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四日目の朝。この日も涼は##NAME1##を抱いて寝ていた。先日のように過呼吸を起こしたとかでなく、##NAME1##に一緒に寝よとせがまれての事だった。お前な兄貴とは言えな、と呆れた風に言ったけれど、真剣な顔で、泣きそうな顔でお願いと言われりゃ涼も言葉に詰まった。チ、と舌を打って抱いて寝るときゅ、と抱き着いて来たので仕方ねえなと諦めて寝たのだ。因みに涼は完璧に##NAME1##から硝煙の臭いがした事を忘れていた。##NAME1##の傷の話のがとんでもねえ重さの話だったので。##NAME1##の大勝利。

起こさねえように妹から離れ起き上がる。顔を洗って身支度を整える間、昨日言われた言葉を頭の中で反芻する。

生きていて欲しい、というのが目的だと。##NAME1##は自分が……表の職に就いて居ない事を知っている。いつ死んでもおかしくないのも解っているだろう、だと言うのにそんなに必死な顔でそんな事を言う理由は一体なんなのか。

丸くなって眠る妹の頭を撫ぜる。……##NAME1##が泊まるのは今日が最後だ、少しくらい早く帰って来てやるかと苦く笑ってから家を出た。



《……、おい、起きろ##NAME1##》
『、悪い今起きた』
《夜更かしでもしたの？》
『ん、色々あってな』
《報告、トムジェリが依頼者から涼さんの……ターゲットの情報を渡してきたって連絡して来たよ。今日だよね？》
『あぁ、トムジェリを涼に付けてくれ。お前等は……あ～～……あのさぁ、』
《今更な事は吐くんじゃねーぞ、俺達ャお前に命預けてるからよ》
『……ハイハイ、解ったよ。山田とタケは明日の昼まで自由行動で』
《おっけー！タケが筋トレ終わって覚醒したら伝えとくね》
『また筋トレしてんの？？？……あ、』
《ん？》
『……いや。昨日さ、私硝煙消すの忘れててさァ』
《え！バレた？》
『顔の傷で誤魔化した』
《反応は？》
『怒りメーターMAXよ。酷い心配かけちまって、包み隠さず高三前半まで話したかな。それで夜更かしよ。ハハ、申し訳なさげにテーブルに飴置いてやがる！』
《##NAME1##》
『ん？』
《……大好きなんだね、涼さんの事》


##NAME1##はキョトン、としてハハ……と困った風に笑った。そりゃそうだよ、たった“二人の”実の兄貴だぜ。そう言うと山田は呆れたように笑ったのだった。