嵐のような
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「ここ、だよなAが監視カメラで見付けたの」
「うん。今浅桐からLINE来た、そこの青果店の監視カメラだって。昼間だったらしいから見てるかもって」
「……見てなかったらどうすんだ?」
「跡部くんうちのクラスには天才ハッカーと毒島グループ次期総裁がいるんだけど」
「ほう、面白そうじゃねーのちょっと俺様にその毒島グループの次期当主の連絡先くれねーかちょっと話してえ」
「その心は?」
「俺様だって苗字は大切な友人だぜ。まぁ、この完璧な俺様でも新しい友人の毒島と遊んでたらうっかり手が滑って個人情報ばらまいちまう事くらいあるだろうよ」
「跡部のそ~いうとこ好き~~~~~BがOKって言ってる~~~~~~」
青果店のおば様に高橋が爽やかオーラを全身から溢れ出させて話しかける。黙ってれば普通にチャラ系イケメンと名高い高橋と猫被り中は普通にファニーフェイスなイケメンと呼ばれる黒澤が話しかければイチコロである。跡部?混乱が起きるから待機。
「酷いのよ、いつも来る男の子でね、その日は真っ青な顔して!」
「具合でも悪かったんですかね?」
「それがね、警察を呼んでください、なんて言うのよ。もっと顔を蒼くして。呼んだら、何人かの男の子に連れていかれたわ。最近あの子見ないのだけど、これは何か関係あるの?」
「……はい。とても」
その日付けをおばさんに聞いて、Aに聞くと暴行が映っていた日付けと一致した。店の目立つところに“万引きは犯罪です”というポスターがある。町内会の人が絵を描いたらしい……
名前の所に、??中学校3ーB加藤優真、とあった。
「万引きでも強要されたかね」
「強要?」
「馬鹿な奴等は万引きやらせたりとか?うん、なんつーか悪いことさせよーとすんのよ。いい子ちゃんにね。……その名前の従兄弟は、想像以上のいい子ちゃんだったらしーけど?」
「万引きしたくなかったんだろうねえ。きっと、黙ってればバレなかった。でもそんなことしたくなかった。……頑固な所だけ従兄弟間で似てるとか、厄介そのものじゃねえか」
確証はない。だけど、彼はきっとこの店を守ろうとしたんだろう。その身を捨ててまで。
反吐が出そうだ。黒澤友哉は別に弱い人間を非難したりはしない。戸亜留にだって弱い人間はいる、クラスメートにだって身体的に弱い奴等は山程いる。
意思が、死ぬ程強かったのだろう。嗚呼腹が立つ、 そんなの良くない。悲しむ奴の事を多少考えろってんだ。
「名前にそっくりだよ!意思が強いとこも、頑固なとこも、後先考えずに護りたいものを護り抜こうとするとこも!」
「黒澤~顔付きが凶悪~」
「おう電柱ミシミシ言ってるからやめろ払えねえ訳じゃねーが外聞が悪い」
「毒島に相談しょ……」
「弱いなら弱いなりに!!!助けを!!求めろってんだ!!!コイツは!!従兄弟連中にでも相談したなら助かった筈だ、東京区内に真さんもあの化け狐も、和成もいるんだ!助けを、助けくらい求めろよ……」
「黒澤、名前と重ねるのもいい加減にしろ。それ以上暴走するなら帰らせるぜ」
高橋が真剣な顔付きになる。立ち位置が悪い、高橋相手に不意は付けないのでこのままなら確定で取り押さえられるだろう。ぎり、と苛立ちを歯軋りで抑える。
「解ってる!!!……次だ」
「次はどこだ」
「え~っとね、……川原、かな」
「それって」
「そ、死体発見現場、だね」
「おい」
『……仁ちゃん』
「もうやめとけ。死ぬぞ」
『こっちも1人殺られてる』
「テメーが殺していい理由にはならねえ」
『は?随分丸くなったよね腐れ銀髪野郎。黙ってろよ』
「黙ってやる義理がねえ。……捜索されてんぞ」
『時間の問題でしょ。でも、むり、ねえ、仁、無理だよ』
「知るか」
『私はゆうちゃんの為にとかそんな崇高な事で動いてない、私の為に動いてる。今やめたら!!!!私の怒りはどこに行くの!!!!!!』
名前は吠える。素手で目下の男を殴り続けたのだろう、その手は皮がずりむけ、相手だけでなく自分の血まで混ざっていた。思わず亜久津は名前の手を掴んだ。
「……せめて手当てくらいしろや」
『いらない』
「しねーならこのまま連れてくぜ。暴れても構わねえ、手は出さねえ。ただ、手当てだけはしろ」
本気と悟ったか、諦めたのか。名前は少し大人しくなりながら数秒後うん、と頷いた。
「うん。今浅桐からLINE来た、そこの青果店の監視カメラだって。昼間だったらしいから見てるかもって」
「……見てなかったらどうすんだ?」
「跡部くんうちのクラスには天才ハッカーと毒島グループ次期総裁がいるんだけど」
「ほう、面白そうじゃねーのちょっと俺様にその毒島グループの次期当主の連絡先くれねーかちょっと話してえ」
「その心は?」
「俺様だって苗字は大切な友人だぜ。まぁ、この完璧な俺様でも新しい友人の毒島と遊んでたらうっかり手が滑って個人情報ばらまいちまう事くらいあるだろうよ」
「跡部のそ~いうとこ好き~~~~~BがOKって言ってる~~~~~~」
青果店のおば様に高橋が爽やかオーラを全身から溢れ出させて話しかける。黙ってれば普通にチャラ系イケメンと名高い高橋と猫被り中は普通にファニーフェイスなイケメンと呼ばれる黒澤が話しかければイチコロである。跡部?混乱が起きるから待機。
「酷いのよ、いつも来る男の子でね、その日は真っ青な顔して!」
「具合でも悪かったんですかね?」
「それがね、警察を呼んでください、なんて言うのよ。もっと顔を蒼くして。呼んだら、何人かの男の子に連れていかれたわ。最近あの子見ないのだけど、これは何か関係あるの?」
「……はい。とても」
その日付けをおばさんに聞いて、Aに聞くと暴行が映っていた日付けと一致した。店の目立つところに“万引きは犯罪です”というポスターがある。町内会の人が絵を描いたらしい……
名前の所に、??中学校3ーB加藤優真、とあった。
「万引きでも強要されたかね」
「強要?」
「馬鹿な奴等は万引きやらせたりとか?うん、なんつーか悪いことさせよーとすんのよ。いい子ちゃんにね。……その名前の従兄弟は、想像以上のいい子ちゃんだったらしーけど?」
「万引きしたくなかったんだろうねえ。きっと、黙ってればバレなかった。でもそんなことしたくなかった。……頑固な所だけ従兄弟間で似てるとか、厄介そのものじゃねえか」
確証はない。だけど、彼はきっとこの店を守ろうとしたんだろう。その身を捨ててまで。
反吐が出そうだ。黒澤友哉は別に弱い人間を非難したりはしない。戸亜留にだって弱い人間はいる、クラスメートにだって身体的に弱い奴等は山程いる。
意思が、死ぬ程強かったのだろう。嗚呼腹が立つ、 そんなの良くない。悲しむ奴の事を多少考えろってんだ。
「名前にそっくりだよ!意思が強いとこも、頑固なとこも、後先考えずに護りたいものを護り抜こうとするとこも!」
「黒澤~顔付きが凶悪~」
「おう電柱ミシミシ言ってるからやめろ払えねえ訳じゃねーが外聞が悪い」
「毒島に相談しょ……」
「弱いなら弱いなりに!!!助けを!!求めろってんだ!!!コイツは!!従兄弟連中にでも相談したなら助かった筈だ、東京区内に真さんもあの化け狐も、和成もいるんだ!助けを、助けくらい求めろよ……」
「黒澤、名前と重ねるのもいい加減にしろ。それ以上暴走するなら帰らせるぜ」
高橋が真剣な顔付きになる。立ち位置が悪い、高橋相手に不意は付けないのでこのままなら確定で取り押さえられるだろう。ぎり、と苛立ちを歯軋りで抑える。
「解ってる!!!……次だ」
「次はどこだ」
「え~っとね、……川原、かな」
「それって」
「そ、死体発見現場、だね」
「おい」
『……仁ちゃん』
「もうやめとけ。死ぬぞ」
『こっちも1人殺られてる』
「テメーが殺していい理由にはならねえ」
『は?随分丸くなったよね腐れ銀髪野郎。黙ってろよ』
「黙ってやる義理がねえ。……捜索されてんぞ」
『時間の問題でしょ。でも、むり、ねえ、仁、無理だよ』
「知るか」
『私はゆうちゃんの為にとかそんな崇高な事で動いてない、私の為に動いてる。今やめたら!!!!私の怒りはどこに行くの!!!!!!』
名前は吠える。素手で目下の男を殴り続けたのだろう、その手は皮がずりむけ、相手だけでなく自分の血まで混ざっていた。思わず亜久津は名前の手を掴んだ。
「……せめて手当てくらいしろや」
『いらない』
「しねーならこのまま連れてくぜ。暴れても構わねえ、手は出さねえ。ただ、手当てだけはしろ」
本気と悟ったか、諦めたのか。名前は少し大人しくなりながら数秒後うん、と頷いた。