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『なにアンタ等出来上がってんの？』


飲み会、黒澤家。バーテンはタケで客は俺と友哉と十希夫。じゃ。なんて単語単語で伝えてきた黒澤馬鹿光にちゃんと物喋れやとキレながらツマミを買っていけばゲラゲラ笑う山田と只管誰かを褒めちぎる黒澤、テーブルをカウンターに見立てて向こう側でマドラーを手に酒を作るタケ。テーブルに突っ伏した十希夫。


「お、やっと来たか」
「##NAME1##マジで遅いンだけど～」
『急に呼んだのそこの黒澤馬鹿光でしょ』
「いらっしゃいお客さんもうお前の酒決まってっからお座りなさいませ～？」
『あ、うん。なんでとっきー死んでんの？』
「そりゃ死ぬでしょ」
「起きな～、##NAME1##っち来たよ～」
「……おう」


起き上がった十希夫の目元は赤かった。あ、これ酒だけじゃねえなと##NAME1##は苦笑して、タケに私の酒はと問うとタケは##NAME1##にでなく十希夫に「十希夫ちゃまだ飲めるでしょ」と声をかけた。十希夫はあと一杯なら、と言うので上出来と笑って洒落たショートカクテルを出してきた。


「ゴールデンキャデラック、後で意味は調べなね。自信作ちや」
『ん、甘くて美味しいね』
「##NAME1##っち」
『ハイハイ』
「結婚おめでとう」
「あダメだもっかい泣く」
「もう泣くなってえ」


結婚式を三日後に控えた二人にピッタリのカクテルを出せたタケはにっこり笑う。そうして泣いちまった十希夫を山田がまたゲラゲラ指さして笑って、黒澤が褒めだして。後から九州から駆け付けた素面の九里虎が来るまでどんちゃん騒ぎは終わらなかった。