「##NAME1##、ひっくり返すのは俺がやる」
『なんで？ねえ十三なんでヘラ没収したの』
「あのね##NAME1##、お前が返すのくっそ下手くそだからだよ」
『は？失礼が過ぎない？ねえ将五』
「あぁ」
「でも下手くそなのは変わんないよな将五」
「あぁ」
「クッ……ッククッ……ッ」
「天地笑いすぎて死んでないか？」
「お前いつの間にイェーガー飲んでたんだ」
『寿ちゃんほら海老の焼けてるでしょ食べなさいね』
「うまい」
『急にアホになるのやめて』
「ぼけっとした顔で美味いって言うのやめろ」
「動画撮れたわ」
「##NAME1##ソース取ってくれ」
『はいよ』
「あぁ」
「ここで頷かなくて良いんだよ将五……」
『将五武装の飲み会で酔うことあった？』
「無いんだよ……ほら前まで結構飲んでたから強かったろ？見せてやりたいわこれ……駄目か威厳を失うわ」
「好誠に感謝しろよ、アイツ将五がベロベロに酔わねえように度の強いもんは飲ませなかったんだからよ」
『好誠さん流石過ぎて』
「ところで十三さん、俺のグラスに何注ぎました？」
「なんだと思う？」
『誰もそんな合コンで何歳だと思う？みたいな面倒臭い女の真似しろとか言ってないんだわ』
「ふぐっ……………………」
『ひ、寿ちゃーーーん！！！！！』
「まぁポン酒なんだがよ」
「マジか……」
『頼むって拓海、この酔っ払い共の中に私を置いていかないで』
「頂きます」
「おーいい飲みっぷり」
『拓海ーーーーーーッ！！！！』
「あぁ」
「ッ……！！ッ……」
「ダメだなこれは」


流石に拓海も日本酒一杯イッキしたところで酔いはしないけど、美味いけどしんど……と顔を覆う。
将五も天地も別に弱かないのだけど、多分今日はスワンも乗ったし割とはしゃいだので。格好悪いので表には出さないけれど。


「##NAME1##は何が良いかね」
『いきなり強いの飲むと胃が荒れるから勘弁して』
「仕方ねえな待ってろ」
『拓海大丈夫？』
「ギリ。日本酒はキツい」
『それはそう』
「拓海やめろ、##NAME1##に近付くな。お前酔ってメンヘラになるだろ」
「急に正気に戻るな笑い上戸。すっこんでろ」
「は？」
「あ？」
『……』


##NAME1##が天地にスッ……と携帯の画面を見せる。瞬間天地は固まり、丸くなって動かなくなっちまった。ずっとぷるぷるしている。


「何見せたの？」
『光政の千本桜（無音）』
「無音はヤバいわ」
『ほれ』
「待って人類には早いってこれ」
『ちなみにこちら迫田武文渾身のネコミミ』
「あ゛ッ無理ッ待って同じ下宿の俺が知らないのなんで！？てか無理ッ！！待って！！酔いが回る！！！」
「ほらよ##NAME1##」
『あっめっちゃ綺麗なの出てきた』
「甘いヤツな」
『ありがと』
「ばっっっっ！！！！」
「兄貴お前ふざけんなよ！！！」
『え？』
「は？なに急に正気に戻ってんだお前さっさと全肯定botに戻れ」
「##NAME1##その酒度数ヤバいから飲むな！！！」
「十三さんアンタ自分の基準で酒作んな」
「たかが30度少しだろが」
「妹にビトウィーンザシーツ出すやつがあるかーーーーーーッ！！！！！」
「##NAME1##、これはレディキラーっていう有名なな、男が女を持ち帰ろうとする時に酔わせる為に飲ませたりする酒だ」
『ほへ～美味しい』
「幼馴染組以外でこれを飲ませようとした男にはどうしたらいいと思う？」
『？飲み潰す？』
「自分より強かったらダメだろ」
『金的祭り？』
「大正解」
「英才教育を施すな」
「##NAME1##それ強いんだからゆっくり飲めよ」
『最悪好誠さん呼ぶから』
「ガチ勢を呼び出すな」
「おら将五さっさと飲め」
「バンブーじゃねーかよ……」
「天地は……イェーガー飲んでるな」
『……養命酒……アルマジロ……』
「グフッ……ク……ッ」
「天地で遊ぶんじゃないよ」


お好み焼きが徐々に無くなってきて、だらん……と皆がそこらに溶けている。ギリギリ意識があるくらいの状態なのでまだ、まだかろうじて皆生きている。十三？あれは理不尽が倍増しただけでいつも通り。


『もしもし好誠さん！！！？』
「酔ってんじゃねーか」
「あぁ」
「なあ゛##NAME1##なんで俺が居るのに電話すんの゛！？」
「こンのメンヘラ野郎」
「天地黙ってアルマジロしてろ」
「ング……ッ……クッ……」
《は？お前等酔ってんのか？今日海だろ？》
『将五がマヌケして海は明日になった！！！』
「俺の事なんかもうどうでもいいんだろ……」
《そこのメンヘラ誰かに擦り付けとけ》
『拓海避けてくっつかないで邪魔』
「拓海～テキーラ飲め」
「うっす」
《飲ますなアンタも。##NAME1##、お前何飲んだ》
『何のんだっけ寿』
「ビトウィーンザシーツ」
『ビトウィーンザシーツだって』
《十三兄貴アンタ本当にどうかと思う》
「教育は大事だろうが何言ってやがるデスソース飲ますぞ」
「武田……武田……武田好誠…………ハッ……ピーナッツ……？」
「なんて？？？？」
「ピッ」
『ピーナッツ！！！？』
《天地まで酔ってんのか？？？》
「うん」
《もうお前等寝ろ……》