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第3章 愛と結びの道しるべ編

あれから杜王町に来て1週間が経ち、ジョルノと茜李は荷物の整理をしていた

「あっという間だったね」

「あぁ…とてものどかで平和な街だった」

「うん…」

2人は微笑み合っているとポルナレフが声をかける

「さぁ、そろそろ時間だ」

「分かりました。茜李、行くよ」

「うん!」

手を握りゆっくりと歩く2人

港まで車で移動する

「…」

この街ともお別れか…

車窓から街を眺め茜李はボーッとしていた茜李

「茜李」

「ん?」

「近いうちには無理かもしれないが、また時間が取れたらこの街に来よう」

「…いいの?」

「あぁ、だから今日が最後じゃないんだ」

「…ありがとう」

茜李はジョルノに寄り添い港に着くまで眠りについた

しばらくしてジョルノから起こされた茜李は目を擦り外に出れば仗助達が見送りに来ていた

「茜李さん!また来て下さいね!!」

「僕達は君達を歓迎していますよ!!」

仗助と康一が大きな声で呼びかけ笑う

「茜李ちゃん!また遊ぼうぜ!」

億泰も後を追うように告げる

後ろにいる人々達も笑顔で見送る

「ありがとうございます!絶対また来ます!だから…また!!」

茜李も笑顔で大きく手を振る

そのまま船に乗り皆の姿が見えなくなるまで手を振り続ける

見えなくなったのを見計らっては茜李は静かに手を降ろす

「ねぇ…ジョルノ…」

「ん?」

「また…絶対…会えるよね!」

笑いながら涙を指で掬う茜李にジョルノは優しく抱き寄せる

「絶対会えるさ」

ジョルノの言葉を聞いては茜李は嬉しそうに笑った

それから1週間後、無事にイタリアに戻りジョルノは溜まった仕事に大忙しだった

茜李も夏休みという事で、学友やトリッシュとも遊んでいた

だが、やはり時間というものは茜李の方が暇に感じていた

「ナゲット食べたい…」

この日は何も予定はなく、時刻は3時ちょうどおやつの時間

茜李はブラブラと外を歩いていると偶然フーゴと鉢合わせをした

「茜李さん」

「フーゴさん…お仕事終わったのですか?」

「えぇ、ちょうど帰るところです。ジョジョも、もう少しで帰るかと…」

「そうですか…ジョルノ疲れてそうですか?」

「そうですね…先程目頭を押さえてうなされてましたね」

その言葉を聞いては茜李は苦笑いをしていた

「あはは…」

「なぜ、茜李さんはここに?」

ブラブラと街を歩く茜李にフーゴは疑問に思い聞いてみることにした

「いや、お腹空いたのでナゲットを…でもジョルノ鶏肉嫌いだし」

「…もしよろしければ僕が付き添いましょうか?」

「え?いいんですか?でも、お疲れじゃぁ…」

「ここで貴方を1人にして何かあってはジョジョに顔向けができない

茜李さんよろしいですか?」

「ぜひ!」

茜李はフーゴの隣を歩いては、ジョルノの話題を出しては話す

フーゴはジョルノについて語った

最初は生意気な新人

だが、覚悟があり目的を達成する為は己自身を犠牲にする行動にとても敬意を表したこと

ボスになってさらに増したカリスマ性

人を安堵させる声色、丁寧な言葉遣い

「茜李さんと付き合ってるジョルノはこんな人物なんです」

「さすがジョルノ…なんだか、私とえらい違い」

少し寂しそうに話す茜李にフーゴは少し驚いていた

「何か思い悩んでいるのですか?」

「大したことじゃないですけど、彼に比べて私は子供っぽいしいつも甘えてばかり…

彼みたいに覚悟も無ければカリスマ性もない

なぜ、こんな私を選んでくれたのか最近ちょっと悩んでしまって…ってすみません、こんな話ししちゃって…」

少し気を使う茜李をフーゴは少し切なそうに見つめる

「いえ、貴方はとても素晴らしい女性です。

貴方も覚悟があります。そして優しく人を魅了にする笑顔を持ち、守りたくなる存在です。

ジョジョを救う為にすぐさま行動をした貴方を見て僕は敬意を表しています。

だから、自身を持ってください。ジョジョが神なら君はそれを支える女神なのだと…」

「…」

驚いて目をパチクリする茜李にフーゴはしまったと口を手で覆う

「いえ、別に深い意味はないんです!!決して!!」

顔を赤らめ慌てるフーゴに茜李はフフッと笑った

「フーゴさんってとても面白いですね」

とても優しく面白さを感じた笑顔をフーゴに向ければフーゴは恥ずかしそうにしていた

2人の間にホワホワとした空気が流れているのを誰かが見ているとは知らずに…
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