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第2章 未来からの使者編

「とうとう今日が来たか…あ、そうだ」

ジョーイは朝日を見送ってからはそそくさに準備をしてはジョルノの元へと急ぐ

「ジョルノさん!」

「ジョーイ…こんな朝早くどうしたんだい?」

「これだけは覚えといて…2012年3月21日…世界が一巡してしまう…!!

だからその前にプッチ神父という人を止めて欲しいんだ!彼がこの世界を…」

「どういうことだ?」

ジョーイから聞けば、生まれたばかりの自分はスタンドを制御出来ず
ついジョルノと茜李の前で未来の世界の姿を見せてしまったらしい

その時の光景がたまたま世界が一巡する目の前だったのだ

その事を知りジョルノはその時を迎える前になんとか一巡するのを食い止めたとか…


「なるほど…2012年3月21日だな…覚えとくよ」

「頼むよ…それが父さんからの伝言」

2人が話しているとドタバタと足音が鳴りドアが勢いよく開いた

「ま、まだ…帰ってない…よかったぁ…はぁはぁ…」

息切れを起こしてはしまいに咳き込む茜李をジョルノはさすってはジョーイはクスッと笑う

「ジョーイは確か今日の正午に帰るんだよね?」

「うん…時の狭間はその時が一番タイミングが合いやすいんだ」

「そう…」

茜李は最後の別れとしてジョーイを抱きしめる

「貴方は私達の自慢の息子よ」

「茜李さん…」

するとジョルノも側に寄ってきては2人を抱きしめる

「君は僕達の自慢の息子だ」

その言葉をジョルノから聞いてはジョーイは涙を流す

「ほんとに…?僕、2人の自慢の息子?」

「ほんとよ、だから向こうに行っても私達の気持ちを忘れないでね」

茜李とジョルノはジョーイの目と目を合わせ話す

ジョーイはキリッと男らしい顔をして頷いた

「そろそろ正午だ…僕帰るね…それじゃぁね」

ジョーイは2人に手を振ってはスタンドを出す

「あっ…!」

茜李は名残惜しそうに手を伸ばすがジョーイはその場から消え去った

「また会えるさ」

ジョルノは茜李の肩に手を置く

茜李は少し俯き目を擦っては上を向く

「うん…そうね…きっと会えるよ」

ジョーイが消えていった方向へ笑顔を向けた


そして1週間後…

「じゃぁ、僕は仕事に行ってくるよ」

「気をつけて!」

「…なんだか心配だな」

「失礼ね、留守番くらい出来るわよ」

頰を膨らまし怒る茜李をジョルノはフッと笑い優しく頭を撫でてあげる

そして頰に手をやればゆっくりと顔を近づけてくる


茜李もゆっくりと瞳を閉じようとしたその時…

ジョルノの頭に何やら物が落ちてきた

「…何か落ちてきたか?」

「ん?手紙?」

茜李は手紙を拾うとそこにはジョーイの名前が刻まれていた


「ジョーイからだわ!」

「開けてみよう」

2人はワクワクとした気持ちで手紙を開ける

「えーっと…なになに…拝啓、ジョルノ・ジョバァーナ様、鈴原茜李様へ…」

『未来に帰ってからというもの母さんは相変わらず僕に優しいです

父さんは前よりは少し話をしてくれます

その話の内容は母さんと出会った時のこと、そして僕が生まれて嬉しかったこと

とても父親の愛情を感じることができました

後、未来の父さんも茜李さんの事は勉強面でやはり心配していました

これからもテスト頑張ってねと…

あ、あとびっくりニュースがあるよ

なんとこの度、母さんに2人目が出来ました』

「ふ、2人目…??」

茜李は顔を真っ赤にしながら手紙を読み進めていく

『多分、女の子だと思います。ほんっと、いい歳して仲が良いのはいい事だけど僕としては複雑です。

まぁ、そっちの世界の2人もこれから仲良くして下さい。 ジョーイ・ジョバァーナより』


「未来の僕もなかなかだな…」

「感心してる場合じゃぁないでしょ!?」

「女の子か…」

ジョルノはチラッと茜李を見ては笑う

「え!?なに!?なにか笑う要素あった!?」

「ううん、何にもないよ」

ただ君に似ていたらいいなってだけだよ

それを君に言えば気が早いって照れるかもだけど…

〜第2章 未来からの使者編〜 《完》

to be continued
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