出られない部屋に入りました
夢小説設定
“五分間キスしないと出られない部屋”
「正気か?」
『真面目に言ってる?』
「……これと?」
『これって言った?今』
「言ったわ」
『クソッタレ』
「……なんだあれ」
『タイマーじゃね?五分測る用の』
でも何処にとか書いてないし、さっさと済ませようよと名前が言う。好誠はめちゃくちゃ嫌な顔をして名前の手を取って手の甲に口付ける。わ、なんて声を上げる名前に呆れてると……全くタイマーが動いていない。
「おいタイマー動かねえわ」
『…………好誠さんこっち来て』
「あ?おう」
名前が隣に座ってくれた好誠の頬にちゅ、と口付けた。好誠が照れとか色々な感情を上手く処理出来なくて声にならない声をあげる。……が、タイマーは動かない。
……マジ?と名前がちょっと泣きそうな目で顔を赤くしている。好誠はスーーーーーッ、と息を吐きながら、名前の首裏に腕を回して、目を合わせた。
「先に謝ってやる」
『嘘でしょ』
「出れねえのは検証済みだ。……な、恨んでいいぜ」
ちゅ、と名前の口に自分の唇を押し付ける。それだけでも名前にゃ手一杯だってのに、好誠が回す腕の力は強くなるばかりでほんの少しと逃げられやしない。すると急に好誠が口を離した。
「、名前」
『え、こ、好誠さ、ご、五分、しなきゃいけないんだ、から、』
「タイマー進んでねえ」
『う、うそ、じ、じゃあどうするの』
「あと一つくらいだろ、残ってんの」
『え、』
「……いや解らねえことねえだろ」
『………………』
「……そうかよ。じゃ、そのままでいろ」
ジ、と好誠の目が名前を貫く。本当は解っている、これからどうなるかなんて。でも信じたくないだろ、兄貴なんだよ、相手は。小さい頃から一緒にいた、大事な兄貴分なのに
「鼻で息しろよ」
『こ、好誠、兄ちゃ』
「兄ちゃんは、今お休みだ」
『や、やだ』
「苦しけりゃ背中に爪でも立ててろ。……止める気はねえからな」
好誠の唇が押し付けられて、舌が名前の口を割っていく。本当に爪を立てたって、タイマーがビーッと鳴ってドアの開く音がしても己の口を貪られる名前の閉じた瞳からは、苦しさか……それとも他の理由かでぼたりと涙が零れ落ちていた。
「正気か?」
『真面目に言ってる?』
「……これと?」
『これって言った?今』
「言ったわ」
『クソッタレ』
「……なんだあれ」
『タイマーじゃね?五分測る用の』
でも何処にとか書いてないし、さっさと済ませようよと名前が言う。好誠はめちゃくちゃ嫌な顔をして名前の手を取って手の甲に口付ける。わ、なんて声を上げる名前に呆れてると……全くタイマーが動いていない。
「おいタイマー動かねえわ」
『…………好誠さんこっち来て』
「あ?おう」
名前が隣に座ってくれた好誠の頬にちゅ、と口付けた。好誠が照れとか色々な感情を上手く処理出来なくて声にならない声をあげる。……が、タイマーは動かない。
……マジ?と名前がちょっと泣きそうな目で顔を赤くしている。好誠はスーーーーーッ、と息を吐きながら、名前の首裏に腕を回して、目を合わせた。
「先に謝ってやる」
『嘘でしょ』
「出れねえのは検証済みだ。……な、恨んでいいぜ」
ちゅ、と名前の口に自分の唇を押し付ける。それだけでも名前にゃ手一杯だってのに、好誠が回す腕の力は強くなるばかりでほんの少しと逃げられやしない。すると急に好誠が口を離した。
「、名前」
『え、こ、好誠さ、ご、五分、しなきゃいけないんだ、から、』
「タイマー進んでねえ」
『う、うそ、じ、じゃあどうするの』
「あと一つくらいだろ、残ってんの」
『え、』
「……いや解らねえことねえだろ」
『………………』
「……そうかよ。じゃ、そのままでいろ」
ジ、と好誠の目が名前を貫く。本当は解っている、これからどうなるかなんて。でも信じたくないだろ、兄貴なんだよ、相手は。小さい頃から一緒にいた、大事な兄貴分なのに
「鼻で息しろよ」
『こ、好誠、兄ちゃ』
「兄ちゃんは、今お休みだ」
『や、やだ』
「苦しけりゃ背中に爪でも立ててろ。……止める気はねえからな」
好誠の唇が押し付けられて、舌が名前の口を割っていく。本当に爪を立てたって、タイマーがビーッと鳴ってドアの開く音がしても己の口を貪られる名前の閉じた瞳からは、苦しさか……それとも他の理由かでぼたりと涙が零れ落ちていた。