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第4章 風のような転入生編

ウィンドーと話をした後、茜李は授業の準備をしていた

「えー、今日の放課後、鈴原は補習を受けるように」

「えぇ!?」

茜李は驚いた声を出せば周りはクスクスと笑う

「もう!皆笑わないでよ!!あんまりだよ!先生!!」

必死になる茜李にさらにクラスは笑いに包まれる

そして放課後になり茜李はフーゴに連絡を入れた後、泣きべそをかきながら補習の課題を1人でしていた

「全然分かんないよ…こういう時にジョルノがいてくれたらなぁ…」

すると、突然教室のドアが開き入ってきたのはウィンドーだった

「え?ウィンドーくん?」

「お、茜李じゃん!まだ補習してんの?」

どれどれとウィンドーは課題に目をやれば笑った

「お前こんなのも分かんねーの」

「うるさいわね〜」

「よく留年しなかったな」

「いつもは彼氏が教えてくれるの…」

「…頭いいんだな」

少し寂しげに言うウィンドーに対し不思議に思う茜李

「なら、今回は俺様が手伝ってやろうじゃん!」

「え!?いいの!?」

「おう!任せろ!」

ウィンドーの助っ人により、茜李はなんとか課題を済ませ担任に渡した後ウィンドーと帰っていた

「今日はありがとうね」

「どういたしまして」

「何かお礼した方がいいかな?わざわざ時間潰してまで付き添ってもらったし…」

「いいよいいよ、そんなの別に…」

ウィンドーはふと何か思いついては立ち止まった

「ウィンドーくん?」

「明日って空いてる?」

「明日?空いてるけど…」

「明日休みだし、この街にある遊園地俺と一緒に行こうぜ?」

ニヤッと笑うウィンドーに茜李は間抜けな声を出した

「え?でも私、彼氏いるし…」

「俺たちやましい関係じゃぁねぇし、友達だろ?」

な?と顔を覗かせるウィンドーに茜李は渋々了承した

「なら、明日10時に学校前で!」

手を振るウィンドーに茜李はただ呆然としながら見つめていた

「変な人ね…」

でも、どこか暖かい人だなと感じていた…

家に帰りジョルノに電話をかけてみるが繋がらなかった

「今日はダメか…」

茜李は少し泣きそうになりながらも涙を抑え天井を見つめる

「泣いてちゃダメ!泣いてちゃダメ!」

パシッと頰を叩き気合を入れ茜李は明日の準備をする事にした

朝になり茜李はいつも通りに準備をしてはフーゴ達にバレないように家を出たその瞬間…

「茜李さん」

声のする方に振り向けばそこにはニコニコと笑っているフーゴの姿が…

「今日はどちらへ?」

「学校の友達と遊びに行くんです!」

「左様ですか。ならお気をつけて」

「はい!」

学校の友達ということは嘘をついてないしいけるだろうと茜李は胸を撫で下ろしてはウィンドーが待つ場所へと向かう

「よ!茜李!」

「ウィンドーくん…」

「早速行こうぜ!」

「うん!」

何故だろう…彼といると子供らしくいれて気持ちが楽でいられる

ジョルノといる時はいつも心臓がドキドキしたり、逆に落ち着いたりできる

恋人とは違う、男友達とはこんな感じなのだろうか…

そう考えながら茜李はウィンドーの隣を歩いていた

「茜李!茜李!あれ乗ろうぜ!」

ウィンドーが指をさしたのはジェットコースター

茜李は目をキラキラにさせては笑顔で歩く

売店にある食べ物を買ったり、色んなアトラクションを周り茜李は日々の寂しさが埋められるように心が軽くなっていた

「最後は観覧車乗ろうぜ!」

「…いいよ」

観覧車と言えばだいぶ前にジョルノとジョーイで来たところだった

少し寂しそうな顔をする茜李を見てはウィンドーは気付いたのか気まずそうな顔をする

2人は観覧車に乗る

ウィンドーは茜李に話しかけた

「彼氏とは…仲いいのか?」

「へ?仲はいいよ!優しいし、大事にしてくれるし…こんな事言ってたら…

会いたくなっちゃったなぁ…」

茜李は寂しそうに観覧車の窓から見える景色を眺めウィンドーは何やら思い詰めた顔をしていた

「彼氏出張から帰ってくるのいつなんだ??」

「早くて3日後…遅くて後5日後…」

「そんなの、あっという間だって!多くて6回くらい寝たら会えるぜ!」

「6回…」

そう考えては茜李はクスクスと笑い出した

「なんだ!あっという間だわ!」

「だろ!?」

2人はケラケラと笑い合いながら観覧車の中を過ごしていた
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