出られない部屋に入りました
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“相手の好きなところを20個言わないと出られない部屋”
『正気か?』
「……」
『寿ちゃん私の好きなところ言える?大丈夫?20や100くらいあるよね?』
「キレそう」
『キレるなキレるな。交互に言おっか?』
「……」
『……そんなマジ?みたいな顔辞めてくれる?良いよ別に、嘘でも』
「……はぁ……」
『じゃあはい1つ目ね、可愛い』
「は?……はぁ。可愛い」
『心篭ってなくない?』
「うるせえ」
『えー、優しいとこ』
「…………優しい」
『んとね、ツボる時に身体丸めるとこ』
「……飯食う時笑うとこ」
『照れてきた』
「うるせえ馬鹿」
『誕プレ、私が欲しいもの探ろうとしてるのバレバレなとこ』
「は?」
『バレバレだよ』
「チッ!……誕生日にケーキ作ってくれる」
『可愛い~!』
「次」
『嫌な事があって落ち込んでたら無言で隣に居てくれるとこ?』
「…………頭悪いとこ」
『ねえそれ絶対馬鹿にしてるでしょ』
「してねーから早くしろや」
『え~なんだろ』
「無いんか」
『いざ好きなとこ!って言われたら悩むね~。おっけー、寿ちゃん先言って』
「は?」
『寿ちゃん先にあと15個言って。その後私言うから』
「……」
『え、寿ちゃんも無いって言うんじゃ』
「…………声」
『あ、はい』
「そのクソ生意気な目だろ」
『クソ生意気必要だった?』
「ホラー映画見たら怖がるとこ」
『うるさ……』
「作る飯が美味いとこ」
『……案外照れるなこれ』
「手が赤ん坊みてーなとこ」
『馬鹿にしてない?』
「足が遅せぇとこ」
『ねえ馬鹿にしてるよね?』
ぽつ、ぽつ、と天地は名前の好きなところを呟いていく。ホントにそれ好きなの?と思うような事ばかり言うから名前も怪訝な顔をするけれど……後半になって、様子がおかしくなっていく。
「それと……」
『ねえ好きなところが八重歯ってめちゃくちゃ気持ち悪いよ』
「……寝癖がすげーところ」
『ねえってば。寿ちゃん、おかしいよ、なに、』
「寝起きに、寝惚けて腑抜けた顔で笑うとこ」
『ひさ、』
「ク、いつまでも俺を、警戒しねーとこ」
天地がタッと立ち上がる。名前の首筋にチリチリと……怖気のような、悪寒のようなものを感じる。……寿に?何故?
「男とも思わねーで泊まりに来るところ」
『ひ、ひさ、し』
一歩
「泊まる時、一緒に寝るところ」
『や、やだ、寿、か、顔怖い、』
一歩
「あぁ、その怖いもんでも見たような顔も……俺ァずっと好きだぜ」
ピタ、と地べたに座る名前の目の前で止まり、屈んで名前の首裏を掴んで引き寄せる。は、は、と息が浅くなる名前に舌を舐めずって、笑った。
「そうやって怯えて泣きそうになる顔も、ずっと好きだ。……あぁ、ずっと、前から」
『ひ、ひさ、は、離して……』
「ほら、言ってくれるんだろ。15個、俺の好きなとこ。……言えよほら、早く」
早く、と名前の額に自分の額をピッタリとくっ付けて急かす天地の顔には、どうしようもない愉悦が浮かんでいた。
『正気か?』
「……」
『寿ちゃん私の好きなところ言える?大丈夫?20や100くらいあるよね?』
「キレそう」
『キレるなキレるな。交互に言おっか?』
「……」
『……そんなマジ?みたいな顔辞めてくれる?良いよ別に、嘘でも』
「……はぁ……」
『じゃあはい1つ目ね、可愛い』
「は?……はぁ。可愛い」
『心篭ってなくない?』
「うるせえ」
『えー、優しいとこ』
「…………優しい」
『んとね、ツボる時に身体丸めるとこ』
「……飯食う時笑うとこ」
『照れてきた』
「うるせえ馬鹿」
『誕プレ、私が欲しいもの探ろうとしてるのバレバレなとこ』
「は?」
『バレバレだよ』
「チッ!……誕生日にケーキ作ってくれる」
『可愛い~!』
「次」
『嫌な事があって落ち込んでたら無言で隣に居てくれるとこ?』
「…………頭悪いとこ」
『ねえそれ絶対馬鹿にしてるでしょ』
「してねーから早くしろや」
『え~なんだろ』
「無いんか」
『いざ好きなとこ!って言われたら悩むね~。おっけー、寿ちゃん先言って』
「は?」
『寿ちゃん先にあと15個言って。その後私言うから』
「……」
『え、寿ちゃんも無いって言うんじゃ』
「…………声」
『あ、はい』
「そのクソ生意気な目だろ」
『クソ生意気必要だった?』
「ホラー映画見たら怖がるとこ」
『うるさ……』
「作る飯が美味いとこ」
『……案外照れるなこれ』
「手が赤ん坊みてーなとこ」
『馬鹿にしてない?』
「足が遅せぇとこ」
『ねえ馬鹿にしてるよね?』
ぽつ、ぽつ、と天地は名前の好きなところを呟いていく。ホントにそれ好きなの?と思うような事ばかり言うから名前も怪訝な顔をするけれど……後半になって、様子がおかしくなっていく。
「それと……」
『ねえ好きなところが八重歯ってめちゃくちゃ気持ち悪いよ』
「……寝癖がすげーところ」
『ねえってば。寿ちゃん、おかしいよ、なに、』
「寝起きに、寝惚けて腑抜けた顔で笑うとこ」
『ひさ、』
「ク、いつまでも俺を、警戒しねーとこ」
天地がタッと立ち上がる。名前の首筋にチリチリと……怖気のような、悪寒のようなものを感じる。……寿に?何故?
「男とも思わねーで泊まりに来るところ」
『ひ、ひさ、し』
一歩
「泊まる時、一緒に寝るところ」
『や、やだ、寿、か、顔怖い、』
一歩
「あぁ、その怖いもんでも見たような顔も……俺ァずっと好きだぜ」
ピタ、と地べたに座る名前の目の前で止まり、屈んで名前の首裏を掴んで引き寄せる。は、は、と息が浅くなる名前に舌を舐めずって、笑った。
「そうやって怯えて泣きそうになる顔も、ずっと好きだ。……あぁ、ずっと、前から」
『ひ、ひさ、は、離して……』
「ほら、言ってくれるんだろ。15個、俺の好きなとこ。……言えよほら、早く」
早く、と名前の額に自分の額をピッタリとくっ付けて急かす天地の顔には、どうしようもない愉悦が浮かんでいた。