ただいま、と入っても十三が「まだ入るなよー！」と叫んだので部屋に入ります。んー今日貰ったお菓子沢山あるなぁ、片っ端から食うか。


とっきーの眼鏡型クッキー、ブッチャーさんのあんまん……何故あんまん。月本ブラザーズからカボチャ、ミルク、チョコのプリン。好誠クソヤローがメロンソーダとオレンジジュース、柳ママンが飴の袋。


その他。




『口の中甘ったるい……』


十三からいいぞと許しを得たのは食べ終わった後。もう辛いよパトラッシュ……と茶の間に行くと超巨大パフェを作り上げていた十三、将五、拓海が。


「ハッピーホワイトデー！」
『ノーーーホワイトーーーー！！！！』


叫んだのは仕方ないと思う。























胃もたれしつつ全て平らげた。流石にあのパフェは美味かった流石。

そっかー今日ホワイトデーか解らなかった。そんなこんなで寝るだけだったのだが部屋の窓にコツン、と何かが当たる音。……石か？


窓を開けるともう一回投げられた石が額にクリーンヒットした。痛みにもがくと下から「何してんだお前」といかにも馬鹿にした声が聞こえた。



『……マイダーリンこれはなに？謀反？』
「ちげーよ。降りてこい」
『うっす』




寿がコートに包まりながら待っていたのでパジャマで失礼。なにせ寝るとこだったんで


『んでどーしたの』
「ん」
『ん？……』


グロスだった。めっちゃ綺麗な箱だったのですぐ開けるのは憚られたが、お菓子ではないと信じて開けてみたらこれだよ。


「……つけとけ」
『あ、寿』


そのまま寿は家に向かってしまった。へえ、あの子が。とニマニマ笑って部屋に引き返し試しにグロスを付けてみたのだった。