ジラドロ
ケロロ小隊で花見をしようというのはケロロの提案だった。たまにはこういうのもいいだろうと五人は公園の桜の木の下へ向かった。フライングボードを止めるとそこは華やかなピンク色に染まっていた。
「風流でありますな!」
ケロロは桜を見上げた。
「流石の我輩も桜で侵略とは思わないでありますよ」
その言葉にギロロは呆れたように鼻を鳴らした。ドロロは満足そうに桜を見る。侵略のことはいったん忘れて花見をするのもいいものだ。地球の文化に則ってレジャーシートとモア特製のお弁当を用意してきた。
「いっぱい食べてくださいね。ていうか百花繚乱?」
「さっすがモア殿!」
嬉しそうに笑いながらケロロはおにぎりを手にした。タママは譲らないとばかりに残りのおにぎりを手にする。そんな様子を微笑みながらドロロは眺めていた。天気は晴れ、清々しい空だ。だがそれよりもドロロは背中に感じる気配が気になっていた。姿を見ずとも誰なのかは分かる……ジララ大尉だ。なぜアンチバリアを弱めたのか、わざとドロロに見つかろうとやってきたとしか思えなかった。
「食べないのか?」
ギロロはドロロに問いかけた。ドロロは笑って言う。
「いただくでござる」
青い手が弁当箱に手を伸びた。
日が暮れてからドロロは森へ向かった。ジララがいるだろうと訪れた森で予想通り彼はいた。
「気付いていたか」
ジララは呟く。ドロロは頷いた。ジララは桜の木の下でドロロを待っていたようだった。ドロロは桜を見上げる。
「夜の桜も風流なものでござるな」
ドロロはジララに笑いかけるがジララは桜には興味を示さなかった。
「大尉も一緒に花見に参加すればよかったものを」
「俺はいい」
ジララは桜を見た。夜の闇に薄いピンクが三日月に照らされて光っていた。ひらひらと舞い落ちる桜の花びらがジララの帽子に落ちた。
「桜は不吉だ」
ドロロはジララの帽子の桜を取る。
「散るから美しいのでござるよ」
そしてその桜の花びらをジララに見せた。
「……俺には分からん」
ジララは桜から目を逸らした。ドロロはじっと手元の桜を見つめた。
「大尉にも桜が似合うでござるよ」
そう言うと桜をジララへ向ける。指先に咲いた桜が夜風に揺れた。ジララは桜を見て、それからドロロを見た。夜空へ腕を伸ばすと、落ちてくる花びらを指先で掴んだ。そしてそれをドロロの頭へ乗せた。
「貴殿にも桜が似合う」
ドロロはふわりと蕾が花開くように笑った。ジララはドロロの肩を抱き寄せる。ドロロはジララの腕を掴んで肩へともたれかかった。四月の夜はまだ寒い。空を見上げると夜空に桜がよく映えていた。ドロロはこんなにも綺麗なものをジララと見られることを幸運に思った。そしてまた来年もこの桜を見られるよう心の中で願うのだった。
「風流でありますな!」
ケロロは桜を見上げた。
「流石の我輩も桜で侵略とは思わないでありますよ」
その言葉にギロロは呆れたように鼻を鳴らした。ドロロは満足そうに桜を見る。侵略のことはいったん忘れて花見をするのもいいものだ。地球の文化に則ってレジャーシートとモア特製のお弁当を用意してきた。
「いっぱい食べてくださいね。ていうか百花繚乱?」
「さっすがモア殿!」
嬉しそうに笑いながらケロロはおにぎりを手にした。タママは譲らないとばかりに残りのおにぎりを手にする。そんな様子を微笑みながらドロロは眺めていた。天気は晴れ、清々しい空だ。だがそれよりもドロロは背中に感じる気配が気になっていた。姿を見ずとも誰なのかは分かる……ジララ大尉だ。なぜアンチバリアを弱めたのか、わざとドロロに見つかろうとやってきたとしか思えなかった。
「食べないのか?」
ギロロはドロロに問いかけた。ドロロは笑って言う。
「いただくでござる」
青い手が弁当箱に手を伸びた。
日が暮れてからドロロは森へ向かった。ジララがいるだろうと訪れた森で予想通り彼はいた。
「気付いていたか」
ジララは呟く。ドロロは頷いた。ジララは桜の木の下でドロロを待っていたようだった。ドロロは桜を見上げる。
「夜の桜も風流なものでござるな」
ドロロはジララに笑いかけるがジララは桜には興味を示さなかった。
「大尉も一緒に花見に参加すればよかったものを」
「俺はいい」
ジララは桜を見た。夜の闇に薄いピンクが三日月に照らされて光っていた。ひらひらと舞い落ちる桜の花びらがジララの帽子に落ちた。
「桜は不吉だ」
ドロロはジララの帽子の桜を取る。
「散るから美しいのでござるよ」
そしてその桜の花びらをジララに見せた。
「……俺には分からん」
ジララは桜から目を逸らした。ドロロはじっと手元の桜を見つめた。
「大尉にも桜が似合うでござるよ」
そう言うと桜をジララへ向ける。指先に咲いた桜が夜風に揺れた。ジララは桜を見て、それからドロロを見た。夜空へ腕を伸ばすと、落ちてくる花びらを指先で掴んだ。そしてそれをドロロの頭へ乗せた。
「貴殿にも桜が似合う」
ドロロはふわりと蕾が花開くように笑った。ジララはドロロの肩を抱き寄せる。ドロロはジララの腕を掴んで肩へともたれかかった。四月の夜はまだ寒い。空を見上げると夜空に桜がよく映えていた。ドロロはこんなにも綺麗なものをジララと見られることを幸運に思った。そしてまた来年もこの桜を見られるよう心の中で願うのだった。
