嵐のような
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昨日、苗字名前の従兄弟が殺されたと聞いて我がクラスは授業そっちのけでクラス会を開いていた。黒澤がいても経っても、と駆けつけようとしたが既に先回りで彼に彼女の兄貴分である十三さんから様子を聞かされ、生気が抜けたかのように座り込んだ所を空手部と柔道部が確保して着席させたのである。曰く、苗字は従兄弟が心臓発作で死んだと聞かされ、顔を見た瞬間目に入った打撲痕から服を脱がせてみると腹部と胸部に異様な程の打撲痕が見つかったのだという。
「完全に虐めだろうな」
「どんな人だったの?」
「ああ、その従兄弟、名前の従兄弟連中の中では一番、優しくて大人しかったそうだ。……名前の苦手なタイプだったんだとよ、暴力はなるべく良くない、憎しみは何も生まない、丸切りの善人。……でも、苦手だったけど、本当に優しくて、人の為に怒れる、そんな人だったそうだ」
黒澤の声は明るくない。今すぐ苗字の傍に行きたいのだろう。従兄弟が殺されたことを知った彼女は一度黒澤に連絡した後意識を飛ばした。すぐに起きたが視線が定まらず、怒りを押し殺しながら他の従兄弟連中と葬儀の準備を手伝っているらしい。
「……さーえきー。虐めとかの暴行?で心臓発作って有り得んの?」
「有り得るよーん。診てる訳じゃねーからしんねーけど、過度のストレスを抱えてたら普通~の人間でも心臓バクついたりすんじゃん?その状態をずっと続けてて立て続けに心臓らへん殴られまくったらなるんじゃねーかな!」
「流石医者の卵詳しすぎて吐きそう」
「でも流石にこれやった奴捕まるんじゃないか?」
「いや、その、」
委員長が少し躊躇うように言う。個性ありすぎなこのクラスを纏める彼がそんな曖昧な言葉を吐くのは珍しい。自然と誰もが委員長を見た。
「……実は、親父に東京外れで暴行事件が無かったか聞いたんだ 」
委員長の親父さんは戸亜留市のちょっとお偉い警察官だ。鈴蘭出身の。東京とかで成績を残してからのんびりこっちでやってる人で、そんな人の発言は信用せざるを得ない訳で。
「……なかったんだ。暴行事件」
「、は?」
「あったのは事故、川原で散歩中の高校生……加藤優真くんが心臓発作で、って」
「ざけんな!!!!どういう事だそりゃあ!!!」
「ひ、」
「黒澤落ち着けよ!」
「落ち着いてられっか!!!」
「お前が落ち着かなかったら誰が名前サポートすんだよ!!!」
よく言った一条。抱いてほしい。声に出したら空気読めと叩かれたから一旦黙る。
「……証拠がないんだって。監視カメラなんて周りにないし、目撃者も居なかった」
「そんな、」
「……つー事は、名前の従兄弟殺った野郎は無罪放免ってか……?─────許せる訳ねえーだろ、そんなもん」
ぎらりと黒澤の目が燃え上がる。苗字の事となれば一番に動くコイツは、今回苗字を慰める方向でなく、こんな卑劣な事を仕出かした奴に怒りが向いている。もちろん、俺達も。苗字は大事な友達なので、アイツが悲しんでいたら俺達だって悲しいし、こんな事ってないと思う。だから、
毒島がチラりと俺を見た。解ってる。やってやろーぜ、俺みたいなモブでも出来ることあるって。
「黒澤、その苗字の従兄弟の名前、漢字は?」
「?加藤は普通の、えっと、優しい真で優真だよ、A、なにを」
「お前の前にいるのは誰だと思ってんだよ。使えよ、俺を」
「このクラス1の天才ハッカー様だよ??苗字が怒りに呑まれて情報貰えないなら先回りしてこっちから調べちゃお???」
「委員長、東京の外れだっけ?」
「あぁ、〇〇区」
「……あ!〇〇区の監視カメラ!浅桐、監視カメラとか見れないかな!軽く小突いてたりとか、あったら!」
「いい質問だ高橋ィもう調べてーら」
普段から持ち歩いてるノーパソを取り出す。少し時間がかかるかもだから勝手に盗電するけど許してくれみっちゃん(担任)。
「私、〇〇区に柔道友達いるよ!」
「OK岡崎、笹が丘高校って高校知らないか聞いてくれ、噂とかな」
「解った!!」
「もうヒットしたの?早いね~流石」
「そりゃ人1人の置いてる籍なんて余裕だって。噂とかは地元民じゃねーと解んねーからな、監視カメラは多いからちょっと待って」
絶対決定的証拠を見つけてやる、と久々に本気でやる気になった。その時、黒澤の携帯に彼女の従兄弟や幼馴染連中から一斉に連絡が来たのであった。
《名前が遺品整理中に消えたんだが知らないか》
《山田名前そ
「完全に虐めだろうな」
「どんな人だったの?」
「ああ、その従兄弟、名前の従兄弟連中の中では一番、優しくて大人しかったそうだ。……名前の苦手なタイプだったんだとよ、暴力はなるべく良くない、憎しみは何も生まない、丸切りの善人。……でも、苦手だったけど、本当に優しくて、人の為に怒れる、そんな人だったそうだ」
黒澤の声は明るくない。今すぐ苗字の傍に行きたいのだろう。従兄弟が殺されたことを知った彼女は一度黒澤に連絡した後意識を飛ばした。すぐに起きたが視線が定まらず、怒りを押し殺しながら他の従兄弟連中と葬儀の準備を手伝っているらしい。
「……さーえきー。虐めとかの暴行?で心臓発作って有り得んの?」
「有り得るよーん。診てる訳じゃねーからしんねーけど、過度のストレスを抱えてたら普通~の人間でも心臓バクついたりすんじゃん?その状態をずっと続けてて立て続けに心臓らへん殴られまくったらなるんじゃねーかな!」
「流石医者の卵詳しすぎて吐きそう」
「でも流石にこれやった奴捕まるんじゃないか?」
「いや、その、」
委員長が少し躊躇うように言う。個性ありすぎなこのクラスを纏める彼がそんな曖昧な言葉を吐くのは珍しい。自然と誰もが委員長を見た。
「……実は、親父に東京外れで暴行事件が無かったか聞いたんだ 」
委員長の親父さんは戸亜留市のちょっとお偉い警察官だ。鈴蘭出身の。東京とかで成績を残してからのんびりこっちでやってる人で、そんな人の発言は信用せざるを得ない訳で。
「……なかったんだ。暴行事件」
「、は?」
「あったのは事故、川原で散歩中の高校生……加藤優真くんが心臓発作で、って」
「ざけんな!!!!どういう事だそりゃあ!!!」
「ひ、」
「黒澤落ち着けよ!」
「落ち着いてられっか!!!」
「お前が落ち着かなかったら誰が名前サポートすんだよ!!!」
よく言った一条。抱いてほしい。声に出したら空気読めと叩かれたから一旦黙る。
「……証拠がないんだって。監視カメラなんて周りにないし、目撃者も居なかった」
「そんな、」
「……つー事は、名前の従兄弟殺った野郎は無罪放免ってか……?─────許せる訳ねえーだろ、そんなもん」
ぎらりと黒澤の目が燃え上がる。苗字の事となれば一番に動くコイツは、今回苗字を慰める方向でなく、こんな卑劣な事を仕出かした奴に怒りが向いている。もちろん、俺達も。苗字は大事な友達なので、アイツが悲しんでいたら俺達だって悲しいし、こんな事ってないと思う。だから、
毒島がチラりと俺を見た。解ってる。やってやろーぜ、俺みたいなモブでも出来ることあるって。
「黒澤、その苗字の従兄弟の名前、漢字は?」
「?加藤は普通の、えっと、優しい真で優真だよ、A、なにを」
「お前の前にいるのは誰だと思ってんだよ。使えよ、俺を」
「このクラス1の天才ハッカー様だよ??苗字が怒りに呑まれて情報貰えないなら先回りしてこっちから調べちゃお???」
「委員長、東京の外れだっけ?」
「あぁ、〇〇区」
「……あ!〇〇区の監視カメラ!浅桐、監視カメラとか見れないかな!軽く小突いてたりとか、あったら!」
「いい質問だ高橋ィもう調べてーら」
普段から持ち歩いてるノーパソを取り出す。少し時間がかかるかもだから勝手に盗電するけど許してくれみっちゃん(担任)。
「私、〇〇区に柔道友達いるよ!」
「OK岡崎、笹が丘高校って高校知らないか聞いてくれ、噂とかな」
「解った!!」
「もうヒットしたの?早いね~流石」
「そりゃ人1人の置いてる籍なんて余裕だって。噂とかは地元民じゃねーと解んねーからな、監視カメラは多いからちょっと待って」
絶対決定的証拠を見つけてやる、と久々に本気でやる気になった。その時、黒澤の携帯に彼女の従兄弟や幼馴染連中から一斉に連絡が来たのであった。
《名前が遺品整理中に消えたんだが知らないか》
《山田名前そ