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第1章 魂を操る少女編

「茜李、少しお願い聞いてくれるかな」

「なぁに?」

突然のジョルノの言葉に茜李は聞き返す

「少し出かけよう」

「え?」

ジョルノからの珍しい言葉に茜李は驚いた

「そんなに驚くことかな?」

「え、まぁ、うん」

正直者な茜李にジョルノは苦笑いをしては茜李の側に近寄ってはジッと見つめる

「ん?」

「…いや、何でもないよ」

やはり茜李を見るとジョルノの心は何かに引っかかっている感じがしていた

「どこに行きたいとかある?」

「ん〜、とりあえずブラブラしたい!」

ニコッと笑う茜李にジョルノは承諾してはジョルノはある程度変装をしては街を歩く

「たまにはいいね!こういうの!」

「そうだな…こんなにのんびりしたのは久しぶりだ」

「いつも忙しそうだもんね」

「忙しいけど、僕はこれが夢だったんだ後悔はないよ」

「夢?」

「僕は小さい頃あるギャングと出会ってからギャングスターに憧れるようになったんだ

そしてボスになって麻薬を無くし街の治安をよくしたかったんだ」

チラッと茜李を見ればそこには目をキラキラと輝かせている茜李の姿があった

それが珍しく感じたのかジョルノは笑いを溢す

「え?何で笑うのよ?」

慌てる茜李にさらに笑いの拍車がかかる

「ごめん…なんだか珍しくってほんと君は面白い」

「それってどういう意味よ〜!」

少し頰を膨らませていた茜李だが、やがて笑顔になり2人は笑い合っていた


ジョルノはこの時思った

彼女といると心地よく自然と笑顔になれる

そして優しく温かい気持ちになれる

時々彼女の笑顔を見れば心臓が苦しくなる

この気持ちはなんなのだろう

そうあれこれと考えているうちに自然と静かな展望台へと向かっていた

高いところから見える景色に茜李は目を輝かせ興奮していた

「茜李」

「なぁに?」

クルッと振り向く茜李の瞳には自分が写っていた

彼女なら自分の後悔している事を受け止めてくれるかもしれない

そんな浅はかな期待は無駄だと分かっていてもどうしても口を開いてしまった

「僕は…ある人達を犠牲にしてこの地位にいるんだ」

その時のジョルノの顔はとても悲しみが混じった切ない笑顔だった

なんて声をかけたらいいのか分からないと茜李が考えているとふとジョルノの背中にとても優しく温かい魂が見えていた

『そんな風に思わないでくれ…ジョルノ…』

そして魂から流れる一筋の涙に茜李は釘付けになる

茜李は思わずジョルノを抱きしめ、よしよしと背中をさする

「茜…李?」


「ごめん…なんだかとても悲しそうで泣きそうな顔をしていたから…」

ジョルノはゆっくり茜李を自分から引き剥がし茜李の視線に合わすように屈む


「君は…優しいんだね」



「(違うの…ジョルノ…)」

ほんとは貴方の後ろにいる人の魂の音が凄く優しくてジョルノを心配しているのを…

貴方には分からない事がとても悲しいの…

私は優しくないよ


貴方にこの事を伝えれないのだから…


そしてその後、2人は家へと戻り茜李はベッドに倒れるように寝転ぶ

「サンシャイン…」

『茜李…』

「私には何が出来るのかな…」

一方その頃ジョルノの部屋では…

「ジョルノ入るぜ〜」

「ミスタ」

「カルデアチーム、1人逃しちまった…他は殺したぜ」

「逃した?」

「というより、いなかった」

「…カルデアチームの残りの1人…」

ジョルノは本棚からチームに所属するメンバーを見る

「これは…」

そしてある人物だと確信を得た
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