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「ダハハ！！！やっべ俺死ぬかも」
『山田笑いだしたけど』
「何引いたんかな」


山田が走り出したのは観覧席。今度誰だよと思ったら山田は勢いよく龍信に「お願いしゃす！！！」と叫んだ。ほろ酔いの龍信がおー、と立とうとした。立とうとしたのだ。

なんと山田、龍信にニッコリ笑ってお姫様抱っこした。は！！！？と十三と龍信が叫ぶけれど竜也と鮫島、ゲンは大爆笑である。


「待て、待て山田待て！！！」
「待たない！！！！！」
「龍ちゃーん！！！！！！？」
『ヒ……ヒ……』
「無理……やば……笑かすなや……」


龍信は両手で顔を覆いながら運ばれた。お題は【デスボイスをお姫様抱っこで】である。龍信はデスボイス（物理）であった。ちなみにこの後山田は十三にめちゃくちゃ足の関節をキメられて泣いたし龍信もめちゃくちゃ泣いた。


「##NAME1##っち頼んだよ」
『任せな。教頭のカツラだろうがなんだろうが取ってきてやるわ』
「一年のお題？」
『教頭のカツラ剥ぎ取ってから持ってこいってお題だった』
「ウケる」


さて、##NAME1##は走り出した。観覧席からの応援の声がエグい。なにせ酒が入ってる。##NAME1##はお題を見ると直立不動で固まっちまって、あまりに動かないからどした？どした？と騒ぎ始める。

少ししてからめちゃくちゃ真っ赤な顔で観覧席へ。なんだなんだ、と皆で立つと『とっきー！！！』と叫ぶ。思わず兄枠で待ってた清広と難波が十希夫の背中を八つ当たりで叩いた。


「いってえ……」
『とっきー！！！！！』
「はいはいはい、うお」


勢いよく十希夫の首に抱き着くと十希夫はスムーズに##NAME1##の足を持ち、抱き抱えて走り出した。勿論保護者席はめちゃくちゃ怒鳴った。テメーふざけんなよ。これには敵味方問わずきゃー！！！と甲高く叫んでムービーを撮る奴が多数。


「タケちゃん誰に送ってんの？」
「親父」
「草」
「待って幼馴染組泣いてない？」
「ウケる写真撮ろ」


そうしてゴール。二人して顔を真っ赤にしながら居るので司会がハチャメチャに笑いながら「お題は【恋人】でしたー！！」と叫べば観覧席から「ざけんな原田ーーーーーーーッ！！！」「明日お前二日酔いで仕事しろ！！！！」「うちの妹だぞコラァーーーーーーーッ！！！」「いい加減降ろせ殺すぞ！！！！」とどちゃクソ怒鳴られた。ちなみに幼馴染組はAチーム全員から阿賀島印の戦略的撤退砲を突き付けられているのでピクリとも動けなかった。哀れ。


この後大縄跳びがあったのだけど、皆疲れ果ててるので運動音痴組が率先して参加した。これも毎年のこと。ちなみにAチームは3位。それでも総合得点はAチームが多かったので三年、最後の体育祭は見事優勝を収めたのだった。


「原田く～ん」
「ちょっとお話しような～？」
「こっわ顔こっわ」