ジラドロ
月を見ていると不思議な気分になるのは何故だろうか。眺めていた月がぼんやりと形を歪ませていくのはドロロが涙を流しているからに他ならない。悩みなどないつもりなのに月を見ていると何故か涙が溢れるのだった。
月を初めて見たのはグランドスターの中だった。青い星をこの目で見て同時に空に浮かぶ月を見た。無人の惑星は地球人からしたら特別な存在だと本で読んだことがあった。
ドロロは地球に来てから月を気に入りよく夜空に昇った月を眺めていた。だがこんなにも涙が溢れ出たのは初めてのことだった。自分でも制御できない涙が目から湧き出てきた。身に覚えがあるといえばジララ大尉のことだった。
十二月の始まり、ケロン星から脱走兵として地球を尋ねたジララはケロロ小隊を襲った。突然のことだった。ドロロは武装してジララに挑んだ。その日の月は見事なほどに綺麗な満月だった。木の枝に座り小雪と共にその月を眺めた。ドロロはその月を見ながら様々なことを考えた。決して口には出さないがドロロの中で終止符を打ったように、はっきりと心が道を進んでいった。
そのことを思い出させたのだろうか。ドロロは手で涙を拭うがそれ以上に涙は溢れて来る。堰を切ったように熱い涙が頬を伝った。
ドロロにとってジララの存在は大きなものだった。ただの怖い上官などと簡単に言葉には言い表せない圧等的な存在感。威圧感、恐怖心。一緒に居て気が休まる相手ではない。だがドロロはジララに密かに思いを寄せていた。勿論そのことはジララには告げずにX1を除隊した。告げられるはずがなかった。思いを告げようものならば鉤爪で喉を抉られてもおかしくはなかった。ドロロはジララを恐れた。そして心のなかで思い慕うことに決めた。
ドロロは自分でも驚くほど深い恋に落ちていたのだ。何千年ぶりの再会に頬が緩みそうになった。声に匂いに心が落ち着いた。願わくば抱き締めて欲しかった。だが、それは叶わなかった。ドロロは自分の心を隠したままジララへ立ち向かった。切り落とした指の一本が惜しかった。
涙が形を変えてジララに届けばいいのに、ドロロはそう思った。流した涙は悲しくも消えていく。ドロロの涙にジララは気付かない。もし、あの月を眺めているならば手紙の一つでも欲しいと思った。涙で書いたドロロの手紙をジララに届けたいと思った。
月を初めて見たのはグランドスターの中だった。青い星をこの目で見て同時に空に浮かぶ月を見た。無人の惑星は地球人からしたら特別な存在だと本で読んだことがあった。
ドロロは地球に来てから月を気に入りよく夜空に昇った月を眺めていた。だがこんなにも涙が溢れ出たのは初めてのことだった。自分でも制御できない涙が目から湧き出てきた。身に覚えがあるといえばジララ大尉のことだった。
十二月の始まり、ケロン星から脱走兵として地球を尋ねたジララはケロロ小隊を襲った。突然のことだった。ドロロは武装してジララに挑んだ。その日の月は見事なほどに綺麗な満月だった。木の枝に座り小雪と共にその月を眺めた。ドロロはその月を見ながら様々なことを考えた。決して口には出さないがドロロの中で終止符を打ったように、はっきりと心が道を進んでいった。
そのことを思い出させたのだろうか。ドロロは手で涙を拭うがそれ以上に涙は溢れて来る。堰を切ったように熱い涙が頬を伝った。
ドロロにとってジララの存在は大きなものだった。ただの怖い上官などと簡単に言葉には言い表せない圧等的な存在感。威圧感、恐怖心。一緒に居て気が休まる相手ではない。だがドロロはジララに密かに思いを寄せていた。勿論そのことはジララには告げずにX1を除隊した。告げられるはずがなかった。思いを告げようものならば鉤爪で喉を抉られてもおかしくはなかった。ドロロはジララを恐れた。そして心のなかで思い慕うことに決めた。
ドロロは自分でも驚くほど深い恋に落ちていたのだ。何千年ぶりの再会に頬が緩みそうになった。声に匂いに心が落ち着いた。願わくば抱き締めて欲しかった。だが、それは叶わなかった。ドロロは自分の心を隠したままジララへ立ち向かった。切り落とした指の一本が惜しかった。
涙が形を変えてジララに届けばいいのに、ドロロはそう思った。流した涙は悲しくも消えていく。ドロロの涙にジララは気付かない。もし、あの月を眺めているならば手紙の一つでも欲しいと思った。涙で書いたドロロの手紙をジララに届けたいと思った。
