ジラドロ
奥東京では珍しくかなりの雪が降った。天気予報が的中し、斜めに打ち付ける大粒の雪は人々の視界を悪くさせた。だが雨でも雪でも彼には傘を差すという文化がないのだろう。ジララは黒いマントを羽織り、その肩には白く雪が積もっていた。
ドロロが待ち合わせに遅れたわけではない。だがジララを見るに相当前からここに居たのだろう。氷点下の夜、寒ささえ感じない体でドロロを待ち続けていたらしい。森の入り口は真っ暗でアサシンでなければ道に迷いそうなほど不気味だった。
「いつからここに?」
ドロロは着くや否やジララに問う。ジララは呟くような低い声で「分からん」と言った。ドロロはジララの肩に積もった雪を手で払う。冷たさが手のひらに直に伝わり、ジララの体も冷え切っただろうと思われた。
「もし拙者が来なかったら……」
ドロロは眉根を潜める。いつ何があるかなど分からない。突然ケロロが地球破壊を決行することもあり得る。そうなれば約束とは言えドロロはここに来ることはできなくなってしまう。そうしたら、ジララはどれくらいドロロを待つのだろうか。雪の中でじっとドロロを待ち続けるのだろうか。
「来るまで待ってやる」
ジララはそう言うとドロロの頭に薄ら積もった雪を払った。そしてマントを広げるとドロロの肩に掛ける。体が密着して温かい。ずっと雪の中にいたというのに、ドロロは不思議に思った。
「寒さなど俺の敵でも何でもない」
ジララはドロロの心を読んだように言う。ドロロもアサシンの訓練で寒さには強い。だが当然師であるジララには叶わない。ドロロはマントの中で腕を伸ばすとジララに抱きついた。冬は寒さを言い訳にできるいい季節だった。ジララは何も言わずドロロの頭を撫でた。凍てつきそうに寒いはずなのに暖かくて心地良くてドロロは目を閉じる。
「洒落にならんぞ」
ドロロはふふ、と笑った。あと少しだけこのままでいたい。ジララの手が再びドロロの頭を撫でた。
ドロロが待ち合わせに遅れたわけではない。だがジララを見るに相当前からここに居たのだろう。氷点下の夜、寒ささえ感じない体でドロロを待ち続けていたらしい。森の入り口は真っ暗でアサシンでなければ道に迷いそうなほど不気味だった。
「いつからここに?」
ドロロは着くや否やジララに問う。ジララは呟くような低い声で「分からん」と言った。ドロロはジララの肩に積もった雪を手で払う。冷たさが手のひらに直に伝わり、ジララの体も冷え切っただろうと思われた。
「もし拙者が来なかったら……」
ドロロは眉根を潜める。いつ何があるかなど分からない。突然ケロロが地球破壊を決行することもあり得る。そうなれば約束とは言えドロロはここに来ることはできなくなってしまう。そうしたら、ジララはどれくらいドロロを待つのだろうか。雪の中でじっとドロロを待ち続けるのだろうか。
「来るまで待ってやる」
ジララはそう言うとドロロの頭に薄ら積もった雪を払った。そしてマントを広げるとドロロの肩に掛ける。体が密着して温かい。ずっと雪の中にいたというのに、ドロロは不思議に思った。
「寒さなど俺の敵でも何でもない」
ジララはドロロの心を読んだように言う。ドロロもアサシンの訓練で寒さには強い。だが当然師であるジララには叶わない。ドロロはマントの中で腕を伸ばすとジララに抱きついた。冬は寒さを言い訳にできるいい季節だった。ジララは何も言わずドロロの頭を撫でた。凍てつきそうに寒いはずなのに暖かくて心地良くてドロロは目を閉じる。
「洒落にならんぞ」
ドロロはふふ、と笑った。あと少しだけこのままでいたい。ジララの手が再びドロロの頭を撫でた。
