うちの息子がすみません!
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お宅のお子さんが友達と万引きをしまして、なんて連絡が来たのは夕方の事であった。明日は土曜日で基本会社も休みだしもうそろ切り上げる~?と山田やタケ、他の連中とグダグダ笑いながら仕事を片付けていた##NAME1##はマジ?と荷物を纏める。
『山田、タケちゃん』
「あいよどした」
「誰だったん」
『なんか##NAME4##が友達と雑貨屋で万引きしたみたいな連絡来てよ。悪いけど今すぐ車出してくれるか』
「ほわ゛?」
「おっけ~」
「いい加減認めたらどうだ」なんて声に##NAME4##はずっと反抗していた。自分も友人も万引きなんてした覚えが無いし、何度持ち物を見せると言っても聞いちゃくれなかった。曰く、鈴蘭の生徒が二人も居るのだから少しでも目を離せば何されるか解らないからと。
そんな話があるかよと憤る。友人なんて血の気がとんでもなく多いので殴りかかりそうな具合だ、だけど##NAME4##はそんな事をしたらやってもない事を擦り付けられるだけだと解っていた。ただ、父である原田十希夫譲りの鋭い目をギラギラと鈍く光らせて目の前で喚く店員を睨めつけていた。
最悪なのは母が呼ばれた事である。警察と親どちらがいいかと言われ、どちらにしろ親に行くのならと母の番号を教えた。この血の気の多い友人は父親しか居らず遅くまで働いてるので。母は頭ごなしに決め付ける人では無いと解っては居るけれど、それでも気が重いのは変わらなかった。
『原田##NAME4##の母ですが』
「あぁ、やっと来ましたか。全くお宅のお子さんは一体」
『お宅、店長?』
「え?いや、」
『なんで万引きなんて犯罪の疑いが出てるのに店長が居ないんです?呼んでくださいな、今。早く』
「な、なんなんだアンタ!」
『早く』
「そんな事言って逃げるつもりじゃ、」
『お早く』
店員の男は鼻を鳴らして一度部屋を出た。顔が真っ赤だったのは確認出来たのでほんの少しだけスッキリした。
『##NAME4##、あとお友達くん、状況説明』
「……欲しいモンあって、金足りねえから出ようとしたら万引きしたって引きずられてきた」
「##NAME4##の母ちゃん、俺達やってねっすよ!」
『うん、やってないンだね。一先ずお前等の話は解ったから、これから店長交えて話をする。お前等が本当にやってねえってンなら信じてやる。お前等の言葉は、私の信用に値するか?』
母は俺と友人の目をジッと見詰めてそう言った。思わず俺も友人も気圧されちまってう、とたじろいだけど、しっかり頷くと母はヨシ。と笑った。
するとドアからぎゃあぎゃあ騒ぎながら先程の店員がやって来た。後ろからは母と同年代くらいの男。店長だろうか。
「ですから!鈴蘭の奴が何を言ったって、」
「あのねえ、証拠もないし持ち検もしてないってのに……あ、お母様でしょうか」
くるりと母が振り向くと店長はえ!?と声を出した。なに何事?思わず俺達もクソ店員と同じ反応をしてしまった。
「かし、間違った社長!?」
「は!?」
『ん、ご苦労さん桃屋。うちの息子が世話になってるって聞いて来てみたよ』
「え゛!!ホントだ社長の息子じゃねーかよ!!」
「なん……?」
「え?##NAME4##の母ちゃん社長なのか?」
「俺も知らねえ……!」
『桃屋』
「ハイ」
『なにもよ、息子だからって信じてる訳じゃねーんだぜ。そこの店員、コイツ等が持ち物見せるって言っても見ねえでずっと万引き犯って決め付けてやがるんだと。真正面からやってねえって言うから信じてるんだよ。解るな?』
「ハイ、その通りッス、はい」
『まず持ち検しようか。お前等……鞄を持ち歩いてない……?キレそう。ポッケひっくり返せ』
こわ……と思いながら二人して胸ポッケだとかを全部ひっくり返す。煙草が出て来たら店員が未成年がー!とド正論抜かすけど母も店長も総スルーしている。札の付いた物は出なかった。
「そ、そんな筈は!」
『無いってんだろ?解った、解った。桃屋、監視カメラ』
「全員で移動しましょうかね」
その後、監視カメラで見た結果##NAME4##と友達がお目当ての物の前でちょっと喋って、何も手を付けずに外に出ようとしたのが見えた。どの角度で見ても完全に何も手を出してないし、店員がイチャモン付けただけだった。店長がマジかよ……と手で顔を覆う。
『……お、来たね。ね、店員くん。君昔伊手高だったんだって?』
「な、なんでそれを」
『ご近所さんの鈴蘭と色々揉めて退学になったんだァ。うん、私もねえ、鈴蘭は嫌いだよ。旦那は鈴蘭だったし、息子も鈴蘭だけどね。……でも、私怨で犯罪者にするのは頂けねえな』
桃屋、コイツ要らねえ。とひらひら手を振った。店長はそれはそう~!なんて言いながらホントごめんね君達ね。と自分達に頭を下げた。いや、別に……アンタに疑われた訳じゃねーし……と言えばニッコリ笑って「##NAME1##~、良い子に育ってんな」と言った。母は当たり前だろ誰の息子だと思ってんだと鼻で笑ったけれど。
『車あるから乗りな、友達くんも送るから。詰めろ』
「いいんすか?」
『良いよ』
車の運転は山田さんで助手席にはタケさんが居た。大変だったねえ~と笑われるけれど、どうしても気になるから聞いてみる。
「母ちゃん、」
『お家で話してやるよ、仕方ねえし。友達くん君名前は?』
「あ、中村っす」
「ん゛?」
「なんて?」
『いやいやまさか。え?父ちゃんの名前は?』
「え?銀次っすけど」
「ぎゃー!!」
「うせやん」
『マジ?……マジかぁ。……そっか、あん時お前ちっちゃかったもんな』
「え?え?」
『お前の母ちゃんの葬式、私出てるからよ』
##NAME1##はこれも縁だよねえ、と苦笑して手を伸ばして銀次の息子だという##NAME4##の友達の頭を撫でた。おわ゛……と声を上げるのでお前人の母親だからなとちょっと凄めば前の席から「そういうとこ父ちゃん似だね##NAME4##」と山田さんに言われた。喧しいわ。
『銀次、久しぶりだね』
「!え!!##NAME1##さ、ゲホッゲホッゲホッ」
「銀次~、##NAME1##を見て急激にテンション上げる辞めろって何度言えばお前は」
色々あったんだわ、と経緯を話すと銀次は深々と##NAME1##に頭を下げた。うちの奴が世話になりました、アンタにはホントに世話になりっぱなしで、と言葉を零すからぐしゃぐしゃと頭を撫でて笑った。
『銀次!息子の前だぞ、頭なんぞ下げるんじゃねー!』
「でも、」
『情けねえ面すんな!子供の前では堂々としろ!……お前の息子、昔のお前とそっくりだよ』
「!……ありがとうございます」
お宅のお子さんが友達と万引きをしまして、なんて連絡が来たのは夕方の事であった。明日は土曜日で基本会社も休みだしもうそろ切り上げる~?と山田やタケ、他の連中とグダグダ笑いながら仕事を片付けていた##NAME1##はマジ?と荷物を纏める。
『山田、タケちゃん』
「あいよどした」
「誰だったん」
『なんか##NAME4##が友達と雑貨屋で万引きしたみたいな連絡来てよ。悪いけど今すぐ車出してくれるか』
「ほわ゛?」
「おっけ~」
「いい加減認めたらどうだ」なんて声に##NAME4##はずっと反抗していた。自分も友人も万引きなんてした覚えが無いし、何度持ち物を見せると言っても聞いちゃくれなかった。曰く、鈴蘭の生徒が二人も居るのだから少しでも目を離せば何されるか解らないからと。
そんな話があるかよと憤る。友人なんて血の気がとんでもなく多いので殴りかかりそうな具合だ、だけど##NAME4##はそんな事をしたらやってもない事を擦り付けられるだけだと解っていた。ただ、父である原田十希夫譲りの鋭い目をギラギラと鈍く光らせて目の前で喚く店員を睨めつけていた。
最悪なのは母が呼ばれた事である。警察と親どちらがいいかと言われ、どちらにしろ親に行くのならと母の番号を教えた。この血の気の多い友人は父親しか居らず遅くまで働いてるので。母は頭ごなしに決め付ける人では無いと解っては居るけれど、それでも気が重いのは変わらなかった。
『原田##NAME4##の母ですが』
「あぁ、やっと来ましたか。全くお宅のお子さんは一体」
『お宅、店長?』
「え?いや、」
『なんで万引きなんて犯罪の疑いが出てるのに店長が居ないんです?呼んでくださいな、今。早く』
「な、なんなんだアンタ!」
『早く』
「そんな事言って逃げるつもりじゃ、」
『お早く』
店員の男は鼻を鳴らして一度部屋を出た。顔が真っ赤だったのは確認出来たのでほんの少しだけスッキリした。
『##NAME4##、あとお友達くん、状況説明』
「……欲しいモンあって、金足りねえから出ようとしたら万引きしたって引きずられてきた」
「##NAME4##の母ちゃん、俺達やってねっすよ!」
『うん、やってないンだね。一先ずお前等の話は解ったから、これから店長交えて話をする。お前等が本当にやってねえってンなら信じてやる。お前等の言葉は、私の信用に値するか?』
母は俺と友人の目をジッと見詰めてそう言った。思わず俺も友人も気圧されちまってう、とたじろいだけど、しっかり頷くと母はヨシ。と笑った。
するとドアからぎゃあぎゃあ騒ぎながら先程の店員がやって来た。後ろからは母と同年代くらいの男。店長だろうか。
「ですから!鈴蘭の奴が何を言ったって、」
「あのねえ、証拠もないし持ち検もしてないってのに……あ、お母様でしょうか」
くるりと母が振り向くと店長はえ!?と声を出した。なに何事?思わず俺達もクソ店員と同じ反応をしてしまった。
「かし、間違った社長!?」
「は!?」
『ん、ご苦労さん桃屋。うちの息子が世話になってるって聞いて来てみたよ』
「え゛!!ホントだ社長の息子じゃねーかよ!!」
「なん……?」
「え?##NAME4##の母ちゃん社長なのか?」
「俺も知らねえ……!」
『桃屋』
「ハイ」
『なにもよ、息子だからって信じてる訳じゃねーんだぜ。そこの店員、コイツ等が持ち物見せるって言っても見ねえでずっと万引き犯って決め付けてやがるんだと。真正面からやってねえって言うから信じてるんだよ。解るな?』
「ハイ、その通りッス、はい」
『まず持ち検しようか。お前等……鞄を持ち歩いてない……?キレそう。ポッケひっくり返せ』
こわ……と思いながら二人して胸ポッケだとかを全部ひっくり返す。煙草が出て来たら店員が未成年がー!とド正論抜かすけど母も店長も総スルーしている。札の付いた物は出なかった。
「そ、そんな筈は!」
『無いってんだろ?解った、解った。桃屋、監視カメラ』
「全員で移動しましょうかね」
その後、監視カメラで見た結果##NAME4##と友達がお目当ての物の前でちょっと喋って、何も手を付けずに外に出ようとしたのが見えた。どの角度で見ても完全に何も手を出してないし、店員がイチャモン付けただけだった。店長がマジかよ……と手で顔を覆う。
『……お、来たね。ね、店員くん。君昔伊手高だったんだって?』
「な、なんでそれを」
『ご近所さんの鈴蘭と色々揉めて退学になったんだァ。うん、私もねえ、鈴蘭は嫌いだよ。旦那は鈴蘭だったし、息子も鈴蘭だけどね。……でも、私怨で犯罪者にするのは頂けねえな』
桃屋、コイツ要らねえ。とひらひら手を振った。店長はそれはそう~!なんて言いながらホントごめんね君達ね。と自分達に頭を下げた。いや、別に……アンタに疑われた訳じゃねーし……と言えばニッコリ笑って「##NAME1##~、良い子に育ってんな」と言った。母は当たり前だろ誰の息子だと思ってんだと鼻で笑ったけれど。
『車あるから乗りな、友達くんも送るから。詰めろ』
「いいんすか?」
『良いよ』
車の運転は山田さんで助手席にはタケさんが居た。大変だったねえ~と笑われるけれど、どうしても気になるから聞いてみる。
「母ちゃん、」
『お家で話してやるよ、仕方ねえし。友達くん君名前は?』
「あ、中村っす」
「ん゛?」
「なんて?」
『いやいやまさか。え?父ちゃんの名前は?』
「え?銀次っすけど」
「ぎゃー!!」
「うせやん」
『マジ?……マジかぁ。……そっか、あん時お前ちっちゃかったもんな』
「え?え?」
『お前の母ちゃんの葬式、私出てるからよ』
##NAME1##はこれも縁だよねえ、と苦笑して手を伸ばして銀次の息子だという##NAME4##の友達の頭を撫でた。おわ゛……と声を上げるのでお前人の母親だからなとちょっと凄めば前の席から「そういうとこ父ちゃん似だね##NAME4##」と山田さんに言われた。喧しいわ。
『銀次、久しぶりだね』
「!え!!##NAME1##さ、ゲホッゲホッゲホッ」
「銀次~、##NAME1##を見て急激にテンション上げる辞めろって何度言えばお前は」
色々あったんだわ、と経緯を話すと銀次は深々と##NAME1##に頭を下げた。うちの奴が世話になりました、アンタにはホントに世話になりっぱなしで、と言葉を零すからぐしゃぐしゃと頭を撫でて笑った。
『銀次!息子の前だぞ、頭なんぞ下げるんじゃねー!』
「でも、」
『情けねえ面すんな!子供の前では堂々としろ!……お前の息子、昔のお前とそっくりだよ』
「!……ありがとうございます」