ストーカーの五条に依存する。
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送り主不明の荷物は絶え間なく届き続けた
最初は実際に家にまで足を運んでたような感じが
してたけれど、多分忙しい人なんだろう
スマホを貰ってからはメッセージカードは無くなり
贈り物は綺麗なアクセサリーが宅配で送られていた。
明らかに高価そうな見た目で身につけるのに気が引けて
私は家の中で身につけて鑑賞して楽しんでいた。
質素な家にお姫様みたいな空間が広がって
そこにいるだけで元気が貰えた。
だから、大事に大事にしまっていた。
その綺麗な、大切な、思い出が
「この餓鬼! お母さんに隠してたのね!?」
「ごめ、ごめんなさいっ…」
「お母さんが苦しんでも…死んでもいいのねぇ!?」
「違います…ごめんなさいっ…ごめんなさい…」
母は私の部屋を荒し、いつものようにお金を受け取り
そして、大切にしまっていた全ての貰いものを持っていく
電気もつけず、ぐちゃぐちゃの部屋の中で
死体のように床に寝転がり、ぼーっとしていた
せっかく私なんかに与えてくれたのに
大事に守ることもせず、失ってしまった
ママも大事だから役に立たないといけないから
「ごめんなさい…」
小さく呟いて、ぼろぼろと涙を流した
こんなの、絶対、嫌われちゃった。
そんな時だった、聞きなれた音が響く
自分の鞄に入れていたから奪われなかったもの
のそのそと起き上がり、スマホを取り出した
〝ねぇ、大丈夫?〟
〝怒ってないから〟
〝泣かないで〟
優しい言葉に、ごめんなさいと呟いた
〝はー…泣いてるの可愛いね♡〟
〝大丈夫、嫌いになんてならないよ〟
めそめそする私にその日は沢山のメッセージが届いた
* * * * * *
しばらく贈り物は来なかった。
けど変わらず連絡は来ていたから
そのやり取りを見直したり
押し花やメッセージカードを眺めて過ごしていた
そんなある日、ピンポンが鳴って、宅配便かも!
と、私は飛び出すように玄関に向かった。
やっぱり送り主不明の贈り物だった早く受け取りたくて
食い気味に宅配の人との会話を終わらせて家に入る
慎重に中身を開けて、かぁ…と顔が赤くなった
白と青でまとめられた綺麗で大人な下着だった
こ、こんな大人なの絶対似合わない…と
上下セットの二つを眺めて、萎縮していた
だけど、誰に見られるわけでもないし…
サイズが合ってるか確認しないと…
と、チラチラと下着に視線を移し
部屋着を脱ぎ、安い下着も外した
やっぱり、ガリガリで子供っぽい私には
正直似合ってなかったけれど、サイズは丁度良かった
ど、どうしてサイズピッタリなの…
ふと我に返って送り主さんの正体に少し恐怖を感じて
急いで部屋着を着た。襟元から胸を覗き込む。
やっぱり、デザインは可愛い。
スマホを手に取ってみるもメッセージは来てない
いつもならすぐに連絡が来ているはずだけど…
まぁ、そんな日もあるよね…と連絡を気長に待った
だけど、日付を越えても連絡は来ることが無く
布団の中でただぼーっとスマホの画面を眺めていた
おやすみも届かないまま眠っちゃうの寂しいな
そう残念に思いながら目を閉じようとした時
メッセージが届いてハッとして画面を見つめた
〝はーーーーーーーーーくっそ疲れた〟
〝もう寝ちまったよな?〟
〝君の下着姿見たい〟
〝絶対似合う、えろい〟
最初は自分の目を疑った。
いつもの口調と随分と口調も
別人だと思えるほど、雰囲気も違っていた。
けどこのスマホに連絡を送ってくるのはこの人だけ
表示されている番号は何も変わっていなかった
〝え〟
〝既読ついてるよね?〟
〝違う〟
〝違うからね?〟
〝間違えた〟
ぼーっと眺めていると次々とメッセージが送られてきた
どうやら送り主さんも疲れているらしい
というか、この人……男の人…だったのかな
今までどっちともとれる気がしていたから
気にしていなかったけど、何というか
自分の中で男性と確信してしまった気がする…
〝ほんと、疲れてただけ〟
〝気にしないでね? 絶対だよ?〟
〝おやすみ〟
いつも、余裕そうで、こっちに要望なんていくらでも
出来たはずなのにこの人はしなかった。
いつも私に与えてくれた人が、疲れてて、
私にお願いしてきたことが頭の中に強く残る
お願いごと、叶えたら、役に立てるかな
もっと私のこと必要としてくれるかな
イケナイことだって、分かってる
この人がやってることは所謂ストーカー行為で
いつも、監視されてる、家にも入られた
けど、嫌じゃなかった…嬉しかった
本当は喜ぶことじゃない、もっと危険なことになっても
可笑しくはない状況で、でも私にとっては幸せだった
のそりと、布団から出て、電気をつけた
心臓が高鳴り、ドキドキと体温が高まる
初めて、メッセージを見ること以外でスマホを使った
カメラを起動させ、シャッターを押すと
ピッと音がして、何故か秒数が増えていく
「あ…ど、どうが…?」
しゃ、写真もえっちだけど…動画、恥ずかしい…
顔を真っ赤に染めながら部屋着とキャミソールを掴み
徐々に上に上げていく、スマホには私の上半身が
思いっきり映っており自分のしてることに
背徳感が溢れてくる。
けどこれくらいで喜んでくれるなら
と、一旦手を離して、下にも手をかける
ズボンを脱いで部屋着を捲り
隠れていたパンツを動画に映す
部屋着もさっきと同じように上までたくし上げ
上も下もハッキリと動画に収まってしまった
再びシャッターボタンを押して動画が止まる
動画を再生して自分の下着姿を眺めながら
何してるんだろうと
我に返りそうになってしまうけれど
勢いそのまま動画を相手に送りつけてしまった
もう寝てしまっただろうか
少し待って何も反応がなければ動画は消してしまおう
明日起きて後悔するより今消せるものは消しちゃいたい
正直、私なんかで本当に喜んでくれるとは思ってないし…
や、やっぱり消そう…
急に恥ずかしさが勝って、動画の消し方を探そうとする
が、動画の近くに既読という文字が増えており
それに見られたと確信した私は一気に顔が熱くなった
〝は?〟
〝くっそえろい、最高〟
〝間違えて動画にしちゃったの?〟
〝可愛い♡〟
〝脱いで見せてくれるなんてえっちだね〟
〝下着似合ってる〟
〝あー、えろすぎだろ〟
〝くっっっそ元気出た、もう出そう〟
〝パジャマも贈っていいよね?〟
〝贈るから絶対着ろよ?〟
凄い興奮気味に送られてくるメッセージに
喜んでくれたんだろうかと、顔を火照らせつつも
スマホの画面をずっと見てしまう
けど、メッセージは急にピタッと止まってしまい
寝てしまったんだろうかと思いつつ
身なりを整えて電気を消して、布団に潜る。
けど身体が熱すぎてすぐに掛布団を退かしてしまう
改めて画面を見ると
〝ごめん興奮しすぎた〟
〝本当にありがとう、似合ってる綺麗だよ〟
〝今日連絡出来なくてごめんね〟
〝おやすみ〟
と、新しいメッセージが送られており
おやすみなさい、と呟いたが
私は恥ずかしさと興奮ですぐに寝ることは出来なかった
その日以来、下着とかパジャマお洋服が届いて
(どれも、サイズはぴったりで相変わらず凄い…)
すぐに見つかるようなところには置かずに隠して
写真とか動画を送るなんてことが当たり前になっちゃった
けど、あの人が喜んでくれるから
私も嬉しくなっちゃって
恥ずかしさはいつの間にか薄れてしまった。