出られない部屋に入りました
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“相手の嫌いなところを10個言わないと出られない部屋”
『は?腐るほどあるけど?』
「俺だってあるわボケ」
『あ゛?』
「あ゛ぁ゛?」
##NAME1##と戸土原は睨み合う。所謂犬猿の仲というやつ。奈良の明に紹介されて中学の頃から知っていたけれど、その時はまだそうでもなかったのに……##NAME1##のプライドが高くなっていくに連れて、突っかかってくるようになった可愛くない後輩。
『じゃあまず私から行くね~はい顔』
「テメークソ女顔は駄目だろが!!!!」
『お前は?』
「あ゛!?仮にも女に顔の事言う訳ねえだろ!!!あと別にお前の顔は嫌いでもなんでもねーわ!!!」
『ハハハハハ言う事可愛くても躾がなってねーんだよなァ~~~!!!!!』
「だーー!!離せボケ!!!テメーのその妙に年上ぶるとこが嫌いだ!!」
『実際年上なんですけどぉ~????』
「うるせー馬鹿!!!」
『お前のね~トンガってる所は嫌いじゃねーけど、全部に噛み付く所は嫌いかな。それだけで全てを敵に回そうとしやがる』
「……」
『ンだよ』
「……アンタの、……急に全部が全部敵だと思ってるような目になるの、嫌いだ」
その言葉に##NAME1##は眉間に皺を寄せ、はぁ……と息を吐いた。少し間を置いて、戸土原の頭をぐしゃりと潰すように撫でる。
「、にすんだよ」
『お前のそーいう聡いとこ、好きじゃねーわ』
「さとい?」
『うるせー、馬鹿』
「あ、あとお前すぐ怪我して帰ってくんだろ。やめろよ、本当にいやだ、あれ」
戸土原がそう言うと、##NAME1##は目を見開いた。なんだ?と首を傾げると、##NAME1##はなんだか泣きそうな顔で馬鹿、とだけ呟いたのだった。
まさか、戸土原にまで……武装が帰る場所だと思われていたなんて。この、私を嫌ってくれてると思ってた奴まで……身内だったなんて思わなかったんだもの。
“五時間の間思ってる事と反対の事しか言えない部屋”
『拓海……』
「話しかけないで」
『……………………』
「…………………………」
この部屋ヤバくね?と二人で目を見合わせる。下手に話さない方がいいな……と##NAME1##は言いたいのだけど、拓海は解った!と言わんばかりに頷いた。こういう時の拓海、馬鹿なんだよな~と思いながら目を遠くする。
「どこまでいけるかやろ」
『ですよね』
「普通の会話はある程度出来るね」
『感情の事は無理なのかな。えーと。拓海、きっしょいね』
「えっ!」
『うわ嘘でしょ、やっぱりこれ本音出るわ』
「本音で俺の事それの逆に思ってるってこと……?やば……ウザすぎ……将五に愚痴るわ」
『笑えねー』
「ん~、##NAME1##、ぶっっっさいくだね」
『嬉しいわ~』
「腹立つって顔してるね」
『そりゃそうでしょ』
「##NAME1##、昔から不細工だよ」
『……ね、もうやめよ』
「##NAME1##、昔から大嫌いだよ」
『拓海、楽しくなってきたから、っ、つ、……』
「##NAME1##」
拓海は##NAME1##の髪をサラリと撫でる。##NAME1##の顔が不機嫌そうに歪んだ。
「##NAME1##、生かしときたくなるくらい……大嫌いだよ」
『スーーーーーッお兄ちゃぁん……………………』
五時間後、めちゃくちゃニコニコした拓海とどちゃクソ泣いた##NAME1##が部屋から出てきて、発見したタケが拓海をシバキあげた上で川に落とした。
“一緒にお風呂に入らなきゃ出られない部屋”
『無理です』
「解る」
『無理です』
「でも出れねえな」
『無理です』
「そうだな」
『無理です』
「諦めろ」
『は?ふざけんなよ武藤蓮次16歳童貞ヤロー』
「17だし童貞じゃねーな」
『ぎゃーーー!!!!!!怖い!!無理!!!将五とかなら大丈夫なのに!!!』
「は?なんで」
『ちいちゃい頃は皆でお風呂入ってたしね。は?お前は無理だよ』
「とんでもなく腹立つな」
『そう?』
「あぁ」
『とりあえず一服しない?』
「そうな」
二人してカチ、と火を灯す。どうする?どうしようもねーな。
『え、お前嫌じゃないの?』
「まぁ普段なら幾らでも辞めようがあるな」
『違う答えになってない、嫌じゃないのって聞いてる』
「そりゃ俺と風呂に入りたいって意味で良いか?」
『ねえ゛蓮次くんさ~、たまに拓海とか大東とか世良と同じにおいするよ。いや大東はまだ可愛い方だけど』
「は?他の男の名前出すんじゃねーわこんな時に」
『喧しいわぶっ殺すよ』
「嫌じゃねーよ、お前健全な男が女と風呂入るっつったら喜ぶわ」
『……私は嫌だよ』
「一生出れなくてもか」
『……』
「お前、光政だったら入ってたか?」
『さぁ、どうだろうね。この状況でもしも、なんてのを求める余裕がないけど』
「はぁ~……」
『……なにその溜息』
「いんや。……お前はもう少し気を付けた方が良いよな、と思ってよ」
『何の話?蓮次くんが良かれと思って流した写真のせいで私が死にかけた話?』
「そっか~急にその話出しやがるか~、それに関しては話し合って終わったよな?」
『終わったね。でも、今蓮次くん、風呂の方見てたでしょ』
「おー」
『……ねえ。服のままなら良いよ』
「折角一緒に風呂入るのに?」
『肩を竦めるんじゃねーわ!!!日本人だろテメー』
「はいはい、お口が悪いこって」
『ハハ、実は涙脆い蓮次くんよりマシじゃない?』
「……」
『……』
「よいしょ」
『テメーーーーーーー!!!!!!ざっけんな降ろせ!!!』
「うるせーうるせー」
蓮次は##NAME1##を持ち上げ、暴れる##NAME1##にガッ!と大きめに唸ると大きく肩が揺れたので満足気に湯船の前まで運んだ。待って、と##NAME1##が言うのも聞かず、服を着たまんまザパン……と湯に入った。ちょっと熱いくらいの温度が気持ちいいけれど、二人は服を着てるから気持ち悪い。
「あはは」
『、に笑ってんだお前ふざけんなマジ、』
「こうでもしねーとお前腹決めれなかったろ?」
『それとこれとは話が別だボケナス!!!ほらドア開いたから!!!、はな、離せ、』
「な、##NAME1##」
『離せ!!!!!』
「今離したらお前、溺れるぞ」
『だからどうし、が、』
ぼと、と本当に蓮次が##NAME1##を湯船の中に落とした。もが、と##NAME1##の手が宙を掴む。何とか蓮次の服を掴み、浮かび上がる。
「な、溺れたろ」
『カハ、あ゛ー!お湯のんだわクソッタレ』
「な、##NAME1##」
『なに゛』
「お前、今俺に沈められると思わないんか」
『、は?』
「今俺の服、掴んだお前は可愛かったけどよ。……そうな、他の男のも掴むんだよな。解っちゃいるさ」
『蓮次、』
「それなら、俺のだけを掴むまで……突き放せば良いだけの話だと、思わねーか?」
そう言った蓮次の手は##NAME1##の肩を押した。一人には大きくても二人には小さな湯船の中で、死にかけは引き上げられ、沈められ……引き上げられて……そんな地獄のような甘い時間が数時間続いたのだった。
“相手の嫌いなところを10個言わないと出られない部屋”
『は?腐るほどあるけど?』
「俺だってあるわボケ」
『あ゛?』
「あ゛ぁ゛?」
##NAME1##と戸土原は睨み合う。所謂犬猿の仲というやつ。奈良の明に紹介されて中学の頃から知っていたけれど、その時はまだそうでもなかったのに……##NAME1##のプライドが高くなっていくに連れて、突っかかってくるようになった可愛くない後輩。
『じゃあまず私から行くね~はい顔』
「テメークソ女顔は駄目だろが!!!!」
『お前は?』
「あ゛!?仮にも女に顔の事言う訳ねえだろ!!!あと別にお前の顔は嫌いでもなんでもねーわ!!!」
『ハハハハハ言う事可愛くても躾がなってねーんだよなァ~~~!!!!!』
「だーー!!離せボケ!!!テメーのその妙に年上ぶるとこが嫌いだ!!」
『実際年上なんですけどぉ~????』
「うるせー馬鹿!!!」
『お前のね~トンガってる所は嫌いじゃねーけど、全部に噛み付く所は嫌いかな。それだけで全てを敵に回そうとしやがる』
「……」
『ンだよ』
「……アンタの、……急に全部が全部敵だと思ってるような目になるの、嫌いだ」
その言葉に##NAME1##は眉間に皺を寄せ、はぁ……と息を吐いた。少し間を置いて、戸土原の頭をぐしゃりと潰すように撫でる。
「、にすんだよ」
『お前のそーいう聡いとこ、好きじゃねーわ』
「さとい?」
『うるせー、馬鹿』
「あ、あとお前すぐ怪我して帰ってくんだろ。やめろよ、本当にいやだ、あれ」
戸土原がそう言うと、##NAME1##は目を見開いた。なんだ?と首を傾げると、##NAME1##はなんだか泣きそうな顔で馬鹿、とだけ呟いたのだった。
まさか、戸土原にまで……武装が帰る場所だと思われていたなんて。この、私を嫌ってくれてると思ってた奴まで……身内だったなんて思わなかったんだもの。
“五時間の間思ってる事と反対の事しか言えない部屋”
『拓海……』
「話しかけないで」
『……………………』
「…………………………」
この部屋ヤバくね?と二人で目を見合わせる。下手に話さない方がいいな……と##NAME1##は言いたいのだけど、拓海は解った!と言わんばかりに頷いた。こういう時の拓海、馬鹿なんだよな~と思いながら目を遠くする。
「どこまでいけるかやろ」
『ですよね』
「普通の会話はある程度出来るね」
『感情の事は無理なのかな。えーと。拓海、きっしょいね』
「えっ!」
『うわ嘘でしょ、やっぱりこれ本音出るわ』
「本音で俺の事それの逆に思ってるってこと……?やば……ウザすぎ……将五に愚痴るわ」
『笑えねー』
「ん~、##NAME1##、ぶっっっさいくだね」
『嬉しいわ~』
「腹立つって顔してるね」
『そりゃそうでしょ』
「##NAME1##、昔から不細工だよ」
『……ね、もうやめよ』
「##NAME1##、昔から大嫌いだよ」
『拓海、楽しくなってきたから、っ、つ、……』
「##NAME1##」
拓海は##NAME1##の髪をサラリと撫でる。##NAME1##の顔が不機嫌そうに歪んだ。
「##NAME1##、生かしときたくなるくらい……大嫌いだよ」
『スーーーーーッお兄ちゃぁん……………………』
五時間後、めちゃくちゃニコニコした拓海とどちゃクソ泣いた##NAME1##が部屋から出てきて、発見したタケが拓海をシバキあげた上で川に落とした。
“一緒にお風呂に入らなきゃ出られない部屋”
『無理です』
「解る」
『無理です』
「でも出れねえな」
『無理です』
「そうだな」
『無理です』
「諦めろ」
『は?ふざけんなよ武藤蓮次16歳童貞ヤロー』
「17だし童貞じゃねーな」
『ぎゃーーー!!!!!!怖い!!無理!!!将五とかなら大丈夫なのに!!!』
「は?なんで」
『ちいちゃい頃は皆でお風呂入ってたしね。は?お前は無理だよ』
「とんでもなく腹立つな」
『そう?』
「あぁ」
『とりあえず一服しない?』
「そうな」
二人してカチ、と火を灯す。どうする?どうしようもねーな。
『え、お前嫌じゃないの?』
「まぁ普段なら幾らでも辞めようがあるな」
『違う答えになってない、嫌じゃないのって聞いてる』
「そりゃ俺と風呂に入りたいって意味で良いか?」
『ねえ゛蓮次くんさ~、たまに拓海とか大東とか世良と同じにおいするよ。いや大東はまだ可愛い方だけど』
「は?他の男の名前出すんじゃねーわこんな時に」
『喧しいわぶっ殺すよ』
「嫌じゃねーよ、お前健全な男が女と風呂入るっつったら喜ぶわ」
『……私は嫌だよ』
「一生出れなくてもか」
『……』
「お前、光政だったら入ってたか?」
『さぁ、どうだろうね。この状況でもしも、なんてのを求める余裕がないけど』
「はぁ~……」
『……なにその溜息』
「いんや。……お前はもう少し気を付けた方が良いよな、と思ってよ」
『何の話?蓮次くんが良かれと思って流した写真のせいで私が死にかけた話?』
「そっか~急にその話出しやがるか~、それに関しては話し合って終わったよな?」
『終わったね。でも、今蓮次くん、風呂の方見てたでしょ』
「おー」
『……ねえ。服のままなら良いよ』
「折角一緒に風呂入るのに?」
『肩を竦めるんじゃねーわ!!!日本人だろテメー』
「はいはい、お口が悪いこって」
『ハハ、実は涙脆い蓮次くんよりマシじゃない?』
「……」
『……』
「よいしょ」
『テメーーーーーーー!!!!!!ざっけんな降ろせ!!!』
「うるせーうるせー」
蓮次は##NAME1##を持ち上げ、暴れる##NAME1##にガッ!と大きめに唸ると大きく肩が揺れたので満足気に湯船の前まで運んだ。待って、と##NAME1##が言うのも聞かず、服を着たまんまザパン……と湯に入った。ちょっと熱いくらいの温度が気持ちいいけれど、二人は服を着てるから気持ち悪い。
「あはは」
『、に笑ってんだお前ふざけんなマジ、』
「こうでもしねーとお前腹決めれなかったろ?」
『それとこれとは話が別だボケナス!!!ほらドア開いたから!!!、はな、離せ、』
「な、##NAME1##」
『離せ!!!!!』
「今離したらお前、溺れるぞ」
『だからどうし、が、』
ぼと、と本当に蓮次が##NAME1##を湯船の中に落とした。もが、と##NAME1##の手が宙を掴む。何とか蓮次の服を掴み、浮かび上がる。
「な、溺れたろ」
『カハ、あ゛ー!お湯のんだわクソッタレ』
「な、##NAME1##」
『なに゛』
「お前、今俺に沈められると思わないんか」
『、は?』
「今俺の服、掴んだお前は可愛かったけどよ。……そうな、他の男のも掴むんだよな。解っちゃいるさ」
『蓮次、』
「それなら、俺のだけを掴むまで……突き放せば良いだけの話だと、思わねーか?」
そう言った蓮次の手は##NAME1##の肩を押した。一人には大きくても二人には小さな湯船の中で、死にかけは引き上げられ、沈められ……引き上げられて……そんな地獄のような甘い時間が数時間続いたのだった。