容疑者は不良主
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名前が人質に取られた。泣き喚いた女が哀れになったのか人質を名前と交換したからである。普段なら怒り狂ってる俺だが何故か今回怒る気がしない。怒りが湧いてこない。んーーーつまりそゆこと?
ま、泣いた女を憐れむ奴が悪い奴かと問われりゃ難しい話だ。んで、名前も堂々としたもんだしな。
「落ち着いて、今警察を……」
安室がそう言うけども、名前が安室のスマホを見てすげーニヤッと笑った。無茶言うねえ全く。素早く安室の手からスマホを取り上げる。
「な、何をするんだ!」
「名前が通報すんなってよ」
「何を言ってる!彼女がどうなってもいいのか!」
「……少し冷静になれば?アイツ等は人を殺す気はない。偽物の銃にさっきの態度見てて解るっしょ」
「だからと言ってこんなことをして許されるわけないだろう」
「あっそ」
でも俺は、名前は許すよ。スマホを奪い返そうとするその手ともう一つのスマホを出そうとする手首を掴んで力を入れる。
「残念ながら俺達は警察なんて基本的に信用してねー。名前が説得中だ、黙ってな」
「……邪魔をするな」
「こっちの台詞だ。名前の邪魔をする奴は俺が消すぜ」
お互いの力が拮抗する。派手に暴れられないから余計に。でなければコイツさっさと俺を振り払ってるだろうしね。いや手首だけは。握力勝負のように握ってる手は絶対離さないよ。
そこで唐突に名前が叫ぶ。ようやっとかよ、と見ればかつてのクラスメートBにテレビ電話をかけた。うっわここBの下の店かよマジか進出しすぎだろ。そして把握するの早いな流石3年間俺等に振り回されただけある。
「……毒島社長と言えば、弱冠にして父の後を継いだ敏腕社長じゃないか。何故……」
名前が犯人3人組を連れて金を置いて顎をクイッとあげた。安室から手を離す。
「来るなら来いよ。名前は別にお前のこと嫌ではねえってよ」
「……」
「俺はどっちでもいいぜ。俺は正義ィって感じの輩好きじゃねーけど名前が嫌わねーならお前は正義だけの人間じゃねーんだろ」
蔑みの色を混ぜて言った言葉に安室は何も返さなかった。名前がどうかは知らないが、俺はこれの事をあまり好きではない。
安室透。昨夜名前が寝てからAに調べてもらった。理由?殆ど勘だ。……喫茶店で、死人が出たという時にまず毛利小五郎と動いていたのはコイツだった。毛利小五郎の弟子で探偵もしている、とは言っていたが、探偵とて一般人。……余程正義感が強いんだろうね。名前に女が向かった時に助けようと動こうとしたの見えてたし。
ただ、気になったのはその後だ。俺が女を吹き飛ばし踏み付けている時だった。手にフォークを持って、名前に何かないように用心していた十三さんを、安室は凝視していたのだ。
あの目は、嫌な目だ。何をやらかすんだ、ボロを出せ、尻尾を見せろ。そんな言葉をありありと目に浮かべていた。
名前の兄貴に手を出すなら容赦しねーよ、いやあの人がどうにかなるよーなもんじゃねーけど。降りかかる火の粉をメラゾーマにして打ち返すような人だけれども、そのせいで名前が傷付くならば俺は悲しいなんてもんじゃなく、憎むだろう。
《ふっしぎな程真っ白な人間だよなー。なーこれって絶対あれじゃない?故意に作られてるよこんなん》
「……故意に、って?」
《戸籍の偽造だよ。いや知らねーよ?調べりゃ本物かもだけど、調べてねーし。でもさぁ、俺の周りって真面目な奴だろうが絶対なんやかんややる訳よ。学校の遅刻歴も欠席もねーし?つーーか、その学校のアルバムとかデータ見たけど安室透なんて居なかったよ》
「お前立派なストーカーになれるぜA」
《山田が俺にお願いなんて名前関連だろ?じゃなきゃ俺だってこんな調べねーよ。報酬は》
「お前の妹の勉強でも見てやりゃいーか?」
《助かる~めっちゃ助かる~俺機械にゃ強いけど勉強はな~》
「きょーみねーだけだろぉ?」
《……なぁ、無茶はすんなよ》
「名前が絡まなきゃしねーよ」
《……そうだったな。お前等には俺達元クラスメートが付いてるって忘れんな》
「待てよオリンピック候補だった奴もいるんだから引き合いに出すなよ」
安室透は俺達を騙してる。いや、名前を騙そうとしている。偽名はいい、立場を誤魔化すのもいい。だが、
“「僕が立候補したら、」”
「絶対お前に名前は触れさせねえ」
ま、泣いた女を憐れむ奴が悪い奴かと問われりゃ難しい話だ。んで、名前も堂々としたもんだしな。
「落ち着いて、今警察を……」
安室がそう言うけども、名前が安室のスマホを見てすげーニヤッと笑った。無茶言うねえ全く。素早く安室の手からスマホを取り上げる。
「な、何をするんだ!」
「名前が通報すんなってよ」
「何を言ってる!彼女がどうなってもいいのか!」
「……少し冷静になれば?アイツ等は人を殺す気はない。偽物の銃にさっきの態度見てて解るっしょ」
「だからと言ってこんなことをして許されるわけないだろう」
「あっそ」
でも俺は、名前は許すよ。スマホを奪い返そうとするその手ともう一つのスマホを出そうとする手首を掴んで力を入れる。
「残念ながら俺達は警察なんて基本的に信用してねー。名前が説得中だ、黙ってな」
「……邪魔をするな」
「こっちの台詞だ。名前の邪魔をする奴は俺が消すぜ」
お互いの力が拮抗する。派手に暴れられないから余計に。でなければコイツさっさと俺を振り払ってるだろうしね。いや手首だけは。握力勝負のように握ってる手は絶対離さないよ。
そこで唐突に名前が叫ぶ。ようやっとかよ、と見ればかつてのクラスメートBにテレビ電話をかけた。うっわここBの下の店かよマジか進出しすぎだろ。そして把握するの早いな流石3年間俺等に振り回されただけある。
「……毒島社長と言えば、弱冠にして父の後を継いだ敏腕社長じゃないか。何故……」
名前が犯人3人組を連れて金を置いて顎をクイッとあげた。安室から手を離す。
「来るなら来いよ。名前は別にお前のこと嫌ではねえってよ」
「……」
「俺はどっちでもいいぜ。俺は正義ィって感じの輩好きじゃねーけど名前が嫌わねーならお前は正義だけの人間じゃねーんだろ」
蔑みの色を混ぜて言った言葉に安室は何も返さなかった。名前がどうかは知らないが、俺はこれの事をあまり好きではない。
安室透。昨夜名前が寝てからAに調べてもらった。理由?殆ど勘だ。……喫茶店で、死人が出たという時にまず毛利小五郎と動いていたのはコイツだった。毛利小五郎の弟子で探偵もしている、とは言っていたが、探偵とて一般人。……余程正義感が強いんだろうね。名前に女が向かった時に助けようと動こうとしたの見えてたし。
ただ、気になったのはその後だ。俺が女を吹き飛ばし踏み付けている時だった。手にフォークを持って、名前に何かないように用心していた十三さんを、安室は凝視していたのだ。
あの目は、嫌な目だ。何をやらかすんだ、ボロを出せ、尻尾を見せろ。そんな言葉をありありと目に浮かべていた。
名前の兄貴に手を出すなら容赦しねーよ、いやあの人がどうにかなるよーなもんじゃねーけど。降りかかる火の粉をメラゾーマにして打ち返すような人だけれども、そのせいで名前が傷付くならば俺は悲しいなんてもんじゃなく、憎むだろう。
《ふっしぎな程真っ白な人間だよなー。なーこれって絶対あれじゃない?故意に作られてるよこんなん》
「……故意に、って?」
《戸籍の偽造だよ。いや知らねーよ?調べりゃ本物かもだけど、調べてねーし。でもさぁ、俺の周りって真面目な奴だろうが絶対なんやかんややる訳よ。学校の遅刻歴も欠席もねーし?つーーか、その学校のアルバムとかデータ見たけど安室透なんて居なかったよ》
「お前立派なストーカーになれるぜA」
《山田が俺にお願いなんて名前関連だろ?じゃなきゃ俺だってこんな調べねーよ。報酬は》
「お前の妹の勉強でも見てやりゃいーか?」
《助かる~めっちゃ助かる~俺機械にゃ強いけど勉強はな~》
「きょーみねーだけだろぉ?」
《……なぁ、無茶はすんなよ》
「名前が絡まなきゃしねーよ」
《……そうだったな。お前等には俺達元クラスメートが付いてるって忘れんな》
「待てよオリンピック候補だった奴もいるんだから引き合いに出すなよ」
安室透は俺達を騙してる。いや、名前を騙そうとしている。偽名はいい、立場を誤魔化すのもいい。だが、
“「僕が立候補したら、」”
「絶対お前に名前は触れさせねえ」