十三から《今日６時まで遊んでこい》とLINEが入ってたので時間潰します。暇だよふざけんなよ。する事ねーよ



「おう名前」
『ん、どーしたとっきーいつも通りイケメンだね』
「うるせーよニヤニヤしながら言うな」


いつもより覇気がないように見える十希夫くんに内心首を傾げる。何かを言い淀んでいるような、そんな感じ。


『どーしたのとっきー、好きな子に振られた？』
「ちげーし殺す。あー、ほらよ」


とっきーから渡されたのはラッピングされた箱。うん、流石とっきー何気にオサレだ。


『……？どーかしたの』
「いーから貰っとけ」
『え、顔真っ赤だけど本当にどうしたの、変な物食べた？刺されてない？』
「刺されてねーわ！！！物騒かよ！！！あ、人の事言えねえ」
『それな』
「……ともかく貰っとけや。じゃあな」
『お、おうじゃあな』


なんだったんだアイツ、と貰った箱を開けてみる。……クッキー？
なんだか今日は沢山菓子を貰える日だな。ところで形が眼鏡型なのはボケか？ボケだよな？ボケと言え。



その後も歩き回る先々で菓子を大量に貰った。
厳つい不良がお菓子をか弱い女の子に配るというホラー映像の出来上がりである。


両手にお菓子を抱え鞄にも詰め込み、腕が軋む。なんなんだこの酷い量は。メロンソーダ渡してきた奴はギルティ。今日厄日なのかなぁ……とか思っていたら通りすがりの鉄生さんがいたので送ってもらいました。


鉄生さんが黒焦げの何かを渡してきた訳だがこれはイジメか？