ストーカーの五条に依存する。
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給料日になり、貰った額を下せるだけ下ろして
封筒に入れて準備をする。今日はお母さんが必ず来る日だ
一応、ご飯とお酒も用意しておく、食べないことも多い
だけど、用意もしないと怒られてしまうから
お金、足りるかな…今日はちゃんと満足してくれるかな
不安を抱きながら来るのを待っていると
カンカンッとヒールが階段を上がる音がする
お母さんが来た。けど何か話声も聞こえてきた
ピンポンが鳴り、すぐに玄関を開けると
そこにはお母さんと知らない男の人がいた。
「名前ちゃん、いつもの」
ニコニコと上機嫌で男の人の腕に抱き着きお母さんは
そう言って手を出した。それに大人しく封筒を渡す。
「じゃ、ご飯食べに行こう?」
と男の人にそう言ったお母さん
チラッと男の人を見ると上から下まで見られて
その口元がニヤッと歪み、ビクッとして目を逸らす
どこに食べに行くか二人で話しながら
あっという間にどこかへと行ってしまった
扉を閉めて、鍵をかける。いやな汗をかいて気持ち悪い。
男の人、前の人と違ってた
新しく付き合ったんだ
何だろうあの人凄く気持ち悪い。
嫌な予感に、もう会いたくないなと思っていたけれど
私なんかには向こうから会いにくることは止められなくて
その人は時間を空けずにバイト帰りの私に合わせて
玄関で待ち伏せされていた。その姿が見えて
逃げようとするけどすぐに口を押えられて
家に連れ込まれた。なんで家の鍵空いてるのかと
驚いていると鍵をチラチラと見せつけられた
お母さんの合鍵だった。
玄関で押し倒されて、覆いかぶさられる
その意味が分からないほど馬鹿ではないため
必死になって抵抗した。けど力で敵うはずがなくて
バタバタと暴れる私に腹が立ったのか
男は容赦なくこちらを殴ってきた
母とは比べ物にならない衝撃に呆然とする
その隙に男は衣服に手をつけ捲り上げた
ヒューと口笛を鳴らし、舌なめずりをする
「えろい下着着てんじゃん」
そう言われて、サーっと血の気が引いた
あの人にだけしか見せてないのに見られた
嫌われる、汚い、汚れた……嫌われちゃう
「いやッ…やめてぇ!」
「チッうるせぇなァ!!」
悲しさや恐怖、痛みで感情がぐちゃぐちゃになりながらも
決死の思いで抵抗し続け男の人から逃れて
キッチンにある包丁を手に取った
切っ先を男の人に向けて必死に叫ぶと
流石にまずいのかと思ったのか
男の人は舌打ちを溢して家を出て行った。
ずるずると、崩れ落ちて、床にへたり込む
呼吸が浅く繰り返されて、いつもどうやって呼吸を
していたのか急に分からなくなって息が苦しくなる
酷い呼吸をする自分の声が鼓膜を揺らす
どうしよ、わかんない、こわい、たすけて
だれか……―――――
「名前ッ!!!」
玄関のドアが勢いよく開いて、聞きなれない声が
私の名前を呼ぶ。だけど、どこか覚えがあるぬくもり
真っ白な髪の毛に、蒼の瞳、よく覚えてる姿だった
やっと、会えた。心のどこかでそう思ってる自分がいた。
「大丈夫、大丈夫だからね」
温もりに縋るように背中に腕を回して抱き着いた
落ち着かせようとしてくれる声と背中を撫でる手に
安心を抱き、一生懸命、意識を集中した。
「そう、いい子だね、偉いね」
頭を撫でてくれる手に安心から涙を流す。
呼吸が何とか落ち着いて、言葉も話せるようになって
私は謝った。ごめんなさい、汚いからと泣いていると
優しく親指の腹で涙を拭われて、微笑まれた
「綺麗だよ」
「う、うぅ…っ…」
「可愛い~♡ キスしていい? するね?♡」
ぼろぼろと泣いている私に返事を聞くことなく
柔らかい唇が私の唇を塞いだ。
初めてのことに戸惑い、目の前の服を掴むしかなく
呼吸の仕方も分からない私に合わせて
休憩を挟みながら何度も何度も口付けをした。
「っぷは…はぁ…は…」
「あーかっわいい顔……」
力が抜けて肩で息をしながら
もたれかかる私を覗き込み
目が合うと、蒼い月が弧を描いた。
その姿に、食べられると本能が告げて
ゾクゾクとした何かが背中を巡ってきた。
頬に手を沿わせられ、どこかに掠った時
ピリッと痛みが走って顔が歪む
「痛い?」
と聞かれ、コクコクと頷くと
すぐに抱えて布団の上にソッと置かれた。
彼は救急箱をスッと取り出してしまうので
それを見ていると「てへっ☆」という感じに
綺麗なお顔からウィンクと舌ペロを見せられた
それが面白くて、くすっ…と目を細めて笑う
するとポカンッという顔をされたので首を傾げると
「っはーーーーーかわいい……」と顔を覆っていた
しばらく様子を見てみると手の隙間から瞳を出して
「脱がせてもいい?」と真剣な顔で見てきた
若干目が見開かれてて迫力が増して怖いけど
考える時間もなく服の中に手が入ってきて
「それとも、いつもみたいに脱いでくれる?」
と、からかうように身体を撫でる手に
ぶんぶんと首を横に振る。
「じゃあ、脱がせていい?」
再度聞かれて、遠慮がちに、小さく頷いた。
上着に手をかけられ両手を腕に上げる
キャミソール姿を見つめられ少し恥ずかしくなるが
片手で抱き寄せられて密着する
「今度、キャミソールもあげていい?」
背中を撫でるようにキャミソールを脱がされ
少しくすぐったく感じつつも同じように両手を上げた
「駄目?」と聞かれて、ふるふると首を横に振ると
「何にしようかな~♡」とニンマリと笑いつつ
腰を掴まれて、少し戸惑いつつも腰をゆっくり上げると
するするとズボンも脱がされた。下着以外何も身につけて
いない状態に恥ずかしくなる。電気はつけられて
いないから月夜の微かな明かりだけなのが逆に安心出来た
「うん、やっぱり似合ってる綺麗だよ」
一番最初にくれた白と青の可愛い下着
似合ってる、と言われて嫌な気はしない
むしろ、喜んでくれたなら、素直に嬉しい
けど直視されると恥ずかしい
足を折りたたみ、胸を両手で隠した
「煽るねぇ…ほーら隠さないで、消毒するよ」
暴れた際に出来た傷は多かったみたいで
大きな怪我は殴られた部分くらいだったけど
全身にちょっとした擦り傷が多く出来ていた
暗い部屋なのにテキパキと処置を行うので
凄いなー…と思いながら目を凝らしていると
「僕、眼良いんだよね!」と言われた
その意味は理解すると恥ずかしいことになりそうなので
あまり深くは考えないようにした。
「よし…」と呟いた声に終わったのかと思っていると
「最後に消毒しようね~」と言うと私を抱き寄せて
そのまま布団へと倒れ込んだ。チュッとリップ音が響く
全身余すことなく、彼の唇が手が私の身体に触れた
「ン…んっ…ふっ………」
勝手に自分じゃないみたいな声が漏れる
目をぎゅっと閉じて、自身の指先を口で挟む
与えられる感覚を受け止めるので精一杯で
じっと蒼い瞳が私の反応を一瞬も見逃すことなく
観察していることなど気付かなかった。
響いていた音が止み、これで本当に終わった…?
と、ゆっくりと目を開けると何かが迫ってきて
視界が真っ暗になった。何か、カチャカチャと音がする
手を動かして視界を覆うものに触れる
温もりと感触にそれは手なのだと察する
「……っ…はぁ…」
すぐ近くで、吐息が聞こえた。私のじゃない。低い声。
直後、息を吸う音がゼロ距離で聞こえてきて
熱い何かが右耳に触れ、大きな水音が鼓膜を揺らす
視界が塞がってるせいか、音と感触が敏感に感じる
顔を逸らしても、その熱からは逃げられず
声が漏れ、身体がビクビクッと反応する
「はぁ…名前ッ…出る出るッ…」
脳に直接響く声にこれはイイこと?イケナイこと?
と自問自答する自分がいた。
答えなんて分かりきってるはずなのに
答えは曖昧なままにして
ただ聞こえてくる音を聞いていた。
縋りついていた身体がビクビクと動くのを
荒い息遣いとお腹にある暖かい感触を感じながら
大人しくしていると視界が明るくなり
「ごめん…興奮、しちゃった」
と軽く触れるようなキスをされる
彼は上体を起こしたので回していた腕を下す
カチャカチャとまた何か音がするなと思いつつ
私はよく見えない天井を見つめていた
何だか、ドッと疲れてしまい脱力してしまう
カシャという音と「あ…えっろ…またオカズが…」という
声が聞こえてきて、少し上体を起こすと
お腹に違和感を感じて、無意識に触る。
何か生暖かい感触にビクッと驚きそこを見る
指先には何か付いたみたいだけど、汗ではなさそうだった
白く濁り長い糸を引いている。
これって……と視界を移すとそこには
ティッシュをこちらに渡そうとして固まったまま
ダラダラと鼻血を垂らしている綺麗な顔
彼の手から急いでティッシュを受け取り鼻血を拭いた
「………え、あ、なに…?」
「は、鼻血…」
「うっわ、まじか」
どうやら鼻血が出ていたことに気付いていなかったようで
慌てて彼は私の抑えていた手の上からティッシュを抑えた
「ほら、君もお腹拭いて、鼻血止まんないから」
と言われて、関係あるのだろうかと疑問に思いつつ
受け取ったティッシュでお腹を拭いた。
「くしゅっ…」
「かわいい……じゃないや、冷えちゃった?」
くしゃみをしてしまい、すぐに持ってこられた服を着る
「…ありがとうございます」
とお礼を言うと「ドーイタシマシテ…」と少し
変な感じでお礼を言われてしまった。
どうしたんですか?という感じで見つめると
「僕が言うのもアレなんだけど、怖くないの?
ストーカーだし、今も襲ったようなもんだし…」
という心配(?)をされた。
「なんで、僕の方が心配してんだろ…」
自問自答するように呟いてる間にそっと近づき
真っ白な頬に口をつける。音が鳴るかと思ったけど
ただ触れるだけだった。なんでだろう。
この人のほうが柔らかいから?と考えていると
ゆっくりとこっちを見た彼と目が合う
「なに、それ……」と、呟いた口が弧を描いていき
捕らえるように伸びた手が頬を包む
「どーゆうこと?♡」
ギラギラと昂った瞳に掴まった無防備な私の姿
どうか、どうか、蒼の宝石に私を閉じ込めて
私を、嫌いにならないで。
手のひらにそっと手を沿わせて、縋るように顔を寄せる
この温もりを与えてほしい、私を見ていてほしい
求められるのならそれに応えたい。役に立ちたい。
私の価値は貴方が与えてくれるものでしかもう得られない
私には、貴方しかいない。貴方なしじゃ生きる意味も無い
「やっぱり君、最ッ高だね♡」
私を食べたいのなら、喜んでこの身体を貴方に捧げる
両手を広げて、されるがままに受け止めた
「――――イイコト、してやるよ」
その呟きが聞こえると同時に、瞼を閉じた。
* * * * * *
鳥のさえずりを聞きながら目が覚めた
記憶を思い返しつつ、上を見上げると
そこには記憶と変わらない宝石がそこにあった
「おはよう」
文字じゃない、初めてのやり取りは自分の声が枯れて
上手には出来なかった。けど、確かにアレは現実で
温もりに触れられることが何より幸せに感じていた
「俺、まじで離してやれそーにねーけど?」
スンッとどこかピリついたような瞳で
凍り付きそうなほどの冷たい声でそう告げられた。
私は彼――――悟さんの手をとって頬を寄せる
ほら呼んで、と囁きながら教えてくれた名前
昨日は声を我慢するのに必死だったから
まともに呼べなかったけど今ならちゃんと呼べる
「悟さん、捨てないで」
目を見て懇願する。お願い、何でもするからと
悟さんの大きな身体に抱き着いて縋りつく
頭上では何か呻くような声が聞こえた
嫌だった?
昨日、ハジメテで上手に出来なかったから?
でも、嫌、離れたくないっ…
と、更に力を入れた私を宥めるように
優しく頭を撫でられて、顔を上げる
「左手、貸して」
そう言われたので手を差しだすと
薬指の部分を歯でガリッと咬まれて血が流れる
それを厚く長い舌で舐めながら
悟さんをこっちを見てニヤッと口角を上げた。
「名前の全部、俺によこせ」
優しく手の甲に口付ける悟さんに
私は「はい、喜んで」と少し泣きそうにながら微笑んだ