もう一度
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俺の知り合いで不憫な奴等がいるんだ、聞いてくれるか明。
あ?あぁ、酔ってるよ。まぁ愚痴としてでも聞いてくれ。酔ってる時じゃねーとこんな話したくねーんだ。…うるせーよ拓海。飲まなきゃやってらんねーよ。…馬鹿、俺は泣かねーよ。泣いたってどうしよーもねえだろ。
その不憫な奴等、片方は女なんだ。
は?あぁ、惚れてたよ。小学で一目惚れした。ませてる?うるせ。
…あぁ。とんでもなくいい女だぜ。馬鹿だけど。だよな拓海。…アイツは、どんな奴の心でも開ける、そんな馬鹿だった。でも、どっか穴が空いたような…そんな奴だった。
不憫な奴等のもう片方は男だ。…取られ、ちげーよ。…いや、似たようなもんか。まぁ聞けよ
その男は昔から孤独だった。母親は離婚して別居、父親はすぐに死んだ。…離婚した母親の方に双子の妹が行ってるから、相当苦労してきただろうよ
その男が小学に転校してから、女は変わった。
普段から大人びたような、どこか諦めた顔をしていたあの女が、男を見てから…。休み時間だろうが給食だろうが必ず話しかけてよ。あ?一目惚れ?…そんなもんなのかね。知らねーよ。
驚きなのは話しかけては無視されて、を中坊まで続けたことだ。
俺ァ比較的女と仲良かったからよ。男は評判も良くはねーし、心配でよく話しかけてた。するとよ、アイツ…幸せそうに言うんだよ
『もう、1人じゃないの』
…その女も孤独を抱えてた事に気付いたのは、男と喧嘩してからだ。
男は自分の孤独を消す女を誰にも取られたくなかったんだろーよ
「アイツに近付くな」
暫くしてからその男は女と付き合い始めたよ。…あぁ、ショックだったさ。なんとでもいえ。酔ってる今なら許してやらァ。
…ま、ショックだったけど、祝福はしたぜ。アイツが幸せならそれでいい、ってな。
更なるショックを受けたのは、そこからだがな。
…まずは男を調べた。あんな強いやつのルーツを知りたかったってのもある。調べたら、とんでもねぇ事が解った。
女は男と生き別れの兄妹だった。双子だったんだよ
…問いただしたさ。女は知ってやがったよ。
「…でも、それってよ」
「おかしいと思うだろ?それが普通なんだろうよ」
「でもね、彼女凄く幸せそうだったんだよ」
私達双子は同じような人生を歩んでたんだね
「…そんな幸せそうな顔されたらよ…なんも言えねぇじゃねえか。」
「…で、その2人は」
「この町のどっかでひっそり暮らしてるよ。…兄貴が気付いている事に気付かねえで、な」
「は?!気付いてるのにまだ…?」
「人間の闇ってのは…どこまでも深くなるって事だよな」
なぁ、名前、天地。…お前等は幸せ、なのか?
聞いたらきっとそう答えると解かってはいても、不安は拭えない。
ただ、あの哀れな2人が孤独から解放されることを願うまでである。
あ?あぁ、酔ってるよ。まぁ愚痴としてでも聞いてくれ。酔ってる時じゃねーとこんな話したくねーんだ。…うるせーよ拓海。飲まなきゃやってらんねーよ。…馬鹿、俺は泣かねーよ。泣いたってどうしよーもねえだろ。
その不憫な奴等、片方は女なんだ。
は?あぁ、惚れてたよ。小学で一目惚れした。ませてる?うるせ。
…あぁ。とんでもなくいい女だぜ。馬鹿だけど。だよな拓海。…アイツは、どんな奴の心でも開ける、そんな馬鹿だった。でも、どっか穴が空いたような…そんな奴だった。
不憫な奴等のもう片方は男だ。…取られ、ちげーよ。…いや、似たようなもんか。まぁ聞けよ
その男は昔から孤独だった。母親は離婚して別居、父親はすぐに死んだ。…離婚した母親の方に双子の妹が行ってるから、相当苦労してきただろうよ
その男が小学に転校してから、女は変わった。
普段から大人びたような、どこか諦めた顔をしていたあの女が、男を見てから…。休み時間だろうが給食だろうが必ず話しかけてよ。あ?一目惚れ?…そんなもんなのかね。知らねーよ。
驚きなのは話しかけては無視されて、を中坊まで続けたことだ。
俺ァ比較的女と仲良かったからよ。男は評判も良くはねーし、心配でよく話しかけてた。するとよ、アイツ…幸せそうに言うんだよ
『もう、1人じゃないの』
…その女も孤独を抱えてた事に気付いたのは、男と喧嘩してからだ。
男は自分の孤独を消す女を誰にも取られたくなかったんだろーよ
「アイツに近付くな」
暫くしてからその男は女と付き合い始めたよ。…あぁ、ショックだったさ。なんとでもいえ。酔ってる今なら許してやらァ。
…ま、ショックだったけど、祝福はしたぜ。アイツが幸せならそれでいい、ってな。
更なるショックを受けたのは、そこからだがな。
…まずは男を調べた。あんな強いやつのルーツを知りたかったってのもある。調べたら、とんでもねぇ事が解った。
女は男と生き別れの兄妹だった。双子だったんだよ
…問いただしたさ。女は知ってやがったよ。
「…でも、それってよ」
「おかしいと思うだろ?それが普通なんだろうよ」
「でもね、彼女凄く幸せそうだったんだよ」
私達双子は同じような人生を歩んでたんだね
「…そんな幸せそうな顔されたらよ…なんも言えねぇじゃねえか。」
「…で、その2人は」
「この町のどっかでひっそり暮らしてるよ。…兄貴が気付いている事に気付かねえで、な」
「は?!気付いてるのにまだ…?」
「人間の闇ってのは…どこまでも深くなるって事だよな」
なぁ、名前、天地。…お前等は幸せ、なのか?
聞いたらきっとそう答えると解かってはいても、不安は拭えない。
ただ、あの哀れな2人が孤独から解放されることを願うまでである。