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第1章 魂を操る少女編

誰かが優しく頭を撫でていてくれる

とても落ち着くし気持ちいい

茜李は長い睡眠から目が覚めればそこにはジョルノがいた

「おはよう」

「…あれ?私、どのぐらい寝てたの?」

「丸一日かな」

「ジョルノの方は体調大丈夫なの?」

「おかげさまで」

「よかったぁ」

茜李はニコッと笑えばまたもや眠気が襲う

「眠そうだね、今日はゆっくり体を休めるんだ」

「…」

ダメ、寝ちゃダメ。ジョルノには聞きたいことや伝えたい事があるのに…。

体が言うことを聞かない…

そしてまたもや茜李は睡魔に教われ寝てしまった

目が覚めた時には辺りは明るかった

カレンダーを見ればあの日から丸2日経っていた

「…お風呂に入ろ」

眠気覚ましにお風呂に入り、制服に着替えては学校に行く準備をする

「あれ?ジョルノがいない」

机の上には置き手紙が置いてあった

『今日は一日帰れない』

「…忙しいのよね」

茜李は朝食を食べ終え、お迎えの車に乗る

普段話さない運転手ことパンナコッタ・フーゴ

だが、今日は違った

「茜李さん。着きましたよ」

「ありがとうございます」

珍しくドアを開けてくれてはなぜか目の前に立ち止まっていた

「…茜李さん、先日はありがとうございました」

「え?」

「ナランチャと話せてとても嬉しかったです。

僕は怖気付いてあの戦いには着いて行けなかった…だから彼の最後も見れなかったし話も出来なかった

けど、貴方のおかげで彼ともう一度出会えました。よって僕は貴方に敬意を表します」

胸に手を当てお辞儀するフーゴに茜李は慌てる

「あ、あの!顔を上げてください!!」

「あ、すみません。名乗りも上げてないのにいきなりこんな…」

「いやいや、名前ぐらいは知ってますよ…

貴女の名前はパンナコッタ・フーゴさんですよね?」

なぜ、フルネームを知っているのかフーゴは不思議でしかなかった

もしかしたらジョルノに教えてもらっていたのかもしれない

けど、普段話さない奴のことなんかそんな覚えていないだろう

「だっていつも送り迎えして下さってるんですもの…名前と顔ぐらい覚えるのは当たり前ですよ」

優しく微笑む茜李を見たフーゴは目を奪われていた

すると始業前のチャイムが鳴り響いた

「あぁ!!!やばい!!遅刻する!!

フーゴさん!!行ってきますね!!」

走りながら手を振る茜李にフーゴは釣られて手を振る

この時のフーゴはある想いを持っていた


彼女を守りたいと…。

「何を考えているんだ僕は…。あの子はジョルノと結ばれる運命なんだ。

きっと…。」

きっと…手の届かない場所にいる存在なんだ…。

フーゴはジョルノの元へと車を走らせジョルノの事務室へと向かう

「ジョジョ…ロキの生死を調べました。彼は死んでいます。」

「そうか…ならいいんだ」

「…元気がないですね」

「少し考え事をしていたんでね…」

頬杖をついて黙るジョルノにフーゴはため息をついた

「茜李さんの事ですか」

ピクッと眉を動かしてはこちらを見るジョルノ

「やっぱり僕って分かりやすいかい?」

「この事に関してはね」

はぁとため息をつくジョルノを物珍しそうに見つめるフーゴ

「自分に正直になった方がいいと僕は思いますけどね。

彼女を守りたいと思ってるのは貴方1人だけだと思わないでほしい」

その言葉にジョルノは目を見開いてはクスッと笑う

「て事は、フーゴは少なからずとも茜李を守りたいと思っているんだね」

ズバッと指摘されフーゴはカァァと徐々に顔が赤くなってはブチ切れた

「ふ、深い意味はないからな!!さっさと告白しろこのヘタレがぁぁぁぁ!!」

パープルヘイズを出しながらドアを閉めるフーゴにジョルノは苦笑いをしていた


「これは少し考えないとなぁ…」

そう言いながらジョルノは部屋を出てはある場所へと向かった

その頃、茜李は門の前で立っていた

「え…なぜ…」

「Ciao」

今日1日帰れないとジョルノは言っていたはずなのに、なぜか目の前にはその張本人がいた

「とりあえず君に話があるんだ。付いてきてほしい」

ジョルノの真剣な顔に茜李も何かを感じたのか大人しく従う事にした

向かった先は前に告白して振られた展望台だった

茜李は不安な思いを抱きながらジョルノに手引きされ、車から降り歩いていた
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