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第3章 愛と結びの道しるべ編

「僕はまだ仕事があるからそろそろ戻るよ」

「そっかぁ…頑張ってね」

少し寂しそうにする茜李にジョルノは頭を撫でては額にキスをする

「明日は1日休みを取ったからその時どこか出かけよう」

「ほんと!?やったー!」

さっきまでの暗い表情から一気に明るくなった茜李に安心してかジョルノは外へと出て行った

「君もジョルノが仕事終わるまでここにいるといいさ。多分その方がジョルノも安心する」

「そうですね」

茜李はソファに座りお茶を飲む

「茜李ちゃん、確か君のスタンド能力は魂に関することならなんでも出来たはずだよな?」

「はい、まぁ状況にもよりますけど…」

「興味があるなら私の記憶を見るかい?」

トントンと自身の頭を指でつつくポルナレフに茜李は目をまん丸にして驚いた

「いいんですか!?」

「やっぱり興味があったのか…くれぐれもジョルノには秘密だぞ」

「はい!」

茜李はポルナレフの頭に触れスタンドを呼び起こしてはポルナレフの魂に接触した

しばらくしては茜李は目を開ける

「サンシャインここは…?」

『ココハ確カ香港カト…』

茜李は物に隠れながら光景を眺めているとそこには今よりも少し若い承太郎やその仲間達とそれに敵対するポルナレフ

アヴドゥルという炎を操るスタンド使いに剣を扱うスタンドを持つポルナレフ

戦いからの友情を築き共にDIOを倒す為の旅に出る

数々の日々を乗り越えポルナレフの妹の仇を打ちのめし、DIOの館で仲間を2人失う

ポルナレフが階段を登るとそこには…

「ポルナレフ…」

恐ろしく禍々しい存在DIOがポルナレフを見下ろすように立っていた

「その階段を2段おりろ、再び私の仲間にしてやろう
逆に死にたければ…

足を上げて階段を登れ」

まるで子供に言い聞かせるように優しく落ち着く声色
だが、逃がさない鋭い目つき

見ていた茜李は恐怖のあまり体の震えが止まらなかった

『コレハ過去ノ記憶デス。落チ着イテ茜李…』

「分かっている…分かっているわ…けど、記憶越しでも伝わる…

DIOという存在がどれほど恐ろしく悪に満ちているのかを…」

これはポルナレフの記憶なので詳しくは分からないがDIOの能力によって花京院という仲間が死に承太郎がDIOを倒したことが分かった

『ココデ一応終ワリデスネ』

「…はぁ…はぁ…」

恐怖がまだ体に染みている

『ソロソロ戻リマショウ』

サンシャインに導かれ元の体に戻れば体の震えは止まっていなかった

「茜李ちゃん…大丈夫かい?」

「はい…なんとか…」

へにゃっと力の抜けた笑みを浮かべてはポルナレフは心配そうに見つめていた

「DIOという男は恐ろしかったろう」

「はい…とても…正直ジョルノの父親とは考えれません」

「…だが、安心しろ彼はジョースターの血も入っている

正しい正義、覚悟を持ち人々を助ける存在に今もなっている」

「えぇ、彼はあのDIOとは違う…それは私が1番分かって理解して彼の側にいています

「…君が彼の隣にいてくれて本当によかった」

ポルナレフも安心した笑みを浮かべては茜李も笑顔で返した

「茜李、帰ったよ」

上からジョルノの声がしては茜李は上を向く

「それじゃぁ、私行きますね」

「そうだな…またいらっしゃい」

「また来ます!」

茜李は外に出てはジョルノに受け止められる

「楽しかったかい?」

「えぇ、とても…」

茜李はジョルノの顔を両手で包み込んでは優しく微笑んであげる

「茜李?」

「ううん、なんでもない」

茜李はジョルノに抱きつきジョルノの体温を確かめる

暖かい…

エメラルドのように無垢で綺麗な瞳の中には溢れる正義と覚悟を持っている

この人を愛し支えたい

茜李は腕に力を込めるとジョルノは何も言わずに抱きしめ返す

その時間を静かに過ごしその空間を割ったのはジョルノだった

「今日の昼、空条氏のとこ行ったって聞いたけど本当かな?」

ギクッと体を揺らしては急いで茜李は弁解するようにジョルノと顔を合わせる

「だ、誰に!?」

見合わせたその顔はとても幸せそうに愛おしそうに茜李を見つめ笑っていた

「誰かは言えない…ただこれだけは言える…

僕も君を愛しているよ」

その言葉に茜李はポロポロと涙を零し泣きじゃくる

ジョルノは子供をあやすように頭を撫でハンカチを渡す

ここだけの話だが、実は茜李と承太郎が話している時たまたまジョルノはその前に承太郎の部屋に来ており隠れて聞いていたのだとか…

そんな小話は承太郎とジョルノの秘密という事になった
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