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第2章 未来からの使者編

ジョーイが居残って4日目

茜李が学校に行くのを見送ってからジョルノとジョーイはソファに座っていた

「ジョルノさん…仕事は?」

「今日は昼から…今日は君と少し話しがしたいんだ」

「話しって?」

「…あれから未来の僕と話せたか?」

「…えぇ、話しましたよ。あの人が僕に謝ったよ。珍しくてびっくりしちゃった。

それに加え僕を抱きしめたんだよ。『生きててよかった』ってね」

「そう…」

「だから、父さんやジョルノさんの事を今は嫌いじゃぁないよ。

お互い不器用だからこれからゆっくり歩み寄ろうと思ってる」

「…僕はそれでいいと思う」

「…」

お互いあまり喋らないが何か通じ合うものがある

お互い納得しては頷きあった

「たっだいまー!」

勢いよく扉を開けたのは笑顔で帰ってきた茜李だった

「え、茜李さん。早くない?」

「実はね!今日夏休みの宿題配られるだけだったからね!

夏休みはいっぱい遊ぶわよー!!」

おー!と1人で盛り上がる茜李をジョルノとジョーイは真顔で見つめる


「もう…2人とも笑ってよ!ほら、にかーっと!ね!」

ニカッと笑顔を作る茜李を見ては2人は同時に笑う

「そーそー!その調子!」

なぜ笑われたのか気付いてない茜李にジョルノは優しく頭を撫でてあげる

「えへへ」

「どっちが子供なんやら…」

ため息をつくジョーイ

「明日3人でどこかに行こうか」

「3人で!?なら、私、遊園地行きたーい!!」

「僕は映画館がいい」

「遊園地も楽しいよ!!」

「いい歳して遊園地ってなんだよ」

「いい歳ってまだ16歳です!!」

子供っぽく頰を膨らませる茜李に諦めの悪いジョーイ

「…どっちも行ったらいいんじゃぁないのか?」

「それだ!」

わーい!と大喜びする茜李に2人はやれやれと笑っていた

そして次の日…

「最初は映画館でその次は遊園地…」

「茜李さんは僕と手を繋ぐんだ!」

「いや、僕だ」

「あら、次はこっちが喧嘩なのね…はいはい、私が真ん中でいいでしょ?ね?」

茜李は2人に笑いかけては2人の手を握る

2人は大人しくなっては珍しく歩いて映画館へ行き遊園地へと向かった


「ジョルノさん、あの映画なかなか推理が難しかったね」

「まぁ…映画にしてはまあまあよく出来たと思う」

探偵物の映画を見たせいか2人は列に並んでいる間、ブツブツと考察を言い合っていた

当然おバカな茜李はちんぷんかんぷん

「ねぇねぇ!最後は観覧車に乗ろうよ!」

茜李は子供みたいにはしゃいでは2人の手を引く

「ほんっと茜李さんは子供だなぁ」

「そうだね」

でも、純粋な笑顔はずっと見ていられるなと2人は心の中で思っていた

無事遊園地から出るとジョーイは少し眠そうに目を擦っていた

「ジョーイ眠たいの?昨日ちゃんと寝た?」

「実は少し夜更かしした…」

「家着くまで僕の背中に乗るといい」

「は?別に僕はそんな小さな子供じゃ…」

目の前で背中を見せしゃがむジョルノを見てはジョーイは少し照れくさく感じながら背中に乗る

しまいにうとうとしてきたのかポツリポツリとある事を話していく

「僕…3人で出かけるなんて滅多にないから…とても楽しみだったんだ…だから昨日…

眠れなかったんだ…よ…」

そう言いしばらくすれば寝息をたて熟睡するジョーイの顔を茜李は眺める

「こうして見るとほんと小さな子供みたいね」

「…なかなか重いけどね…」

「そりゃぁ、2つしか変わらないもの」

面白おかしく笑う茜李にジョルノも釣られては頰を緩める

「君と出会ってから僕はなんだか変われた気がするよ」

「私と?」

「うん…前まではずっとしかめっ面で会議に出たり昔のことを悔やんでたりしてたけど…

君と出会ってから毎日が輝くように見えて明るいんだ

そして笑顔になれる回数も増えたと思う…」

「…私もよジョルノ。貴方と出会ってから私とても毎日が幸せだもの」

「それは嬉しいな」

「えぇ」

2人は笑い合いながらゆっくりと帰り道を歩いていく

その様子を聞き耳を立て聞いていたジョーイは嬉しそうに笑っていた
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