もう一度
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天地目線
ソイツはずっと俺に話し掛けてきた。
ウザいと、差し伸べられた手を振り払う俺に幾度と無く近付いてきて
あぁ駄目だ。俺にはそんなものいらねぇのに。
中学に上がる頃にはソイツのどうでもいい話に反応するのと疲れてきて、空返事をするようになって、段々凍った心も溶かされて
俺は
つまらねぇ独占欲だった。
当時目立っていたって事もある将五と喧嘩した。脇腹が軋む音を聞きながら将五の顔に傷を付けた。
「アレに近付くな」
結果肋が3本折れていて入院する事になった。…病室に駆け込んだ名前を見て良くない考えが浮かぶ。
もしも、俺への罵倒だったら
もしも、二度と俺へ近付かなくなったら
そう考えると溶けかけていた俺の心が一気に凍った。それなら最初から居ない方がマシだ。そうだよな、父さん
「なんで来た」
そう言うとアイツは言葉を発さずに涙を流した。何故、泣いているのか解らなかった。でもその泣き顔はどこか遠いどこかで見た事があるような、懐かしい感じがした。
隣でひたすら泣き続ける名前にかける言葉も見付からずにただただ、考えることしか出来なかった。
それから暫く経って、俺は家族の事を調べ直した。親父が死んでから記憶が曖昧になっていた、家族の事を
"父、君島〇〇 母、君島△△
長男、君島寿 長女、君島名前"
あぁ、そういう事か
確かに記された、【双子】という文字に頭の中で欠けたピースがハマった音がした。
アイツは気付いていたんだ。それでいて俺が知らない事も、知っていたんだ。
アイツも俺も、もうお互いしかねぇ事を知って、失いたくなかったんだ
それを知って俺は乾いた笑いしか出てこなかった
だったら、2人だけでいればいい
元は1つだったんだ、それでいいだろう
そうやって俺は、事実に鍵をかけた
「俺から離れるな」
『うん』
「…お前は俺のだ。」
『…うん』
全てに鍵をかけてしまおうか、名前。
高校になってからも俺達は離れずにいる。間違っているなんて、誰も思わない。
だってこれが俺と名前の幸せだから。俺が気付いていないと思って、一緒にいれる嬉しさを噛み締め複雑な心境の名前の額に唇を寄せた。
俺達はこれでいい。
ソイツはずっと俺に話し掛けてきた。
ウザいと、差し伸べられた手を振り払う俺に幾度と無く近付いてきて
あぁ駄目だ。俺にはそんなものいらねぇのに。
中学に上がる頃にはソイツのどうでもいい話に反応するのと疲れてきて、空返事をするようになって、段々凍った心も溶かされて
俺は
つまらねぇ独占欲だった。
当時目立っていたって事もある将五と喧嘩した。脇腹が軋む音を聞きながら将五の顔に傷を付けた。
「アレに近付くな」
結果肋が3本折れていて入院する事になった。…病室に駆け込んだ名前を見て良くない考えが浮かぶ。
もしも、俺への罵倒だったら
もしも、二度と俺へ近付かなくなったら
そう考えると溶けかけていた俺の心が一気に凍った。それなら最初から居ない方がマシだ。そうだよな、父さん
「なんで来た」
そう言うとアイツは言葉を発さずに涙を流した。何故、泣いているのか解らなかった。でもその泣き顔はどこか遠いどこかで見た事があるような、懐かしい感じがした。
隣でひたすら泣き続ける名前にかける言葉も見付からずにただただ、考えることしか出来なかった。
それから暫く経って、俺は家族の事を調べ直した。親父が死んでから記憶が曖昧になっていた、家族の事を
"父、君島〇〇 母、君島△△
長男、君島寿 長女、君島名前"
あぁ、そういう事か
確かに記された、【双子】という文字に頭の中で欠けたピースがハマった音がした。
アイツは気付いていたんだ。それでいて俺が知らない事も、知っていたんだ。
アイツも俺も、もうお互いしかねぇ事を知って、失いたくなかったんだ
それを知って俺は乾いた笑いしか出てこなかった
だったら、2人だけでいればいい
元は1つだったんだ、それでいいだろう
そうやって俺は、事実に鍵をかけた
「俺から離れるな」
『うん』
「…お前は俺のだ。」
『…うん』
全てに鍵をかけてしまおうか、名前。
高校になってからも俺達は離れずにいる。間違っているなんて、誰も思わない。
だってこれが俺と名前の幸せだから。俺が気付いていないと思って、一緒にいれる嬉しさを噛み締め複雑な心境の名前の額に唇を寄せた。
俺達はこれでいい。