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第2章 未来からの使者編

「ゴールド・E・レクイエム!!!」

レクイエム化したG・Eを見たジョーイは驚いた顔をしていた

父親はあまり自分の前ではこのスタンドを出さなかった

だが、今出されたということは…

「やめて!!お願い!!!ジョルノ!!」

叫ぶように訴える茜李

近付こうとする茜李を背後から近づいたトリッシュに抑えられた

「危ないわ!!あの状態のジョルノに近づくのは危険よ!!」

「いやっ!!離して!…やめて!!!」

泣き叫ぶ茜李を不思議そうにジョーイは見た

未来の息子というだけの存在の自分を気にかけて泣き叫ぶのか

親とは一体なんなのか…

「ジョーイ。覚悟があるなら来るんだ」

冷たい視線を送るジョルノにジョーイは鳥肌がたった

ジョルノを一言で例えると恐怖

つい先ほどまでは普通の瞳だったジョルノ

けど、今は愛する者を傷付けられ怒りを達したのかまるで下劣な者を見るような瞳をしていた

ジョルノはゴールド・E・レクイエムの拳を上げさせジョーイを殴ろうとしていた

その瞬間、茜李はトリッシュを引き払い走ってはジョーイを間一髪抱きとめジョルノの攻撃から避けた

「茜李!!何をするんだ!!」

「ジョルノの方こそ何してるのよ!!仮にも息子でしょ!?

子供が間違いを犯したのなら正してあげるのが親の役目よ!!!
この子を傷付けるのは私が許さない!!」

両手を広げて立ち向かう茜李にジョルノはゆっくりと手を下ろしてはスタンドをしまい茜李の側に近寄り抱きしめる

「ごめん…」

「ジョルノ…」

「君が攻撃されて死んでしまうんじゃぁないかって考えたらつい頭に血が上ってしまったんだ…」

「ううん…いいの…誰だって間違う事があるのよ。でも、それはいい事なの。

それを元に人間はみんな成長していくのよ

だからジョーイの事も許してあげて」

茜李はジョルノの頰を両手で包み優しく微笑んではジョルノも微笑み返した

2人の様子を見たジョーイはある事を思っていた

普段冷静なジョルノでも大切な者を傷付けられたらこうも取り乱すのか…

それを抑える茜李は凄い

2人は色んな間違いを繰り返しながら歩んでいっているのか…

「茜李さん…ジョルノさん…」

「ジョーイ?」

「僕…間違っていました。茜李さんをこんなに傷付けて…」

「ううん、分かってくれたならよかったわ。

未来のジョルノはあんな冷たく言うけど、きっと貴方の事を思って言ってくれてるわ。

私には分かるもの。まぁ、あの後結構怒ってきちゃったけど…あはは」

苦笑いする茜李にジョルノとジョーイは真顔で見つめる

「もう!!そのそっくりな顔でこっち見ないで!!」

頰を膨らます茜李に2人は笑う

「さぁ、ジョーイ…貴方の魂を浄化するからこっちにいらっしゃい」

両手を広げる茜李にジョーイはその場に行こうとした時…

グサッと何か刺さる音がした

目の前で壮絶な顔をした茜李とジョルノ

ポタポタと溢れる水音

腹には後ろから何者かの腕が貫通していた

「うっ…因果応報って…やつか…」

「ゴールド・エクスペリエンス・レクイエム!!」

ジョルノはその手からジョーイを引き離しては猛スピードで傷の手当てをする

「大丈夫。このゴールド・エクスペリエンス・レクイエムの状態だと傷はあっという間に治るさ」

「ジョーイ!しっかりするのよ!!」

涙を流す茜李にジョーイはニコッと笑う

「僕は…大丈夫…だからあいつから母さんを助けてあげて…」

涙を流すジョーイを茜李は優しく抱きしめてはトリッシュにジョーイを預ける

「すぐ助けるからジョーイはゆっくりしててね。トリッシュ頼むわ」

「えぇ…」


そしてジョルノはジョーイの頭を優しく撫でてあげる

「あともう少しだけ頑張るんだ。」

励ましの言葉を始めて父親という存在からもらいジョーイは涙が溢れた

「はい…!」

2人は敵の前に立ちはだかる

『これが過去のパッショーネのボスとその妻か』

「…えぇ、そうよ…貴方は無垢な子供の弱いところを漬け込んで利用した罪

償ってもらうわ!」

「…僕達の子供を傷付けられたんだ。覚悟はいいんだろうな?」

薄っすら開く瞳に映った光景にジョーイは思った

父親は自分よりも大きな背中

母親は自分よりも小さい背中なのに2人ともとても誇らしく感じた

なんて強い心を持つ者たちなのだろう

僕もなれるかな…いや、なりたい…

目の前にいる父と母のような強い人間に…!
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