このサイトは1ヶ月 (30日) 以上ログインされていません。 サイト管理者の方はこちらからログインすると、この広告を消すことができます。

第1章 魂を操る少女編

「実は2人に話したいことがあります」

「なんだなんだ??」

「どうしたの?」

改まった茜李に呼ばれたミスタとトリッシュは用意されたお菓子やら紅茶を飲む

「実は私…ジョルノの事が…好きだと自覚しました」

最後の言葉は恥ずかしさのあまり声が小さくなったがそれを聞いては嬉しそうな顔をする2人

「あたし応援するわ!」

「俺もだぜ!!」

2人の応援により茜李はパァァァと表情が明るくなりとても嬉しそうだった

「ついにジョルノにも春か〜」

「そうよ!この際2人で今日何処かに出かけてきなさいよ!!」

「待って待って!それは急展開すぎるよ!?」

茜李を引っ張る2人とそれを阻止するために体制を変える茜李

「私はゆーっくり進むって決めてるの!!」

「ダメよ!!そんなんじゃ他の女に取られちゃうわ!」

「そうだぜ!しかもあんなのに合わせてたらババァになっちまうぜ!!」

「へぇ…誰がババァになってしまうんですか?」

突然の声にトリッシュとミスタは恐る恐る振り向く

そこには凄味があるオーラを振りまくジョルノの姿が…

「あら、ジョルノ〜。いつからいたの〜?」

「トリッシュが他の女に取られるって大声で話してたところからです」

その言葉を聞いてはホッと3人は息をつく

「聞いてる限り茜李は好きな人が出来たんだね。おめでとう。

もしお付き合いしたらぜひとも紹介してくれ。」

Ciaoと去って行くジョルノに3人は呆然としていた

「Ciaoじゃねーよ!!!馬鹿野郎!!!」

ジョルノの後を追いかけるミスタに呆然としている茜李にトリッシュはオロオロとする

「あ…茜李??」

「うん…そうよね。忘れてた。ジョルノはギャングスター…恋なんて興味沸かないよね」

茜李の脳内には「恋なんて無駄なんだ無駄無駄」というジョルノの姿が思い浮かばれた

「あいつなら言いかねない」

そう言いトリッシュも頷く

「おーい!!!茜李ちゃーん!!」

走ってくるミスタに引きずられるジョルノ

「今からジョルノとこの映画見に行って来いよ!!」

「え!?」

「実はよ〜、トリッシュとさっき喧嘩してこの映画行けなくなったから代わりに見て感想を教えてほしいんだ!」

指を立てるミスタはトリッシュにアイコンタクトを送る

「そうよ!!実は私達喧嘩してたのよ!!」

さぁさぁ!!無理矢理押し込まれ外に出される2人

そして扉を閉めてはミスタとトリッシュは「任務完了」とやりきった笑顔になっていた

一方外に出された2人はとりあえず映画に行くことにした

「なんかごめんね?」

「いえ、茜李は悪くない…ミスタはいつもあんな感じなので慣れてしまったよ」

「なんかわかる気がする」

あははと茜李は笑うが内心緊張していた

隣には彫刻のように美しい男がいるそれに加えギャングスター

手際がよく無駄がない

いつのまにかリードされてあっという間に映画の時間が終わってしまった


そして2人は初めて出かけた展望台へと行き景色を眺めていた

「前にも来たよね!!相変わらず綺麗〜!」

「そうだね…茜李は今日出かけてよかったのかい?」

「え?なんで?」

「いや、好きな人がいるんだろ?」

「あ…」

そうだった

ジョルノは茜李に他に好きな人がいると勘違いしてる

その時トリッシュの言った言葉を思い出した

『想いは伝えれる時に伝えることよ!』

それが今なのでは…と茜李は考えた

「好きな人はいるよ!!でも、他の人じゃない…今…目の前にいる…」

「え…」

さすがのジョルノも気づいたのか黙りとしていた

しんみりとする空気に茜李は押し潰れそうだった

「茜李…」

「はい!!!」

バッと顔を上げればそこにはとても切なく笑うジョルノの姿が…

「気持ちは嬉しい…けど、ごめん。僕じゃぁ君は幸せに出来ない

それに僕はある女の子を探しているんだ」

ジョルノの言葉に茜李は頭の中が真っ白になっていた
10/18ページ
スキ