを現すユウリ。そして固まっているマクワに突撃した。
「マクワくん、パパ!……マクワくん?大丈夫?おーい」
「はっ!?ご、ごめん!なんだいユウリちゃん」
「マクワくん、ユウリのパパだね!」
「あ、ああ。まだ、手続きはしてないけど……そうなる、かな」
顔を赤くさせたまま、照れたように笑う。
「私、凄く嬉しいよ。ママのこと、幸せにしてね?じゃないと、私マクワくんでも許さないからね!」
笑顔だが、どこか威圧感がある様子に、少しだけ怯んだが、自信を持って答えた。
「当たり前、さ。マソラはもちろん、ユウリちゃんも一緒に幸せにするよ」
その答えに、満足そうに頷いた。
幸せの種を植える
(まだ植えたばかり、上手に育てられるかは本人たち次第)
「メロンさんとシーグさんたちにも報告しないとな」
「……そうだった」
「喜んでくれるかな」
「それに関しては問題ないと思うんだが、僕が怒られそうだ……」
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