反抗期パニック!
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##NAME1##、と呼び止めたのは美藤竜也であった。眉間に皺を寄せ、なに、とすげなく返す。別にこんな態度取りたい訳じゃないけれど、取っちまうものは仕方ない。竜也もあんまり気にせずにツカツカと近付いて、##NAME1##の前で屈む。
「家、帰ってねーって?」
『……』
「飯も食ってねーって聞いたけど?」
『……』
「帰りたくねーんか」
『……ううん』
「じゃあなんで帰らねーんかな」
『……腹立つから』
「それは何に?」
『…………言わなきゃダメ?』
「言って欲しいな」
『……自分に』
「そうか。でも飯は食わなきゃダメだな。どっかで食ってるんか?」
『給食』
「それも、食ってねーって聞いたぞ」
『……』
「あのな、別に俺ァ怒ってる訳じゃねーぜ。でも……」
『良いから、今。そういうの』
「##NAME1##」
竜也が##NAME1##の手首を掴んだけれど、即座に振りほどいてまた歩き出しちまった。追いかける事は出来ても……それが根本的な解決にならないって事だけは、理解した。
##NAME1##は色んな場所に出歩いた。近くに居りゃすぐに見付かって家に連れ戻されるし、最近なんて好誠まで探し回っていやがるので。囲まれた奴を見れば殴り倒し、加地屋の奴を害した奴も蹴り倒し……##NAME1##はボロボロだった。まるで、自分を傷付けるかのように、戦い続けた。
##NAME1##の心の拠り所はタケと大東だった。幼馴染達にゃ会いたくない、どんなに冷たい態度を取っても絶対お前に着いていくというタケと、黙ってただ聞いて、時たま的確にアドバイスしてくれる大東。その二人だけが、今の心の支えだった。
しばらく暴れ回った後、タケに学校は行こうよ、と言われて……マトモに幼馴染達と顔を合わせなかったからか落ち着いてきていたので、学校に来て授業を受け、将五や拓海と会わないように静かにタケと校門を出て、別れて適当にぶらりと歩いていた時だった。
『こんな所まで、何の用』
「……」
『なに、十三さんにでも言われてきた?……悪いけど、今その話したくないから』
「##NAME1##」
『……』
「いい加減にしろ、十三さんに言いてえ事があるならはっきり言え。いつまでこんな事してるつもりだ」
『……今度はアンタが保護者面するわけ?』
「##NAME1##!」
##NAME1##は好誠に鞄を投げ付けて去っていった。ここから##NAME1##は本格的に好誠に追われることになる。
『ッが、ボケ共が……』
その日の##NAME1##は大怪我を負っていた。高校生の男共数人に囲まれりゃ中坊の女なんてたかが知れている。それでもなんとか何人かを殴り倒し抜けて来たのだから良い方だろう。追われている最中、路地裏で座り込んでいる時だった。
「久しぶりに会ったと思ったら、随分酷いな今日は」
『……』
「ボロボロじゃねーか。手当てしよーぜ」
『やめろ』
「あ?」
『……追われてる。ここから離れろ』
「なるほどな。じゃあ、どーすんだお前」
『別に、適当にまいて帰る』
「はぁ……馬鹿だ馬鹿だと思っては居たけどな」
『は?』
「良いから、行くぞ」
『だから、ッあ゛!!?』
唐突に首を掴んだ大東は、そのまま##NAME1##を壁に押し付けた。普段なんでも聞き流してくれる大東を思っての言葉だったのだけど、大東はここまで付き合いが出来てきたのだからもう少し頼っても良いんじゃないか、と思っている。
「いいか、##NAME1##。お前にゃ選択肢が二つある。俺の家で追手をまくか、今お前を探してる武装の連中に引き渡すかだ。選べよ」
『だい、』
「どうする」
『………………行く』
「おう、端からそう言え」
ほらよ、と大東が屈む。乗れって?と問えば歩けるのか?と問い返された。確かにもう##NAME1##には歩く余力すらなかった。大人しく大東の背によじ登ると、これ被っとけと制服を渡された。
そうして目覚めた時には知らねー天井があった。気を失っていたらしい。綺麗に纏まった部屋を見て、あぁ大東の部屋かと認識すると頭に激しい痛みが走った。ばかすか殴られたのだからそりゃ痛い。でも軽く手当てはされてるみたいだった。
フラフラする視界でゆっくりとドアに近付く。大東が誰かと電話してるみたいだった。
「あぁ、ああ……。知らねーよ、そんな女。は?……だから、世話の焼ける野良猫拾ったんだよ。今?しばらく見ねーうちに怪我しててな。そろそろ起きるから餌でもやるさ。うるせー、解ってら」
『……』
「あぁ、起きちまったろが。じゃあな。おう、飯食うか」
『……にゃー』
「はは、悪いって、そんな人殺しそうな顔で鳴き真似してんじゃねーわ」
##NAME1##、と呼び止めたのは美藤竜也であった。眉間に皺を寄せ、なに、とすげなく返す。別にこんな態度取りたい訳じゃないけれど、取っちまうものは仕方ない。竜也もあんまり気にせずにツカツカと近付いて、##NAME1##の前で屈む。
「家、帰ってねーって?」
『……』
「飯も食ってねーって聞いたけど?」
『……』
「帰りたくねーんか」
『……ううん』
「じゃあなんで帰らねーんかな」
『……腹立つから』
「それは何に?」
『…………言わなきゃダメ?』
「言って欲しいな」
『……自分に』
「そうか。でも飯は食わなきゃダメだな。どっかで食ってるんか?」
『給食』
「それも、食ってねーって聞いたぞ」
『……』
「あのな、別に俺ァ怒ってる訳じゃねーぜ。でも……」
『良いから、今。そういうの』
「##NAME1##」
竜也が##NAME1##の手首を掴んだけれど、即座に振りほどいてまた歩き出しちまった。追いかける事は出来ても……それが根本的な解決にならないって事だけは、理解した。
##NAME1##は色んな場所に出歩いた。近くに居りゃすぐに見付かって家に連れ戻されるし、最近なんて好誠まで探し回っていやがるので。囲まれた奴を見れば殴り倒し、加地屋の奴を害した奴も蹴り倒し……##NAME1##はボロボロだった。まるで、自分を傷付けるかのように、戦い続けた。
##NAME1##の心の拠り所はタケと大東だった。幼馴染達にゃ会いたくない、どんなに冷たい態度を取っても絶対お前に着いていくというタケと、黙ってただ聞いて、時たま的確にアドバイスしてくれる大東。その二人だけが、今の心の支えだった。
しばらく暴れ回った後、タケに学校は行こうよ、と言われて……マトモに幼馴染達と顔を合わせなかったからか落ち着いてきていたので、学校に来て授業を受け、将五や拓海と会わないように静かにタケと校門を出て、別れて適当にぶらりと歩いていた時だった。
『こんな所まで、何の用』
「……」
『なに、十三さんにでも言われてきた?……悪いけど、今その話したくないから』
「##NAME1##」
『……』
「いい加減にしろ、十三さんに言いてえ事があるならはっきり言え。いつまでこんな事してるつもりだ」
『……今度はアンタが保護者面するわけ?』
「##NAME1##!」
##NAME1##は好誠に鞄を投げ付けて去っていった。ここから##NAME1##は本格的に好誠に追われることになる。
『ッが、ボケ共が……』
その日の##NAME1##は大怪我を負っていた。高校生の男共数人に囲まれりゃ中坊の女なんてたかが知れている。それでもなんとか何人かを殴り倒し抜けて来たのだから良い方だろう。追われている最中、路地裏で座り込んでいる時だった。
「久しぶりに会ったと思ったら、随分酷いな今日は」
『……』
「ボロボロじゃねーか。手当てしよーぜ」
『やめろ』
「あ?」
『……追われてる。ここから離れろ』
「なるほどな。じゃあ、どーすんだお前」
『別に、適当にまいて帰る』
「はぁ……馬鹿だ馬鹿だと思っては居たけどな」
『は?』
「良いから、行くぞ」
『だから、ッあ゛!!?』
唐突に首を掴んだ大東は、そのまま##NAME1##を壁に押し付けた。普段なんでも聞き流してくれる大東を思っての言葉だったのだけど、大東はここまで付き合いが出来てきたのだからもう少し頼っても良いんじゃないか、と思っている。
「いいか、##NAME1##。お前にゃ選択肢が二つある。俺の家で追手をまくか、今お前を探してる武装の連中に引き渡すかだ。選べよ」
『だい、』
「どうする」
『………………行く』
「おう、端からそう言え」
ほらよ、と大東が屈む。乗れって?と問えば歩けるのか?と問い返された。確かにもう##NAME1##には歩く余力すらなかった。大人しく大東の背によじ登ると、これ被っとけと制服を渡された。
そうして目覚めた時には知らねー天井があった。気を失っていたらしい。綺麗に纏まった部屋を見て、あぁ大東の部屋かと認識すると頭に激しい痛みが走った。ばかすか殴られたのだからそりゃ痛い。でも軽く手当てはされてるみたいだった。
フラフラする視界でゆっくりとドアに近付く。大東が誰かと電話してるみたいだった。
「あぁ、ああ……。知らねーよ、そんな女。は?……だから、世話の焼ける野良猫拾ったんだよ。今?しばらく見ねーうちに怪我しててな。そろそろ起きるから餌でもやるさ。うるせー、解ってら」
『……』
「あぁ、起きちまったろが。じゃあな。おう、飯食うか」
『……にゃー』
「はは、悪いって、そんな人殺しそうな顔で鳴き真似してんじゃねーわ」