全国制覇邪魔する話
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東京町田萬侍帝国の副頭、谷にとっちゃこの間の件……というより、常磐連合の頭である##NAME1##に良い感情を持たねえのは当たり前の事だった。イレギュラーだらけの対決に、自分に黙っての総長との五分の盃。知れた時には谷は流石に食ってかかった、どうして自分に黙ってそういう事をするんだ、確かにあの街の連中は凄い奴等ばかりだったが常磐連合にはこちらだって煮え湯を飲まされているンだぞ、と。だが当の総長は豪快に笑って「アイツと仲良くなっとくのは余りにこっちに得が多すぎる。と、いうか。煮え湯っつったって手出したのこっちだろ」と言いのけていた。
だので、今回の話は完璧に悪意があったと言われりゃ否定は出来ない。ちょろちょろ鬱陶しいガキ共がこの間のうちと同じような事を言っていたのでいきり立った連中を宥めつつ、ポロッと自分達はもう既に同じような事をして負けた、という事実を話した。
さぁどうする##NAME2####NAME1##、血が流れる前に止められなきゃまたお前は羽島をやった時のように暴れるのか。萬侍の参謀は煙草を片手にソファに座って……痛む頬を抑えた。
あのね比留間も火口もビスコも別に殴んなくったって良くない?ビスコだって叩かれてたよね?火口も比留間もいつの間にあの女と仲良くなったの?というか阿南も柴木とかもドン引きした顔辞めてくれる?割と僕、萬侍の事考えてやってるんだけどなぁ。
「##NAME1##、どうかしたのか?」
『いやビスコから半泣き謝罪と火口が男泣きしながら電話と比留間がマジで落ち込んでて』
「あー……アイツそういうの嫌いだもんなぁ」
『ビスコちゃんの張り手が飛び、火口の頭突きが入り、比留間のボディーブローが谷を襲う』
「仕方ないよ。俺なら川から落としてる」
意外にも、拓海はハチャメチャにキレていた。ある意味での同族嫌悪である。同じ頭を支える立場として、自分の所を守る為の行動ってンならまァ解らないでもない。が、あれだけ綺麗に落ちた所をこうして蒸し返した挙句##NAME1##を、常磐を主に戸亜留市全体を巻き込みやがったのはいただけない。
谷のやる事も解る。今の萬侍は戸亜留市の最高戦力とはいえバラバラの連中とのタイマン対決に負けたというので末端がぐらついている。いくら根っこが揺るがなくたってあそこまでデカい組織は葉先が揺れりゃ折れやすくもなる。そんな所に最近よく聞く名の“東京卍會”なんてのとぶつかる訳にはいかねーだろう。
だがそれをこちらに押し付けるのは論外である。自分であれば……否、同じ事をしたかもしれない。とまで考えて、##NAME1##がいやに静かな事に気付く。自分だけでなく、将五達も気付いているようだった。
「……##NAME1##、随分冷静じゃない?」
『そう見える?』
「あぁ。?───────お前、一人でカタ付けようなんざ考えるんじゃねーぞ」
フ、と##NAME1##は口元を歪めた。こちとら生まれてから一緒に居るんだ、ある程度何を考えてるかくらい想像出来る。
##NAME1##は責任を感じている。報復行為だったとはいえ……自由への対価をひしひしと実感しているのだ。そも、鈴蘭の花や鳳仙の光政、武装の将五……天地も、世良も前川もアボも。やりてえ事をやる、仲間と自由の為に、なんて所がまぁあるけれど(天地は知らん)、##NAME1##は別格である。……周囲に恵まれ過ぎたというのもある、##NAME1##がしたい事はやり遂げる力も覚悟もあるし、それを助ける仲間も揃っている。何が恐ろしいかって、それをやり遂げる為にどんな手段をも問わない癖にすぐに人を懐柔する所。そんなんだから##NAME1##が暴れていても助けてくれる人は沢山居る。
今回の件は予想外……というか。“実際に谷と会ってまじまじと話を付けなかった”のが原因であった。##NAME1##の天敵は頭ラリパッパ野郎、もしくは極度の馬鹿である。予測が効かねえし、##NAME1##を舐めてかかるから。
報告しか聞かず、真正面から##NAME1##を見てねえ谷は完全に##NAME1##を舐め腐っていた。いくら周りから話を聞いていたって見てないのだから、周囲の知らねえ木っ端共に「女に負けた天下の萬侍帝国(笑)」なんて言われちまったら腹も立つってモンだったのだ。
「早まるなよ」
『腹立つ』
「頼むから。兄貴冷蔵庫のビール取って」
「は?自分で取れ」
「俺なんかした????」
『は?マジで腹立ってきた。なに?これ乗り越えたら認めてやるわって事でしょ奴が言いたいの』
「そうな」
『誰にモノ言ってやがるふざけんじゃねー私を認めるなんて上からモノ抜かしやがって』
「そこ?」
そこである。村田十三とかいうプライドチョモランマ超えの男に育てられ、プライドの塊みてーな腹違いの兄を持ち、鬼のようなプライドを持った連中に囲まれて育った##NAME1##のプライドがエベレスト超えじゃないわけが無い。
止めて見せろ、乗り越えてみせろという谷からのメッセージは明らかに##NAME1##への挑発であった。そしてそれは酷く神経を荒立たせる以外の何物でもない。“お前如きが私に挑発なんぞ”、と。
『これが世良とかに言われてんならギリ許せてるんだけどな』
「同じ頭って立場だからだろ」
『それだけじゃないよ。拓海とか、大東とか小野とか、そこらに挑発されても別にフゥ~ン、後からぶん殴ってやっかんなで済むけど』
「済んでないじゃん」
『それはある程度の信頼関係があるから許してるんだ、じゃなきゃ私の道に少しでも影を入れるなんて許される事じゃねー』
「誰が育てた?」
「俺」
「兄貴黙ってて」
だので、今回の話は完璧に悪意があったと言われりゃ否定は出来ない。ちょろちょろ鬱陶しいガキ共がこの間のうちと同じような事を言っていたのでいきり立った連中を宥めつつ、ポロッと自分達はもう既に同じような事をして負けた、という事実を話した。
さぁどうする##NAME2####NAME1##、血が流れる前に止められなきゃまたお前は羽島をやった時のように暴れるのか。萬侍の参謀は煙草を片手にソファに座って……痛む頬を抑えた。
あのね比留間も火口もビスコも別に殴んなくったって良くない?ビスコだって叩かれてたよね?火口も比留間もいつの間にあの女と仲良くなったの?というか阿南も柴木とかもドン引きした顔辞めてくれる?割と僕、萬侍の事考えてやってるんだけどなぁ。
「##NAME1##、どうかしたのか?」
『いやビスコから半泣き謝罪と火口が男泣きしながら電話と比留間がマジで落ち込んでて』
「あー……アイツそういうの嫌いだもんなぁ」
『ビスコちゃんの張り手が飛び、火口の頭突きが入り、比留間のボディーブローが谷を襲う』
「仕方ないよ。俺なら川から落としてる」
意外にも、拓海はハチャメチャにキレていた。ある意味での同族嫌悪である。同じ頭を支える立場として、自分の所を守る為の行動ってンならまァ解らないでもない。が、あれだけ綺麗に落ちた所をこうして蒸し返した挙句##NAME1##を、常磐を主に戸亜留市全体を巻き込みやがったのはいただけない。
谷のやる事も解る。今の萬侍は戸亜留市の最高戦力とはいえバラバラの連中とのタイマン対決に負けたというので末端がぐらついている。いくら根っこが揺るがなくたってあそこまでデカい組織は葉先が揺れりゃ折れやすくもなる。そんな所に最近よく聞く名の“東京卍會”なんてのとぶつかる訳にはいかねーだろう。
だがそれをこちらに押し付けるのは論外である。自分であれば……否、同じ事をしたかもしれない。とまで考えて、##NAME1##がいやに静かな事に気付く。自分だけでなく、将五達も気付いているようだった。
「……##NAME1##、随分冷静じゃない?」
『そう見える?』
「あぁ。?───────お前、一人でカタ付けようなんざ考えるんじゃねーぞ」
フ、と##NAME1##は口元を歪めた。こちとら生まれてから一緒に居るんだ、ある程度何を考えてるかくらい想像出来る。
##NAME1##は責任を感じている。報復行為だったとはいえ……自由への対価をひしひしと実感しているのだ。そも、鈴蘭の花や鳳仙の光政、武装の将五……天地も、世良も前川もアボも。やりてえ事をやる、仲間と自由の為に、なんて所がまぁあるけれど(天地は知らん)、##NAME1##は別格である。……周囲に恵まれ過ぎたというのもある、##NAME1##がしたい事はやり遂げる力も覚悟もあるし、それを助ける仲間も揃っている。何が恐ろしいかって、それをやり遂げる為にどんな手段をも問わない癖にすぐに人を懐柔する所。そんなんだから##NAME1##が暴れていても助けてくれる人は沢山居る。
今回の件は予想外……というか。“実際に谷と会ってまじまじと話を付けなかった”のが原因であった。##NAME1##の天敵は頭ラリパッパ野郎、もしくは極度の馬鹿である。予測が効かねえし、##NAME1##を舐めてかかるから。
報告しか聞かず、真正面から##NAME1##を見てねえ谷は完全に##NAME1##を舐め腐っていた。いくら周りから話を聞いていたって見てないのだから、周囲の知らねえ木っ端共に「女に負けた天下の萬侍帝国(笑)」なんて言われちまったら腹も立つってモンだったのだ。
「早まるなよ」
『腹立つ』
「頼むから。兄貴冷蔵庫のビール取って」
「は?自分で取れ」
「俺なんかした????」
『は?マジで腹立ってきた。なに?これ乗り越えたら認めてやるわって事でしょ奴が言いたいの』
「そうな」
『誰にモノ言ってやがるふざけんじゃねー私を認めるなんて上からモノ抜かしやがって』
「そこ?」
そこである。村田十三とかいうプライドチョモランマ超えの男に育てられ、プライドの塊みてーな腹違いの兄を持ち、鬼のようなプライドを持った連中に囲まれて育った##NAME1##のプライドがエベレスト超えじゃないわけが無い。
止めて見せろ、乗り越えてみせろという谷からのメッセージは明らかに##NAME1##への挑発であった。そしてそれは酷く神経を荒立たせる以外の何物でもない。“お前如きが私に挑発なんぞ”、と。
『これが世良とかに言われてんならギリ許せてるんだけどな』
「同じ頭って立場だからだろ」
『それだけじゃないよ。拓海とか、大東とか小野とか、そこらに挑発されても別にフゥ~ン、後からぶん殴ってやっかんなで済むけど』
「済んでないじゃん」
『それはある程度の信頼関係があるから許してるんだ、じゃなきゃ私の道に少しでも影を入れるなんて許される事じゃねー』
「誰が育てた?」
「俺」
「兄貴黙ってて」